マッチョな男性が料理上手だったり、フェミニンな女性が車の運転が得意だったり、一見クールな人が実は甘えん坊だったりーー。印象とギャップが大きければ大きいほど、惹かれてしまうことを「ギャップ萌え」とも言いますが、趣味がベースの演奏、と言えば、その意外性はまさしく、大人の女性のイメージの対極かもしれません。
バンドサウンドの屋台骨と言えるベースは、低く、身体に響くグルーヴが魅力。ピアノやバイオリン、ギターといったソロでも充分楽しめる楽器ではありませんが、「セッションを楽しみたい」「音楽を人と共有して新たな人間関係や世界を築きたい」というひとには、うってつけ。大きなベースを演奏する姿は、ティーカッププードルより、ラブラドールレトリーバーを好むような、どこか包容力を感じる女性のようなイメージです。
仕事や家事など、普段の生活とまったく違うジャンルだからこそ、新しい自分を新鮮に感じることができそうなベースは、大きくわけてエレクトリックベース、アコースティックベース、ウッドベースの3種類があります。
本記事では、国内メーカーだけでなく、ドイツやアメリカなどのメーカーのエレクトリックベースの中から、高級モデルをご紹介します。
おすすめ高級ハイエンドベース
Rickenbacker(リッケンバッカー)エレキベース 4003
リッケンバッカーはアメリカ合衆国の楽器メーカー。主力はエレクトリックギターやアコースティックギターだが、エレクトリックベースも製造しています。
この「4003」は、リッケンバッカーのスタンダードモデルに位置付けられているモデル。定番モデルと呼ばれている「4001」からデュアル・ロッド・システムによりネックの強化が図られ、ピックアップがハイゲインタイプに変更されています。
Warwick(ワーウィック) エレキベース Custom Shop Streamer LX 4st
1996年の発表から現在に至るまで人気を誇る機種の、ストリーマー・シリーズをベースとしているエレキベースです。こちらはボルトオン仕様にすることで、コスト・パフォーマンスに長けています。
ベーシックなデザインもありますが、こちらは新マテリアル「Raffir」を採用。「Blue」を基調に、いくつもの素材の質感やカラーが入り混じり、まるで架空の生物の皮膚のよう。サウンドへの影響も絶大で、良い意味でフラットなトーンを持ちつつも、そのレスポンスの良さは驚異的です。
大型楽器店がドイツのワーウィックにカスタムデザインを発注している製品も、よく見られます。もちろん、個人でメーカーにカスタムを依頼することも可能。オリジナルなら、愛着もひとしおですよね。形から入りたい人にオススメです。
LAKLAND(レイクランド) エレキベース SL44-64/R Hinatch
「STRAIGHTENER」「Nothing's Carved In Stone」などのバンドで活躍する、日向秀和氏のシグネイチャーモデルです。日向さんといえば、日本ロックベース界において最も強い影響力のベーシスト。彼と同じベースを使えば、モチベーションもさらに上昇しそうです。
こちらのモデルは、クオリティもバランスが良いため、彼のファンのみならず、人気の高い機種です。
おすすめ高級5弦ベース
Sadowsky NYC(サドウスキー) 5弦ベース Vintage 5st/21F
女性ながら、大きいベースを弾きこなす姿はかっこいいですが、正直なところ、軽ければ軽いほうが助かるのかもしれません。そんなマインドの人にオススメなのが、こちらの製品です。サドウスキーの中でも、シンプルかつスタンダードなスペックを採用した一本。そして圧倒的に軽いのです。
ジャズベースの延長のような感じできらびやかなサウンド。軽量ボディからは想像出来ないしっかりとしたローエンドの鳴りなど、バランスが良く、高い人気を誇ります。ハイエンドなクオリティを求める、違いのわかる人にはこちらがオススメです。
LeFay(リフェイ)エレキベース Pangton 5st
LeFay(リフェイ)は1985年に北ドイツのキービッツライへで設立された、エレクトリックベース専門メーカーです。
この「Pangton」は、その創業初期から製作されているヘッドレスモデル。ヘッドレスということで倍音要素がなく、すっきりとした立ち上がりの早いサウンドを特徴としています。
フレットエンドが指板サイドの内側でフレッティングされる「プレミアムフレッティング」を採用し、3シングルコイル配列のピックアップ、はコントロール部ノブ型ロータリースイッチにより直列・並列の組み合わせが可能。
ボディ材に使用されているアッシュ材は、独自のコンター加工が施されており、立奏座奏どちらにおいてもフィット感が得られます。ネック、指板には硬質なパドゥーク材が使用されています。総重量は4kgを下回っているためプレイアビリティも向上、女性でも扱いやすい重量です。
Sugi(スギ) 5弦ベース Standard Series NB5M
ボディに入ったラインがおしゃれなディテールの日本メーカー製ベースです。艶消しのサテンフィニッシュで、派手なテカリがない素材感は大人の女性も抵抗なく持てそうなデザイン。
日本を代表するマスタービルダー、杉本 眞氏が率いるブランドが「Sugi Guitars」です。従来のSugiのベースと変わらない仕上げや品質を維持しながらも、スタンダードな仕様設定をすることで価格を抑えたこちらは、コスパの良いハイエンドモデルと言えそうです。
Moon(ムーン) 5弦ベース MBC-5 TN
5弦ベースのパイオニアとして知られる機種。安心の日本メーカー製です。落ち着いた色調の「ホンジュラスローズウッド」のボディは、まるでバイオリンやビオラなどのクラシックな楽器のような佇まい。
またビジュアルだけでなく、高級ローズ材に見られる、硬質で伸びやかなサウンドも魅力です。スラップやタッピングといったテクニカルなプレイにもしっかり対応してくれる、ハイエンドモデルです。
Laurus(ロウラス) エレキベース Quasar T900-XRH 5st
Laurus(ロウラス)はイタリア発のハイエンドハンドメイドベースメーカー。NAMM SHOWにてフェデリコ・マラマンが使用したことで、音楽ファンには名を知られています。
この「T900」は、大振りに設計されたマホガニーのホロウ構造のボディを持ち、ふくよかなミドルを中心としたサウンドを奏でてくれます。
メイプル、パープルハートのラミネートで設計された非対称のネックは、どのポジションでも親指の位置が安定し、スムーズなフィンガリングを実現。弦移動の際のストレスもなく、弾いていて気持ちが良いベースです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部