【Chesterfield Coat】
伝統を嚙みしめるチェスターフィールドコート

英国、チェスターフィールド卿が愛用したコートに起源を持つ、正統派コートの筆頭格。ひざ丈のプロポーションで、前立てはボタンを隠した比翼仕立てにするなど、完成されたスタイルにフォーマルな香りが漂う。チェスターフィールドコートは、伝統的な男の着こなしを演出するコートの神髄である。

表面感ある 素材を 使ったコートと 、ツヤのあるジャケパンとの 対比! コートに使用したウールとモヘア混の素材は、ふわふわと毛羽立った質感が秀逸だ。太いボーダー柄をにじませ、ゆったりとしたシルエットから、大人の余裕が漂う。コートに合わせたジャケットは、ウールとモヘア混のツヤのある黒無地。素材対比で楽しむスタイルだ。コートの着丈は、サイズ48で114㎝。コ ート・ジャケット・パンツ・スカーフ・靴(ベルルッティ・インフォメーション・デスク)

【Balmacaan Coat】
時代を重ねて味を出すバルマカーンコート

上襟の幅を広く取る、独特な襟型のバルマカーンカラーを持つのが特徴。バルマカーンとは、スコットランドのインバネス近郊の地名にちなんだ名称だ。襟元から斜めに切り替えて縫製するラグランスリーブをデザイン。ゆったりとしたラインが男らしさを漂わせるコートだ。

写真左/防水性に優れたゴム引き素材のコートで知られる、英国ブランドの〝マッキントッシュ〟が、今季はウールのコートを多彩に展開する。大柄のグレンチェックを味わい深くアレンジした、厚手のウール生地を使用のコートは、ほどよいフィット感を残しながらも、余裕のあるシルエットが楽しめる。着丈は、サイズ38で106㎝。 (マッキントッシュ青山店) 写真右/ピッティ・ウォモでも話題の多かった、アウター専業ブランドの〝パルト〟が、今季初上陸した。男のスタイルがより輝いていた1950~60年代のフィルムからのイメージをコートに生かす。ウールとナイロンなどの混紡素材を使った、クラシックなチェック地で、ベルト付きのコートをしなやかに仕立てる。着丈は、サイズ50で104㎝。 (アマン〈パルト〉)

【Wrap Coat】
ツヤのある洒脱な男を演出するラップコート

ボタンを使わずに、ストラップのみでフロントを閉めるデザインのラップコート。大きく長い布を身体に巻き付けるという、コートの基本スタイルに忠実で、現代的でありながら懐かしさも漂い、ガウンのようなエレガンスとダンディな雰囲気を、共に備える。コートの名称のとおり、体をラップ(包む)するように着こなしたい。

ツヤやかなネイビーのウール素材を使った、軽い一枚仕立て。珍しいショールカラーがポイントだ。ネイビーのコートになじませるように、黒無地のタートルニットを合わせることで、品のある落ち着いたコーディネートが表現できる。コートの着丈は、サイズ48で113㎝。コート(トゥモローランド 丸の内店〈カルーゾ〉) ニット(トレメッツォ〈ドリュー & コー〉) パンツ(エリオポールメンズ代官山〈セラー ドアー〉)

【Double Coat】
肩で着こなす正統的なダブルコート

シングルのコートに対して、ダンディかつツヤっぽい雰囲気が漂うダブルのコート。ここでは、代表的なチェスターフィールドコートのダブル仕立てと、オーダーで楽しめる大きなピークドラペルのエレガントな2着を紹介。サイドポケットなどの装飾的なフロントに加え、華やかなバックスタイルも魅力である。

写真左/色鮮やかで大柄のオーバープレイドは、英国の名門生地ブランド〝ハーディ・ミニス〟のしっかりと織り目が詰まった肉厚の生地。そで部分のターンバックカフや背面にはバックベルトをデザインするなど、こだわりのディテールをオーダーメイドで楽しめる。着丈は、サイズMで110㎝。(伊勢丹新宿店〈リッドテイラー〉) 写真右/英国伝統のチェスターフィールドコートを、ブラウンのカシミア素材を使い、ダブルで仕立てることで、貫録と同時に色気のある雰囲気が漂い出す。タイドアップしたスーツの上にはおるのはもちろん、あえてカジュアルなジャケット&パンツにコーディネートするのも、今季のスタイルである。着丈は、サイズ48で110㎝。(ダンヒル)
この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2016年秋号〝ハードボイルド〞アイテムに回帰せよより
ヴィットリオ矢部こと本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/熊澤 透(人物)、唐澤光也(パイルドライバー/静物) スタイリスト/村上忠正 ヘア&メーク/MASAYUKI (the VOICE) モデル/Yaron 構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)