1847年にフランス・パリで創業以来、王族御用達として世界中のセレブリティたちを魅了してきたカルティエ。現在ロンドンのデザイン・ミュージアムにて開催された『CARTIER IN MOTION(カルティエ イン モーション)』は、ある男性にキュレーションを依頼したことから始まったのだとか。

メゾンが誇る独創的なウォッチメイキングをデザインの視点から掘り下げた、この希少な展示の見どころとは?

CARTIER IN MOTION(カルティエ イン モーション)のポスター

展示に影響を及ぼした「ある男性」の存在

カルティエを代表するアイコンウォッチ、「サントス」と「タンク」がデザイン・ミュージアムのコレクションとして新たに加わったことを祝し開催が決定した『カルティエ イン モーション』。この展示を語る上で欠かせないのが、キュレーターとして招かれた建築家のノーマン・フォスター氏の存在です。

Emmanuel Schmitt © Cartier

フォスター氏がこの依頼を引き受けたきっかけは、自身がかねてより情熱を注いできた「飛行」というテーマから着想を得ているカルティエのアイコンウォッチ「サントス」に共感したことにありました。

人一倍思い入れの強いテーマを掘り下げるため、実際にパリ、ジュネーブ、ラ・ショー・ド・フォンのマニュファクチュールに足を運び、カルティエの歴史を追求。さらにはプロジェクトチームとのミーティングもロンドン、ミラノなど各都市で重ねるほど熱心に取り組みました。

© Foster + Partners

その結果、カルティエのウォッチメイキングとモダンな腕時計の発明には、20世紀初頭の社会の大転換が重要な役割を果たしているという社会的視点に辿り着きました。

この展示では、6つのテーマ(パリの進化とカルティエのフォルムへの影響/ルイ・カルティエとアルベルト・サントス=デュモンをはじめとする時代の先駆者との交流/モダンな腕時計の誕生/戦後の豪奢なライフスタイルに合わせてデザインされた日常と洗練のアクセサリー/カルティエの時計デザインの進化/神秘的な時計とスケルトンのムーブメントにみるカルティエのクラフツマンシップ)を軸に、当時の激変する芸術、建築、旅行、そしてライフスタイルに及ぼした新しい世界の輪郭など、壮大なスケールからのアプローチを楽しめます。

Cartier Archives © Cartier

170点の展示品には、カルティエ コレクションのほかに、モナコ公国コレクション、ル・ブルジェ空港の航空宇宙博物館、ロックフェラー・センターから貸与された作品が含まれます。カルティエのアーカイブから発見されたスクラップの抜粋からは、展示品の背景にあるメゾンのデザイナーによる考案の過程も垣間見ることができます。

カルティエのアイコンウォッチ

Vincent Wulveryck, Cartier Collection © Cartier

サントス-デュモン リストウォッチ 」
カルティエ パリ、1912
ゴールド、サファイアカボション
レザーストラップ

Vincent Wulveryck, Cartier Collection © Cartier

「タンク リストウォッチ」
カルティエ パリ、1920
プラチナ、ゴールド、サファイアカボション
レザーストラップ

■『CARTIER IN MOTION』

  • 開催場所/デザイン ミュージアム
  • 期間/2017年5月25日(木)~7月28日(金)※終了
  • 開館時間/10:00〜18:00(最終入館は17:00)
    *毎月第1金曜日は、10:00〜20:00まで開館(最終入館は19:00)
  • 入館/無料
    住所/224-238 Kensington High St, Kensington, London W8 6AG

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TEXT :
Precious.jp編集部 
2019.1.18 更新
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クレジット :
構成/石原あや乃