2019年Precious9月号の「好きなコーディネート」1位~10位を発表します
ラグジュアリー・ファッション誌『Precious(プレシャス)』9月号を読んだ読者へのアンケート調査で、「好きなコーディネート」に選ばれたスタイリングを、その理由と着こなしのコツを交え、ランキング形式でご紹介します。
今回は10スタイルのうち7スタイルをパンツが占めるという結果に。これに加えて、同じカラーの服を上下で合わせる「ワントーン」と、同じ色調の濃淡で合わせる「グラデーション」のスタイリングが、多くランクインしていました。
それではさっそく、10位から順を追って1位まで見ていきましょう(※)。このなかに、あなたが真似してみたいコーディネートはありますか?
【7位】ブラックのオーバーブラウス×ブラックデニムに黄色を指したYシルエット
「すぐにマネができそう」「シンプルだけれどおしゃれ感を感じる」「軽やかでかっこいい」といった声が読者から寄せられていたスタイリング。人気スタイリスト・髙橋リタさんが手掛けたコーディネートです。
伸縮性があるだけでなく、復元力にも優れ、美しいシルエットをキープしてくれるRED CARDの秀逸なブラックデニムに、オーバーサイズのブラウスを合わせた軽快カジュアル。花のように鮮やかなロエベの『ハンモック ドローストリング バッグ』や、フレッドの大ぶりジュエリーが、黒の装いに立体感をもたらしています。
【7位】「端正ジャケット×しなやかスカート」でつくる、かっこいい女らしさ
「ドレッシーさとカジュアルさがいい感じに共存している」「色合わせが好き」「きちんと感がありつつ、トレンドがしっかり入っている」という評価が寄せられたコーディネート。
ロング丈のジャケットとロングのスカートという、文字だけを見るとだらしなく見えそうな組み合わせも、スカートをチュールなど軽やかで立体感のある素材を選ぶことで、あっというまに華やぎつつリッチに、落ち着いて見えるコーディネートに。
今季注目のヒップラインにかかる長めのジャケットも、チェックプリント地にチュールが重ねられたスカートも、ファビアナフィリッピのもの。大人のチュールスカートは、重くなりがちな秋の装いを軽やかに見せてくれる、救世主的アイテムです。
【7位】シルクの落ち感がきれいで着回し万能な「パンツのセットアップ」コーデ
「マニッシュなのにリラックス感があっていい」「スタイルが良く見える!」「シンプルでかっこいい」と支持されたTheory luxeらしいコーディネート。
端正な着回しが効き、そろえておくと便利な黒のセットアップにエナメルのローファーを合わせれば、 軽やかな大人のトラッドスタイルの完成。大きめトートバッグや太めのバングルで柔和なニュアンスを足して、こなれて見せるのが成功の鍵。
【7位】グレー×ニュアンスベージュという「ベーシックカラー」の最旬配色コーディネート
Precious読者の大好きなベーシックカラーの掛け合わせに「色合わせがいい」「優しい印象に見られそう」「柔らかい感じがします」「靴やバッグがトラッドで上品」といった高支持が集まったスタイリング。
やわらかな「トップグレー ×ニュアンスベージュ」でまろやかにまとめた白シャツスタイルに、艶やかな白パールで華やぎを加えたパンツスタイルです。
グレーのストールやモカブラウンのバッグなど、小物でも同系色を投入することで、軽すぎずコクのある印象に。
【6位】心躍るきれい色のニットとウォッシュドデニムで軽やかに
「小物のおしゃれ感がさりげない」「手持ちのデニムですぐにマネできそう」「普段着られる、リッチカジュアル」「色合わせが好み」といった感想が寄せられた、ブラックデニムのおしゃれ。
色落ち加工を施した、グレーみを帯びたやわらかな印象がもち味のデニムに、顔色を明るく照らすピンクニットの襟元やすそから、白のカットソーをちらりとのぞかせ、カジュアルな装いにメリハリをつけています。フリンジが揺れるJ&M デヴィッドソンのバッグ「カーニバル」は、大人の休日カジュアルのいいスパイスに。
【5位】気品と華のある女らしさを薫らせた「グレー×モノトーン」のスカートスタイル
「スタイルが良く見える」「シックでエレガント」「色合わせが品が良くて、会社に着ていきたい」など、働く女性からの支持が厚かったのがこちらのスカートスタイル。
