私たちの肌の衰えは深刻。若い子の肌を見るたびに、自分の加齢トラブルを目の当たりにし、その現実を受け止められずに戸惑い、自信を失い、ともすれば生きるエネルギーさえ奪われてしまうことも…。こんなときこそ目を向けてほしい、確実な手応えのある「高級化粧品」に。

20代の肌と40代の肌を比べたら、どちらが若いかは一目瞭然。けれども、贅を極めた最高峰のスキンケアコスメでお手入れしたハリとなめらかさのある「肌の高級感」という意味では、40代のほうが20代の肌に負けず、はるかに美しい。印象年齢は今や、自分でつくり出す時代。それを牽引するのが「高級化粧品」の使命。

ブランドの威信をかけて生み出し、どう進化させているのか…。 各メーカーの研究所を頻繁に訪れ、その目で確かめてきた美容賢者が、現代の「高級化粧品」の凄さを語り尽くします。

今回は、ビューティエディターの近藤須雅子さんがおすすめする、乳液2品です。

優れたケア効果は大前提。優美な質感で至福の時を紡ぐ「乳液」

「なめらかで濃密なテクスチャー、芳香に包まれる上質な時間、ふっくら軽やかな仕上がり……。プレミアムな乳液だけが届けてくれる至福です」(近藤さん)

最旬のプレステージアイテムといえば、なんといっても乳液。先鋭のハイテクラインから、上質なオーガニックブランド、この秋相次ぐプレステージラインのリニューアルまで、高級ケアシリーズにハイレベルな乳液が欠かせません。ほんの少し前まで、どちらかというと地味なアイテムだった乳液が、なぜ、今? その背景には、私たちのケア意識の洗練があるようです。

かつての化粧品選びは、効く効かないだけを問う、効率主義にとどまりがち。そのため、乳液への期待は美容液やクリームに集約され、特に必要ないと省略されることさえありました。けれど、ケア行為そのものを自分を慈しむ豊かな時間ととらえ、実利を超えるアートのような芳香や質感を解するなら……乳液のあのなめらかな質感や、キメのひとつひとつがふっくら整う心地よさは、至高のもの。そんな成熟した感性の女性が増えるとともに、真に上質な高級乳液が次々と誕生しているのです。

代表格は、ヘレナ ルビンスタインの『プロディジー CEL グロウエッセンス エマルジョン』。美容医療の名医とコラボした先進のハイテク化粧品でありながら、とろけるようなテクスチャーとジャスミンやシダーウッドが織りなす芳香はまさに芸術。高級乳液のひとつの理想形です。

そしてハイクラスなオーガニックコスメでは、ITRIMの『エレメンタリー スキンエマルジョン』が秀逸。贅沢に配合された稀少な天然成分は、目覚ましいエイジングケア力をもたらすだけでなく、視覚、触覚、嗅覚すべてに働きかけ、輝くようなエネルギーを吹き込んでくれます。これぞ高級化粧品の醍醐味、ではないでしょうか。

近藤さんがおすすめする最新の高級乳液2選

■1: 先進的なケア力を 高貴な使い心地で堪能。ヘレナ ルビンスタイン「プロディジー CEL グロウエッセンス エマルジョン」

ヘレナ ルビンスタイン プロディジー CEL グロウエッセンス エマルジョン 100ml¥50,000
ヘレナ ルビンスタイン プロディジー CEL グロウエッセンス エマルジョン 100ml¥50,000

乳液=保湿アイテムという枠を越え、美容液と乳液の両方の働きを備えた高機能アイテム。エーデルワイス由来の独自成分が、弾むような弾力と艶を呼び込む。ホワイトフローラル系の香りも絶品。

\ヘレナ ルビンスタイン「プロディジー CEL グロウエッセンス エマルジョン」の使用感/

【テクスチャー】
淡いローズでクリームと美容液をミックスしたようなソフトな質感。ベタつかず肌にスッとフィットする。

【使用方法】
顔全体で4プッシュを目安に、指先でクリームをのばすようになじませる。頬など乾燥部分はていねいに。

■2:オーガニックの凄みをエレガントに体現。ITRIM「エレメンタリー スキンエマルジョン」

ITRIM エレメンタリー スキンエマルジョン 75ml ¥20,000
ITRIM エレメンタリー スキンエマルジョン 75ml ¥20,000

古くから薬草として珍重されてきた植物を中心に、稀少な天然素材をふんだんに配合したハイクラスな「効くオーガニック」乳液。薬効並みの高いケア力をエレガントな使い心地に昇華した逸品。

\ITRIM「エレメンタリー スキンエマルジョン」の使用感/

【テクスチャー】
薫り高くまろやかで、上質なエッセンスオイルを生クリームに溶かし込んだよう。なめらかに肌を包む。

【使用方法】
適量をコットンにとり、優しく押さえるようにして浸透させる。使用量は、顔全体でコットン2枚分。

次回は、美容賢者が選ぶ高級化粧品「美容液」編をお届けいたします。

 

※掲載した商品はすべて税抜です。

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この記事の執筆者
TEXT :
近藤須雅子さん 美容エディター
BY :
『Precious9月号』小学館、2019年
多くの媒体で美容記事に携わり、特にスキンケアの知識に定評あり。本質を見抜く審美眼で“美容業界の番人”といわれるほど。 好きなもの:果物なんでも(特にリンゴ。梨は20世紀)、京都、ローリング・ストーンズ、サム・クック、美術館通い、メイシー・グレイ、和裁、筋トレ、ビル・ナイ(『パイレーツ・ロック』『ラブ・アクチュアリー』) 、ティルダ・スウィントン、茶道、文庫本、デパート、編み物、コーヒー 、ヨガ、化粧品、スキー、縫い物
PHOTO :
戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー/静物)
EDIT&WRITING :
荒川千佳子、五十嵐享子(Precious)