【目次】

【「乳酸菌の日」とは?いつ?】

■「いつ」?

「乳酸菌の日」は、毎月23日です。一般的に記念日は「年に一度」のものが多いのですが、乳酸菌は「継続して摂取すること」が最も重要​。「体によい乳酸菌を摂取して、1年を通じて健康でいてほしい」という願いを込めて、毎月の「23日」が記念日に設定されたそうです。毎月「23日」が近づくと、スーパーやコンビニの飲料・ヨーグルトコーナーで販促キャンペーンが行われることも多いので、消費者にとっても身近な健康記念日ですね!

■「誰が」が決めた?

乳酸菌飲料などを手がけるカゴメ株式会社が制定し、一般社団法人 日本記念日協会によって認定・登録されています。


【「乳酸菌の日」の由来】

日付の由来は、「2」と「3」で「乳酸」と読む語呂合わせから。


【そもそも乳酸菌とは?】

■乳酸菌の「基礎知識」

乳酸菌とは、特定の菌の名前ではなく、「糖類を分解して『乳酸』をつくるはたらきをする細菌」の総称です。2022年時点で400種類以上が発見されており、発酵食品(ヨーグルト・チーズ・漬物など)や植物、ヒト・動物の腸、さらに自然界のさまざまな場所に生育しています。

■乳酸菌は善玉菌の代表選手!

人間の腸内には100兆個以上もの細菌が住んでいるといわれていますが、これらが「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分類されているのはご存知ですよね。この呼称は俗称ですが、一般的には整腸作用など、ヒトにとって有用なはたらきをする乳酸菌やビフィズス菌などを「善玉菌」、病気や食中毒の原因となる細菌であるウエルシュ菌や一部のサルモネラ菌などを「悪玉菌」、いずれにも分けられない腸内細菌は「日和見菌」と呼ばれています。

乳酸菌を代表とする「善玉菌」は腸内環境を整えるだけでなく、体内の免疫細胞の多くが関わる腸を活性化させることで、健康維持の司令塔のような役割を果たしているんですよ。

■乳酸菌にはどんな種類がある?

・ラブレ菌

株式会社カゴメが「乳酸菌の日」を制定するきっかけになったのは、京都の伝統的な漬物「すぐき漬け」から発見された「ラブレ菌」を配合した飲料「植物性乳酸菌ラブレ」を発売したことでした。

ラブレ菌は植物由来の乳酸菌の一種。強い生命力をもつため、生きたまま腸内に到達し、腸内に留まり大量の乳酸をつくり出すことで、悪玉菌の増殖を抑え、腸内の環境を整える効果があるとされています。また、近年の研究では、腸内環境を整えることで、肌の潤いを維持する効果も報告されていますよ。

・ビフィズス菌

ビフィズス菌は、主に人間や動物の腸内に存在する代表的な善玉菌です。特に乳児の腸内に多く存在し、糖類を分解して乳酸と酢酸をつくり出します。他の乳酸菌と違い<酸素を嫌う性質>があるため、分類学的には乳酸菌とは別の種類とされていますが、ヨーグルトでは「広義の乳酸菌」として扱われています。「生きて腸まで届くビフィズス菌」には、腸内環境を改善し、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を増やし、悪玉菌を減らすことが報告されています。

このほかの乳酸菌も、いくつかご紹介しますね。

プラズマ乳酸菌: 健康な人の免疫機能の維持に役立つ
LG21乳酸菌:一時的な胃の負担をやわらげる
ガセリ菌SP株:内臓脂肪を減らす
乳酸菌 シロタ株:腸内環境を改善する


