手にすると背筋が伸びる、品格の漂う「デルヴォー」の王室御用達バッグ

1829年、ベルギーが独立する1年前に創業した世界最古のラグジュアリーレザーグッズメゾン、DELVAUX(デルヴォー)。1883年にはベルギー王室御用達に認定された、由緒正しきメゾンです。

ロイヤルファミリーからファッションインフルエンサーまで、幅広いファンをもつデルヴォーのハンドバッグ。確かな品質に加えて、実用性とアート性を備えたものづくりが、セレブリティーたちを惹きつける理由といえるでしょう。

今回は、大人の女性の「一生物」にふさわしい、デルヴォーの魅力を紐解きます。

エレガントで実用的。いち早く時代のニーズを読み取ったハンドバッグ

トランク職人のシャルル・デルヴォーによって、1829年にブリュッセルで創立されたDELVAUX(デルヴォー)。ベルギーが世界最大の鉄道網を有していた19世紀、彼は「旅がもたらす革命」に着目しました。

旅行の際、貴重品を手元に置いておきたいという女性たちのニーズに応えて、1908年には史上初となるハンドバッグの特許を申請。以降、デルヴォーは約2世紀にわたってハンドバッグの制作に情熱を傾けてきました。現在に至るまで、生まれたバッグの数は3,000点以上。ハンドバッグづくりにおいて、ほかのブランドとは一線を画す存在といえます。

1934年当時のブリュッセルのブティック
1960年の広告ビジュアル。店舗(上の写真)の看板に書かれた「VOYAGE」の文字や、広告ビジュアルが表現するシーンからも、旅を強く意識してきたことがうかがえます。
1908年にハンドバッグの特許を出願した際の書類

先見の明をもつ創業者が目指したのは、旅に求められる実用性を備えたエレガントなバッグ。特許の取得以降、デルヴォーは「現代におけるハンドバッグの発明者」としての地位を確立します。

王室の心を捉えた、ベルギーのスピリットが活きるものづくり

一切の妥協を許さないクラフツマンシップ。ブランドマークやロゴに頼らない、品格のあるエレガンス。使ったときにこそ実感できる、機能性の高さ。そういった点が評価され、デルヴォーは1883年に王室御用達の栄誉を受けます。

また、ベルギーの歴史に深く根ざし、常に「La Belgitude(ベルギーらしさ)」を念頭においてものづくりを続けてきたことも王室の支持を得た理由といえるでしょう。

元ベルギー国王アルベール2世と、美貌で知られたパオラ元王妃。パオラ妃が手にしているのは、1959年にふたりの婚礼を祝して制作されたバッグ「モン グラン ボノー」。

シュルレアリスムの重要な舞台のひとつとされるベルギーの首都、ブリュッセル。デルヴォーのクリエーションにはシュルレアリスムのスピリットが脈々と受け継がれています。

シュルレアリスムの巨匠、ルネ・マグリットの作品に敬意を払ったコラボレーションもその一例。自由な精神から生まれるウィットやユーモアが、品格やエレガンスと共存している点も、デルヴォーの大きな魅力です。

マグリット財団とコラボレーションしたシリーズより、「ルーモア シエル」【縦25×横29×マチ16cm】¥901,000(税抜)。マグリットが描く空の色を、表地とフラップ部分の裏地に使用したバッグです。

セレブリティーがオン・オフで愛用!シーンを選ばないエターナルな魅力

過剰な装飾を施さず、上質なカーフレザーやエキゾチックレザーで美しいフォルムをつくり上げるデルヴォーのバッグ。オン・オフ問わず活用できる洗練されたデザインは、ロイヤルファミリーのみならずハリウッドセレブからファッションインフルエンサーまでがこぞって愛用しています。

カラフルな装いをシックに仕上げる達人、オリビア・パレルモ

着こなしに合わせたバッグのセレクトが秀逸なオリビア・パレルモ。ベーシックカラーからビビッドカラーまで、豊富なカラーバリエーションも特筆。

写真左から  サラ・ジェシカ・パーカー、ファッションエディターでスタイリストのジョヴァンナ・バッタリア・エンゲルバート  

サラ・ジェシカ・パーカーは、スクエアフォルムのバッグ「マダム」をカジュアルな着こなしにプラス。かっちりしたスクエアバッグも、ベビーピンクを選べば優しい印象に。ファッションエディターでスタイリストのジョヴァンナ・バッタリア・エンゲルバートはアイコンバッグ「ブリヨン」でシック&モードなモノトーンスタイルを完成。

