メンズファッションの着こなしは、常にイタリアを中心に回っていると言っても過言ではない。とりわけ、日本人にとって取り入れやすいのが、ジャケットやスーツのコーデ。そのなかでも、伝統的な着こなしでエレガンスと遊び心を表現するイタリア流Vゾーンは、そのまま真似してもシックにまとまるから不思議だ。ここでは需要の高い、ネイビージャケット、グレージャケット、ツイードジャケットの3種類のジャケット別に、7つのイタリア式Vゾーンを紹介する。

正統的なスーツをシンプルなVゾーンで着こなすのが、イタリアの得意とするスタイル。タイドアップすることで、イタリア特有のシャープさと色気が相まって、より大人の男のエレガンスがにじみ出る。ポイントになるのはネイビーカラー。男の永遠の伝統色を使い、上質なスーツやジャケパンでツヤっぽく表現したり、カジュアルに装うことも楽しめる。「クラシコイタリア」に代表される、しなやかなスーツをまとい、正統的なシャツとタイでツヤを演出する技が、イタリアは絶妙なのである。

イタリア式vゾーンのつくり方
しなやかなシャツに小紋柄やソリッドタイで

 伝統的な着こなしでも、エレガンスと遊び心を表現するのがイタリアのスタイル。シンプルなコーディネートを表現しつつ、さりげなく色気を漂わせるのもポイントだ。
 イタリア流のVゾーンに欠かせないのは、小紋柄と無地のソリッドタイ。小紋のタイは、伝統的な着こなしを演出する絶好のアイテム。一方のソリッドタイは、クールでありながらツヤのあるスタイルを見事につくり出してくれる。そこに、上質な白シャツやスポーティなボタンダウンシャツを合わせることで、一層イタリア的なコーディネートになる。
 着こなしのテクニックでは、タイの小剣をずらすほか、あえてタイのノットを曲げることもある。ボタンダウンのシャツは、襟のボタンを外して粋に着る場合もある。まさに、さりげなく遊び心をも演出した、Vゾーンを楽しむのである。

Italian V-Zone
シンプルななかに秘めたエレガンス

スーツ¥493,500・シャツ¥54,600・タイ¥28,350・チーフ¥12,600(ブリオーニ ジャパン)時計¥2,793,000(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)

ネイビーのストライプスーツに、白シャツとネイビーのソリッドタイを合わせクールなスタイルを表現する。一見すると、シンプルな着こなしながらも、上質なコットンシャツや光沢感を備えたシルクサテンのタイが、さりげなくエレガントな装いを後押しする。白いチーフをアクセントに。

ジャケット別Vゾーンテク

ネイビージャケットの場合

イタリアの伊達男と呼ばれる粋なウェルドレッサーたちが好んだスタイル。トラッドなタイに対して、あえてスポーティなシャツを合わせる。襟のボタンを外して着るのも粋である。スーツ¥246,750(伊勢丹新宿店〈イザイア〉)シャツ¥67,200(タイ・ユア・タイ青山〈ペガソ〉)タイ¥25,200(キートン)チーフ¥7,350(伊勢丹新宿店〈ムンガイ〉)
イタリア的な配色はブラウン×ネイビーの醍醐味。ネイビーを基調に、ブラウンのタイでアクセントを加える、今トレンドの旬のVゾーンだ。スーツ¥246,750(伊勢丹新宿店〈イザイア〉)シャツ¥54,600(タイ・ユア・タイ青山〈タイ・ユア・タイ〉)ニット¥78,750(ストラスブルゴ〈クルチアーニ〉)タイ¥13,650(ビームス ハウス 丸の内〈フランコ バッシ〉)チーフ¥7,350(伊勢丹新宿店〈ムンガイ〉)

グレージャケットの場合

白地のプリントタイでツヤやかな伊達男を演出する。存在感のある大きなラペルがポイントのジャケットには、よりエレガントなシャツとタイを選びたい。爽やかなブルーのシャツに白いタイが、極上のエレガンスを演出。スーツ¥467,250(キートン)シャツ¥47,250(キートン)タイ¥21,000(マリネッラ ナポリ 東京ミッドタウン店)チーフ¥7,350(伊勢丹新宿店〈ムンガイ〉)

カジュアルシックを楽しむなら、ニットタイが効果的

カジュアルシックを楽しむなら、ニットタイが効果的だ。エレガントなグレージャケットでも、チェック柄のボタンダウンシャツにニットタイを合わることで、洒脱な大人の着こなしを演出できる。スーツ¥467,250(キートン)シャツ¥44,100(タイ・ユア・タイ青山〈アットリーニ〉)タイ¥26,250(タイ・ユア・タイ青山〈タイ・ユア・タイ〉)チーフ¥7,350(伊勢丹新宿店〈アットリーニ〉)

ツイードジャケットの場合

シャープな柄と色でツイードをモダンに着る!シャープな赤いロンドンストライプのシャツに、補色となるグリーンベースの小紋タイを合わせ、存在感のあるモダンなスタイルを楽しみたい。ジャケット¥441,000(タイ・ユア・タイ青山〈タイ・ユア・タイ〉)シャツ¥44,100(ストラスブルゴ〈フライ〉)タイ¥13,650(ストラスブルゴ〈マタビシ〉)チーフ¥7,245(伊勢丹新宿店〈フィナモレ〉)
遊び心のあるVゾーンを演出するトレンドのシャンブレーシャツ。起毛感のあるジャケットは、ニットタイとの相性が抜群。シャツは、ドレスタイプではなく、カジュアル感を伝えるシャンブレー生地で新鮮な遊び心を。ジャケット¥441,000・タイ¥27,300(タイ・ユア・タイ青山〈タイ・ユア・タイ〉)シャツ¥22,050(ビームス ハウス 丸の内〈ギ ローバー〉)チーフ¥5,250(ビームス ハウス 丸の内〈ロダ〉)

いかがだろうか? イタリアらしい着こなし例を堪能いただけたろうか。ここで紹介したコーディネートを参考に、ぜひともイタリア式Vゾーンコーデに挑戦していただきたい。

※価格はすべて税抜です。※価格は2012年冬号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2012年冬号「お洒落3大国、英仏伊シャツ×ネクタイのお洒落対決」より
ヴィットリオ矢部こと本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/川口賢典(アナーキック エージェンシー/人物)、小池紀行(パイルドライバー/静物) スタイリスト/梶谷早織 ヘア&メーク/MASAYUK(I the VOICE) モデル/Cuba 構成・文/矢部克已