【乳酸菌の主な健康効果】

乳酸菌が腸内環境を整えてくれることは知られていますが、ここでは私たちが知らない「乳酸菌の効用」について解説します。

■善玉菌を増やす

乳酸菌を摂取することで、腸内の善玉菌が増え、悪玉菌の増殖を抑えます。

■腸内環境の改善

乳酸菌が作り出す乳酸や酢酸が腸を刺激し、ぜん動運動を活発にします。これにより便秘の解消を助けるとともに、悪玉菌の増殖を抑えて腸内フローラを良好な状態に保ちます。

■免疫力向上

実は人間の免疫機能の多くは腸に関連しているとされています。そのため、乳酸菌が腸内環境を整えることで、免疫細胞が活性化され、風邪やインフルエンザなどの感染症に対する抵抗力が高まるとされています。

■アレルギー症状の緩和

花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー反応は、免疫のバランスが崩れることで起こります。特定の乳酸菌を摂取することで、この免疫バランスを正常に近づけ、症状を和らげる効果が期待されています。

■ストレス緩和作用

私たちはストレスを強く感じると、ストレスホルモンの分泌や自律神経系の乱れが生じ、「寝つきが悪い」・「眠りが浅い」といった睡眠の質の悪化が生じます。腸には膨大な数の微生物が生息していますが、昨今の研究で、腸から脳に伝達された情報が、その人のストレス反応や気分に影響することがわかってきました。特定の乳酸菌がストレス緩和や睡眠の質の改善に有効であることが報告されています。

■生活習慣病の予防

近年の研究では、内臓脂肪の蓄積を抑える効果や、血中コレステロール値の低下血圧の抑制に寄与する乳酸菌の存在も明らかになってきています。

※効果は菌の種類や個人差によります。


【乳酸菌を多く含む食品】

乳酸菌は、主に発酵食品に豊富に含まれています。発酵食品とは、微生物を増やすことにより、保存性を高めたり素材の旨味を引き出したりした食品のことです。使われている微生物は「乳酸菌」をはじめ、「麹菌」や「酵母」など、食品によって異なります。乳酸菌の場合、発酵中に糖類を分解して乳酸をつくることで人間にとって有害な細菌が増えるのを抑え、食品の保存性が高まります。

食品 特徴・ポイント
ヨーグルト 最もポピュラーな摂取源。菌種によって機能が異なります。
チーズ ナチュラルチーズ(プロセスチーズではないもの)に生きた菌が含まれます。
乳酸菌飲料 効率よく特定の菌株を摂取できるよう設計されています。
漬物 ぬか漬け、キムチ、すぐき漬けなど。
味噌 毎日の味噌汁で手軽に摂取できます。
納豆 納豆菌が主役ですが、乳酸菌の増殖を助けるはたらきもあります。
甘酒 特に米麹から作られたものは、腸内環境を整える成分が豊富です。

【乳酸菌を効果的にとるコツ】

乳酸菌は「摂り方」を工夫することで、より効率的に体内で働かせることができますよ。ポイントを簡潔にお伝えします!

■継続して摂取する

乳酸菌は一度に大量に摂っても、腸内に住み着いて増え続けることは難しいとされています。数日で体外へ排出されてしまうため、「毎日少しずつ」継続して取り入れることが、腸内環境を良好に保つ最大の秘訣です。

■1日の摂取量目安

明確な摂取基準はありませんが、毎日ヨーグルト1個程度を継続するのが一般的です。

■菌の「エサ」となる成分、相性のよい食品と一緒に摂る

「乳酸菌」と相性のよい栄養素として「食物繊維」が挙げられます。食物繊維には整腸作用などの有用なはたらきがあると言われており、「乳酸菌」を始めとして善玉菌がすんでいる腸内の環境を整えることができるとされています。

・食物繊維:野菜、果物、海藻類、きのこ類など

・オリゴ糖:バナナ、たまねぎ、ごぼう、大豆など

■タイミングは「食後」がベスト!

乳酸菌の多くは酸に弱く、空腹時の強い胃酸によって死滅してしまうことがあります。生きたまま腸に届けるためには、胃酸が薄まっている食後のタイミングで摂取するのが理想的です。とはいえ、死滅した菌(死菌)であっても、他の善玉菌のエサになるなどの健康効果があることが近年の研究でわかっていますので、どのタイミングでも「摂らないよりベター」なことは確かですね。


【ビジネス雑談に使える「乳酸菌の日」の豆知識】

■乳酸菌が「生きたまま腸まで届く」ってホント?

