2016年1月よりエルメスの香水クリエーション・ディレクターに就任した、クリスティーヌ・ナジェルが手がけた初めてのフレグランス「ギャロップ ドゥ エルメス」。
彼女がエルメスのレザーの保管庫を訪れた際に、希少な革素材であり、独特の風合いが特徴のヴォー・ドブリスに魅了されクリエイトしたのが、レザーとローズが引き立てあう「ギャロップ ドゥ エルメス」です。
彼女がドブリスのパートナーに選んだキーノートは、ローズ。触れれば優しく押し返してくる繊細さ、しなやかさ、弾力をもつ贅沢なレザーと、女性らしく繊細かつたおやかなローズ…対極にあるふたつの素材がまるでダンスを踊るかのように絶妙なバランスで互いを引き立てあい、このピュアパフュームが生まれました。
エルメスと香水製造を象徴するふたつの天然素材の出会いは、温もり、官能性、彩りに満ちた香りに仕上がっています。センシュアルな女性らしさと男性的なレザーのエッセンスから始まり、ピリッとしたサフランが香りに輪郭を与えます。ふっくらとしたマルメロはローズにボリュームを加え、女性らしい気品を解き放つのです。
風を切って走りつつも、悠然としているギャロップ(速駆け)のように、五感に強く働きかけ、忘れがたい印象を残すこのフレグランスは、エルメスの歴史の新たな1ページ。クリスティーヌ・ナジェルの挑戦は、ギャロップの躍動感を描き出すことでした。
新しいフレグランスを包み込むこだわりのボトルデザインも、特筆すべき要素のひとつとなっています。エルメスを象徴する鐙(あぶみ)型のボトルは、ブランドの歴史に由来する馬術の伝統と、端正さ、優美さを表現。
ニューヨーク初のエルメス ブティックがオープンした1930年から現在に至るまで、アーカイブで大切に保管されていた歴史あるフラコンボトルが、現代アートのようなデザインでモダンに昇華。女性とフレグランスとの深い絆を表わすかのようなカラフルなレザーコードが、鐙革を思い起こさせるデザインとなっています。
乗馬の世界からやってきた夢想家のレザーと、女性らしさのシンボルであるローズのハーモニー…気高く濃厚な香りを、この秋、まとってみてはいかがでしょう。
問い合わせ先
- エルメスジャポン TEL:03-3569-3300
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- クレジット :
- 文/渋谷香菜子