バタク ハウス カットのサファリジャケットと出合い、完全に覆されたことがある。
リネンもサファリジャケットも「暑いところで着るもの」という思い込みだ。1920年代以降、英米のお金持ちの間で流行したサファリ旅行。その訪問先であったケニアやタンザニアは、年間平均気温が約18度。朝夕は、10度以下に冷え込む。サファリウエアのショーケースとも言える映画『モガンボ』(’53年)で、クラーク・ゲーブルをはじめとする出演者がかなり厚手のサファリジャケットを着ていた理由はそこにある。
タフなリネンならではの洗練されたシワが上品な着姿を演出!
バタク ハウス カットのサファリジャケットは、同映画に登場する狩猟旅行で着る本格的なものを志向。そこに、570gというヘビー・ウエイトリネンを採用している。これだけのウエイトがあると、仕立て映えが断然よくなる。テーラードの技法が活かされた胸と背中の豊かな立体感は見事と言うしかない。
しかも、’40年代に仕立てられたリネンスーツの古着から亜麻糸を解析・再現し、織布も当時の風合いを出すために旧式織機で時間をかけて織り上げているというから圧巻だ。
バタク ハウス カットが展開するサファリジャケットは、リネン生地からすべてオリジナル。所謂夏向けのジャケットとは一線を画す肉厚感のため、春、秋に適している。本格的なディテールを採用しながら、モダンな仕上がりも必見。
※価格はすべて税抜きです。※価格は2016年夏号掲載時の情報です。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2016年夏号「麻」名品の猛き風格より
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- クレジット :
- 撮影/戸田嘉昭・小池紀行(パイルドライバー/静物) スタイリスト/石川英治(tablerockstudio) 文/小口久貴