【目次】

【「家事都合」の正しい「意味」や「使い方」】

■読み方

「かじつごう」と読みます。

■意味

「家事」は、掃除や洗濯、炊事、育児など、家庭生活に欠かせない仕事や労働のこと。また、家庭内の事情や事柄を表します。「都合」は、何かをするときにほかの物事に影響を及ぼす「事情」や「理由」という意味。「家事都合」は、「家庭内の事情による理由」と翻訳できます。

■使い方

本来、有給休暇の取得は労働者の権利であり雇用主の義務ですから、申請理由は不要です。しかし、休暇の理由を尋ねられるケースも少なくありませんね。その際に大変便利に使えるのがこの「家事都合」です。家庭内のなんらかの事情によるものである「家事都合」は、理由が自分にある「私事都合」より印象がいいからです。たとえひとり暮らしであっても、就業時間内に室内の立ち合い点検があったり、役所での申請は平日の日中しか手続きできないなどの事情があったりする場合も。ひとり暮らしでも家族がいても、「家事都合」は使えるワードです。

■1) 上司に理由を聞かれたときの“角が立たない返答”(口頭)

パターン1:情報ゼロ

「家の用事で、どうしても外せない予定がありまして」

「家庭の都合で少し時間が必要でして、今日お休み(早退)をいただけますか」

「私用で調整が必要になり、〇時まで(/本日)お休みをお願いします」

パターン2:詮索させない程度にもう一歩だけ具体化

「役所の手続き(立ち会い)が必要でして」

「家族の対応がありまして」

「通院の付き添いが必要でして」

パターン3:“期限”と“代替案”を添える

「午前中だけ対応して、午後は戻れます。急ぎは〇時までに対応します」

「至急の件があればメッセージください。可能な範囲で対応します」

パターン4:さらに聞かれたときのやんわりと線を引く言い方

「個人的な事情でして、差し支えない範囲での共有になりますが…本日〇時まで調整が必要です」

■「私事都合」とどう違う?

「私事都合(しじつごう)」の「私事」は、 自分個人のことや私生活に関係したことを示します。「私事都合」は「個人的な用事による理由」と翻訳できるでしょう。

「家事都合」は自分以外に理由があり、「私事都合」は自分自身に理由がある、というわけです。

■【早見表】「家事都合」で通しやすい?OK/グレー/避けたい

【OK(家事都合で説明しやすい)】

1)子どもの送迎・行事(授業参観、面談、入学/卒業関連)

2)家族の通院付き添い・看護、介護(通院同行、役所手続き等)

3)家庭の急用(ライフラインの修理立ち会い、工事・点検の立ち会い)

4)役所・金融機関など平日しか動けない手続き(更新、届け出)

5)家族の事情による対応(身内のトラブル対応、急な呼び出し など)

【 グレー(聞かれたら“言い換え”が無難)】

1)自分の通院・検査・健康診断

→ 「通院のため」「所用のため」「私用のため」などが角が立ちにくい

2)私的な用事全般(買い物、用事の立て込み)

→ 「私用のため」「所用のため」が無難

3)メンタル不調・休養

→ 「体調不良のため」「私用のため」など、詳細は言わなくてOK

【避けたい(家事都合にすると不自然になりやすい)】

4)旅行・レジャー・趣味イベント目的の休み

→ 「私用のため」で通すのが一般的

5)二日酔い・寝坊など、勤怠トラブルの言い換え

→ 後で整合が取れず、信用を落としやすい


【ビジネスでの使い方がわかる「例文」5選】

■1:「来月に2日間、家事都合により休暇をいただきます」

■2:「家事都合による有給休暇を申請します」

■3:「午後は家庭の都合で不在です。〇〇は〇時までに対応します」

■4:「来週は家事都合による休暇取得者が2名いるので、業務のやりくりが大変だ」

■5:「同居していない親の介護も、家事都合となるのだろうか」

親の介護や子供の看護、自分の治療や検査のための通院など、健康理由は大変プライベートな事柄で、周囲に知られたくない場合もあるでしょう。そんなときにも「家事都合」を活用したいですね。


【「有給休暇」「慶弔休暇」「産休」「育休」を上手に活用!】

本来「有給休暇」に理由は必要ありませんが、スムースに気持ちよく休暇を取るために「家事都合」を活用して、と解説しましたが、冠婚葬祭については「慶弔休暇」として取得できる会社も少なくありません。無給休暇ではありますが、会社から「慶弔見舞金」が支給されることもあるので、就業規則をしっかり確認しましょう。

また、「産前休暇」や「産後休暇」、「育児休暇」も労働者の権利です。定められた休暇を取得することは心身のリフレッシュにつながり、ひいては業務にもよい影響を及ぼすことになるかもしれません。業務にできるだけ支障が出ないよう、可能な場合は前もって休暇申請する――そんな配慮も“大人の働き方”ですね。

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休暇申請時に便利に使える「家事都合」というワードについて、確認できたでしょうか。しっかり休暇を取りながら、できるだけ無理なく日々の仕事をこなしていきたいものですね。

この記事の執筆者
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参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本国語大辞典』(小学館)/『すぐに使えて、きちんと伝わる 敬語サクッとノート』(永岡書店) :