本当です。特定保健用食品や機能性表示食品の表示があるヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、生きて腸まで届くと考えられ、お腹の調子をよくする「整腸作用」の効用が得られます。商品によって入っている菌はさまざまで効果も色々。自分に合ったヨーグルト商品を見つけることが大切です。

■乳酸菌は死んでも効果を発揮するってホント?

本当です。乳酸菌は死滅しても、体にとって有効な生理機能が期待できます。

ヨーグルトの乳酸菌には、胃酸や胆汁酸などで死滅するものと、生きたまま腸に達するものがあり、そのどちらにも、健康に効果があることが明らかになっています。大きな効用としては、死菌は腸内に住む善玉菌の貴重な「エサ」となり、免疫力を高める成分としても機能することが近年の研究で証明されています。また、抗腫瘍性、血圧降下作用、血清コレステロール低下作用などの健康効果があることもわかっています。「生きていなければ意味がない」という誤解を解くエピソードとして、健康意識が高い相手との話題に最適ですね。

■乳酸菌は何度で死滅する?

乳酸菌の種類により異なりますが、75℃以上で15分間加熱するか、又はこれと同等以上でほとんど死滅します。ちなみに、一般的なヨーグルトに用いられる乳酸菌が活発に増える至適温度は20~45℃と言われています。

■植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の違いは?

乳酸菌とは糖から乳酸を作る微生物の総称で、自然界のいろいろな場所で生息しています。そして、一般的には乳酸菌の生息していた場所が植物由来(野菜や果物)か動物由来(哺乳類の乳や動物の腸など)かによって、「植物性」「動物性」と呼び分けされているようです。発酵乳(ヨーグルト)やチーズの製造には乳の発酵が得意な動物性乳酸菌が使われ、漬物や味噌などの製造には、塩分の多い中でも発酵が得意な植物性乳酸菌が使われます。とはいえ、「動物性」だから「植物性」だからといって、おいしさや機能に優劣があるわけではありません。

■名前の由来は「乳」ではなく「乳酸」

「乳酸菌」という名前から「牛乳に含まれる菌」と連想されがちですが、本来の定義は「糖を分解して乳酸を作る菌」です。乳酸菌は乳製品だけでなく、漬物、味噌、ワイン、さらには土壌や植物など、自然界のあらゆる場所に存在しているのです。

■日本で初めて乳酸菌飲料が発売されたのは?

日本において、発酵乳が商品として販売されたのは、文明開化の明治20(1887)年代です。整腸効果をうたい「凝乳(ぎにゅう)」、あるいは「滋養食品ケフィール」 など、乳酸菌飲料状の乳加工品が販売されていました。

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善玉菌としてよく知られる乳酸菌は、ぬか漬けやキムチ、納豆などの発酵食品にも多く含まれています。これら「植物由来」の乳酸菌なら、ベジタリアンの方でも安心。正しい知識に基づいた配慮ある話題を提供することで、信頼関係の構築にお役立てください。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『デジタル大辞泉プラス』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /一般社団法人 日本記念日協会HP(https://www.kinenbi.gr.jp) /KAGOME(https://and.kagome.co.jp) /日本食糧新聞「5月23日。今日は乳酸菌の日 」(https://news.nissyoku.co.jp/today/646262#:~:text=毎月23日はカゴメ,日本食糧新聞・電子版) /公益財団法人 腸内細菌学会(https://bifidus-fund.jp/index.shtml) /morinaga「『乳酸菌が含まれている』おすすめの食品 一覧」(https://takuhai.morinagamilk.co.jp/article/yoghurt-info/lactic-acid-bacteria/) /一般社団法人 日本乳業協会(https://nyukyou.jp) /雪印メグミルク(https://www.meg-snow.com) :