色味を抑えても、ハッとするほどドラマティックな華やかさを備えたプリーツスカートで、グレーの装いを躍動的に見せることに成功しています。トップグレーのブラウスと合わせるだけで、しなやかな女らしさが演出できるのも便利。通勤に履き心地のいいペリーコのヒール靴を合わせれば、アクティブでいて大人なオフィス・スタイルが叶います。ジミーチュウのシャイニーバッグが小粋に効いて。
【2位】ブラックデニムにスモーキングジャケットを合わせた「ハンサムな女性」スタイル
「すっきりしていてかっこいい!」「カジュアルで、シンプルで、高級感がある」「髙橋リタさんのスタイリングが好きですが、その代表例といった感じがします」といった投票が寄せられたデニムスタイル。
ウォッシュ加工が施されたブラックデニムが1枚あれば、秋にヘビーローテーションできる、軽やかなモノトーンスタイルが簡単にできることがわかるコーディネートです。足元には華奢なバーサンダル、チェーン使いのバッグ&ジュエリーで、女らしいエッセンスを取り込むのがコツ。
【2位】ボリュームスカートに存在感のあるロングブーツを合わせたワントーンコーディネート
「シルエットがきれい」「上品」「大人っぽいのにどこかかわいさがある」「色合わせがシックで好みです」といった声が寄せられていたスタイリング。
ぴったりとした薄手ニットにロングスカートで「同系色・異素材」という、トレンドの組み合わせです。
爽やかなグリーンのワントーンコーディネートに、洗練されたキャメルのロングブーツが今どきの存在感を与えています。ミディのスカートが増えた今、中途半端に脚がのぞくミドルブーツより、 ロングブーツを合わせるほうが、エレガントにまとまります。
【2位】リラックス感のある「ブラウス×とろみパンツ」のグレーグラデスタイル
「ワイドパンツがすっきりして見える」「スタイルが良く見える」「きれい!かっこいい!」「ニュアンスカラーの掛け合わせが綺麗」といった、スリム感を感じさせるスタイリングの妙に支持が集まっていました。
濃淡グレーと白を重ね、奥行きのあるワントーンを実現。色味と素材の異なるグレーを重ねると、豊かな美しさが生まれることがわかります。
【1位】シルク、カシミア、アルパカなどの素材を重ねた「グレーグラデ」パンツスタイル
「グレーグラデーション、大好きです」「優しい雰囲気が素敵」「素材合わせがおしゃれ」といった反響で人気No.1となったスタイリング。
透け感のあるシルクブラウス、温もり漂うアルパカ混のパンツに、 ふんわりとしたカシミアのストー ルを重ねて。さらにシルバージュ エリーの光を加えたら、ハッとするほど印象的に。同系色こそ、明らかに素材が異なるものを組み合わせることで、奥行き感の品の良さが生まれる好例です。
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以上、ファッション誌「Precious(プレシャス)」2019年9月号の読者アンケート調査で、好きなコーディネートに選ばれたスタイリングを10スタイル、お見せしました。
パンツスタイルは「合わせる服を男前にしたら、ジュエリーや小物は女性らしく」「合わせる服を女らしくしたら、ジュエリーや小物はマニッシュに」と、甘辛ミックスにしたり、メンズ感のバランスをどこかに少しだけ入れるバランス感覚が、支持を得るスタイリングのポイントのよう。
男前ジャケット×細身デニムには、華奢なジュエリー&サンダル、といったように。このバランスはいろいろと応用が効きそうです! また、マニッシュさを加えるジュエリーとして、ティファニーの活躍度が目立っていました。
そして、「同じ色・同じ素材」を上下で着るとのっぺりして見えますが、透けたもの、立体的なものなど「同じ色でも素材を変える」ことで、立体感やまろやかさ、女性らしさが生まれる「ワントーン」コーディネートが多く登場していたのも新鮮。秋から冬に向けて、是非取り入れていきたいバランスです。
加えて、J.M. WESTONのローファーと、ジャンヴィト・ロッシのサンダルやブーツが人気コーディネートの足もとに多く使われていたのも特徴。
秋のサンダルはジャンヴィト・ロッシ、セルジオ・ロッシ、ジミーチュウ、ペリーコへ。ローファーはJ.M. WESTONをまずチェックしに行けば良さそうです。
ワントーンコーデ、ブーツから発想するスタイリングが詰まったPrecious11月号、発売中!
そんな秋の足元から発想するスタイリングや、ワントーンのコーディネート企画などをたっぷりと詰め込んだPrecious11月号が、10月7日に発売されました。ぜひ、秋冬の足元固めの参考にしていただければ幸いです。