誕生から60年以上、時を超えた名作「ブリヨン」

ファッションブランドのように、シーズンごとに新作を発表するデルヴォー。そのなかでも、不動のアイコンバッグとして知られる名作が1958年に誕生した「ブリヨン」です。

1958年の誕生当時、初期の「ブリヨン」。いま見てもまったく古びない、タイムレスなデザイン。

「ブリヨン」は、この年に開催されたブリュッセル万国博覧会のために制作されたバッグ。ベルギーの著名な建築家、ポール・ゲタルスとの共同デザインによって完成しました。

左から「ブリヨン MM」【縦21.5×横29×マチ13.5cm】¥642,000・「ブリヨン GM」【縦27.5×横36×マチ19cm】¥854,000・「ブリヨン チャーム」【縦7.5×横8.5×マチ4.5cm】¥72,000・「ブリヨン ミニ」【縦35×横20×マチ11cm】¥529,000(税抜)※この4点を含めて、現在「ブリヨン」は全8サイズ展開。

クラシカルかつクリーンなフォルムや、デルヴォーの頭文字「D」を思わせる馬蹄形のクラスプが特徴。職人たちが64以上のレザーパーツを使って1点ずつ丁寧に制作しています。

持ちやすさを考慮したハンドルやコンパクトな印象以上の容量など、創業時からこだわってきた実用性と、1点物さながらのアート性を備えた逸品が「ブリヨン」なのです。

変わらない魅力をもつ一方、多様なエキゾチックレザーや最新技術、新色を取り入れて常に進化を続けていることも、長く支持される理由です。例えば、上質なボックスカーフに半貴石とビースをすべて手作業で刺しゅうした、まさにオートクチュールさながらのバッグ。

レギュラーサイズのGMよりもひとまわり大きい「ブラック エディション」のみ制作された「ブリヨン ブラック エディション レディ ジプセット シルクピンク」【縦35×横36×マチ20.5cm】¥2,455,000(税抜)。ピンククォーツやトルマリンなど、神秘的な輝きを放つパワーストーンがフロントを彩ります。1点あたりの制作時間は約100時間だとか。

こちらは、クロコダイルのなかでも最高級とされるスモールクロコダイル(ポロサス)素材に、太古の昔から「聖なる石」と崇められてきたラピスラズリの色を表現したバッグ。

ポロサスを深いブルーに染めたあと、ラピスラズリのように細かなゴールドの斑点を手作業で施します。「ブリヨン ミニ ポロサス ラピスラズリ」【縦16×横20×マチ11cm】¥2,353,000(税抜)

フランスで活躍するデザイナー、ジャン・コロナが手がけたオーバーサイズのユニセックスなバッグも話題です。素材と大きさ、フォルム、さらにはアイコニックなD字形のバックルまでを一新し、「ブリヨン」を大胆に再解釈。両者の個性が美しく融合したコラボレーションです。

ブラウンとブラックの2色展開。「レックス エックス エル」【縦44×横46×マチ18㎝】 ¥1,159,000(税抜)

また、今回はブランド初となる新レザー「ドリーム」を使用したのもポイント。トリートメントを施したボックスカーフで、驚くほどしなやか。「ブリヨン」をベースにしながら、これまでの「ブリヨン」にないやわらかさ、大きさを実現したバッグです。


数あるラグジュアリーレザーグッズメゾンのなかでもひときわ輝く存在、デルヴォー。一つひとつが高いクオリティーと芸術品とも呼びたいアート性をもちながら、私たちの暮らしに馴染むバッグ。きっと、使うほどに2世紀の時を超えて支持を受ける理由が実感できることでしょう。 

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Startraks Photo(Sarah Jessica Parker)
EDIT :
石原あや乃
EDIT&WRITING :
門前直子