最近、ラグジュアリーブランドのブティックの改装が相次いでいるパリ・ヴァンドーム広場ですが、2019年3月15日、今度はカルティエ ヴァンドーム ブティックが、半年の工事を経てリニューアル・オープンしました。

コンセプトは「パリのアパルトマン」。単なるブティックとは趣が異なる、居心地のよい空間をレポートします。

新たなカルティエ ヴァンドーム ブティックは、温かいムードに包まれた「アパルトマン」

内装デザインを手がけたのは注目の女性インテリア・デザイナー、ローラ・ゴンザレス。彼女はホテルやレストランのコージーな空間デザインでよく知られている、売れっ子です。女性の感性によってお店はすっかり様変わりして、お友達の家に遊びに来たような、温かいムードに包まれています。

ジュエリーといえば、男性が女性にプレゼントするイメージが強いアイテムでしたが、最近は女性の社会的地位、経済力が向上したため、世界的にジュエリーの”自家需要”が伸びているそうです。ブティックを女性好みにしたのは、そういう理由があったのでしょうね。

自身もエレガントなインテリア・デザイナーのローラ・ゴンザレス。高級ホテルやレストランのデザインを得意としています。Laura Gonzalez 2017 ©️ Yann Deret
自身もエレガントなインテリア・デザイナーのローラ・ゴンザレス。高級ホテルやレストランのデザインを得意としています。Laura Gonzalez 2017 ©️ Yann Deret

ブティックは、パリ的、そして文化的なホスピタリティーを重視しつつ、メゾンの今と昔、そしてレガシーと経験がミックスされています。

今は高級品ですらe-コマースで買えてしまう世のなかですが、こういう店にはぜひ足を運びたくなりますよね。これからの時代は、こういったヴァーチャルではない何かの発見がある実体験、コミュニケーションこそが価値をもっていくのだと思います。特にラグジュアリー業界では。

エントランスの天井から水晶のようなデコレーションが下げられて。©️ Cartier
エントランスの天井から水晶のようなデコレーションが下げられて。©️ Cartier
ブティックに足を踏み入れるとリビングのようなしつらい。©️ Cartier
ブティックに足を踏み入れるとリビングのようなしつらい。©️ Cartier
カルティエの象徴的なモチーフ、パンテールが壁に刻まれています。©️ Cartier
カルティエの象徴的なモチーフ、パンテールが壁に刻まれています。©️ Cartier
金箔の壁に桜が描かれて京都の屏風を想起させます。©️ Cartier
金箔の壁に桜が描かれて京都の屏風を想起させます。©️ Cartier

芸術的でモダンな雰囲気が漂う新コレクション「クラッシュ ドゥ カルティエ」

ブティックで特に注目したいのは、2019年4月11日(木)にローンチする新コレクション「クラッシュ ドゥ カルティエ」。

スタッズをつないだようなクールなデザインのピンクゴールドのリング。¥230,000(税抜)©️ Cartier
スタッズをつないだようなクールなデザインのピンクゴールドのリング。¥230,000(税抜)©️ Cartier
コーラルをプラスしたシックなリング。¥1,210,000(税抜)©️ Cartier
コーラルをプラスしたシックなリング。¥1,210,000(税抜)©️ Cartier
コーラルとイエローゴールドのイヤリング。片耳に差し込んで装着するというユニークなデザインです。¥1,350,000(税抜)©️ Cartier
コーラルとイエローゴールドのイヤリング。片耳に差し込んで装着するというユニークなデザインです。¥1,350,000(税抜)©️ Cartier

「ギャラクシー」も魅力的でしたけど、こちらもアーティスティックでモダン。自分の能力をのびのび発揮して社会で輝く女性のパートナーになってくれそうな逸品です!

※コーラルの製品は日本でも限定店舗にて2019年5月15日(水)より先行発売予定、ピンクゴールドの製品は、一部店舗およびオンラインブティックにて発売中です。

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この記事の執筆者
某女性誌編集者を経て2003年に渡仏。東京とパリを行き来しながら、食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛ける。趣味は“料理”と“健康”と“ワイン”。2013年南仏プロヴァンスのシャンブル・ドットのインテリアと暮らし方を取り上げた『憧れのプロヴァンス流インテリアスタイル』(講談社刊)の著者として、2016年から年1回、英語版東京シティガイドブック『Tokyo Now』(igrecca inc.刊)を主幹として上梓。