個性派シンガー、レディー・ガガを広告塔に起用したTiffany & Co.(ティファニー)の新作、「ティファニー ハードウェア」はもう手に取ってご覧になりましたか? ティファニーが誕生したニューヨークという街と深く結びつき、現代を生きる女性の強さとスピリットを表現したこの力強いコレクションは、つける人に自信と勇気を与えてくれます。
ファッション業界を牽引するグレース・コディントンを昨年よりチームに迎えたことでキャンペーンビジュアルが一変したことでも話題をよんだ、この新作。今回は特別に、ティファニーのクリエイティブパートナーに加わった「75歳の元VOGUEファッションディレクター」に、ティファニーのジュエリーへの思いや、ありのままのレディー・ガガの魅力を引き出すことに成功した、「ティファニー ハードウェア」の撮影秘話を語ってもらいました。
グレース・コディントンとジュエリーの関係
1960年代にロンドンでモデルとして活動したグレース・コディントンは、モデル業を引退した後に英国版と米国版のVOGUE誌でファッションディレクターとして活躍。自由な発想力で、記憶に残るビジュアルを多く世に残しました。2016年にティファニーのクリエイティブパートナーに加わり新たなキャリアをスタートさせたグレース。どんな小さなピースにも、独自の感性を反映することを忘れないファッションスペシャリストが「ティファニー ハードウェア」のキャンペーンビジュアルに込めた思いとは?
ティファニーとの出会い
グレースがニューヨークに移り住んだのは1987年のこと。それよりも前に仕事でニューヨークを訪れた際に抱いたティファニーへの印象は「タイムレスなモダンさ」だったといいます。当時イギリスを拠点においていたグレースの目には、アプローチの異なるアメリカブランドが新鮮に映ったのでしょう。
ファースト ティファニーは?
そんなグレースの「ファースト ティファニー」は、エルサ・ペレッティの小さなティアドロップのピアスとネックレスでした。「自分で購入したジュエリーは、長い年月が経った今でも大切にしています」
最近の愛用品はティファニーTコレクション!
最近愛用しているのは、ボーイフレンドのディディエがクリスマスにプレゼントしてくれた、ティファニーTコレクションのブレスレットとバングルだそう。「どちらも、わたしが大好きなローズゴールドです」と語るグレースにとって、ジュエリーはとてもパーソナルなもの。華美な装いを好まない彼女が大切にするのは、祖母や両親から引き継いだものがほとんどだとか。
ティファニー ハードウェアでの挑戦
そんな彼女がジュエリーと深く関わるようになったのは、モデルの仕事を始めた1960年代のこと。今ではその習慣もなくなってしまいましたが、当時はモデルがジュエリーを用意して撮影に備えていたというから驚きです。時代は移り、VOGUE誌でクリエイティブなビジュアル制作でファッション業界に新たな歴史を刻んできた彼女が改めてジュエリーに向き合ったのは、昨年ティファニーのチームに加わったことがきっかけでした。
「ジュエリーを美しく見せる方法とは何か。通常のムードショットと商品の組み合わせは、わたしには魅力的に見えなくて。美しいアイテムを身につけている美しい女性、その組み合わせが人々を引きつけるのです」。今まで以上に女性にフォーカスするよう考え抜かれた「ティファニー ハードウェア」のキャンペーンビジュアルでは、身体にクローズアップしていくことで感情面が伝わりにくくなるという壁もあったといいます。
成功への鍵はレディー・ガガの起用
しかし、「1971のティファニーのアーカイブ『ポール&チェーン』からインスパイアされた新しいコレクションの大胆さと洗練さを表現するのに、レディー・ガガを起用したことは正解でした」とグレース。以前まではセレブリティの起用を避けていたところもありましたが、レディー・ガガの最近の変化、つまり「ありのままの姿になった彼女」は今回のシチュエーションにとても自然に馴染み、偽りない真の美しさを表現することに成功しました。
「ティファニー ハードウェア」の発表を皮切りに勢いを増すティファニー。妥協を許さないグレース・コディントンが愛情をもって向き合った「ティファニー ハードウェア」のビジュアルからは、大都会で働く女性の力強さと繊細さを感じさせます。つける人の心に寄り添い、自信を与えてくれるジュエリーたち。実際に手に取ってその魅力を感じてみてください。
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- Precious.jp編集部
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- 構成/石原あや乃