7カラットのダイヤモンド、20カラットのアクアマリン、27カラットのサファイア、そして46カラットのエメラルド──ドイツが誇るジュエリーブランド・ウェレンドルフが希少な4つの宝石を見事なハイジュエリーに仕上げました。

46カラットのエメラルドを用いた「エメラルド ハート ネックレス」¥67,310,000(税抜)
46カラットのエメラルドを用いた「エメラルド ハート ネックレス」¥67,310,000(税抜)

ウェレンドルフは1893年、「黄金の都市」として知られるドイツ南西部の金細工の町、プフォルツハイムに創業しました。以来、ゴールドのみを使ったジュエリーにこだわり、家族経営で4代目の今を迎えています。

代表的なアイテムが、このハイジュエリーにも用いられているシルクコードのような金細工「シルクコーデル」。

3代目ハンスペーターの妻エヴァが幼少期に、カーテンを結ぶシルクのしなやかなタッセルに幸福な記憶を宿していたことから、シルクのように肌触りのいいジュエリーをと、夫がつくったネックレス。それがシルクコーデルの第1号となりました。

ウェレンドルフのジュエリーは今でも全て、創業の地プフォルツハイムの工房で、職人たちによってつくり出されています。その数は、日にわずか35ピースほど。

石をセッティングした後に、シルクコーデルに手作業で最後の研磨を施して。
石をセッティングした後に、シルクコーデルに手作業で最後の研磨を施して。

シルクコーデルにしても、まず純金を溶かしてバー状にし、ローラーで何度も引き延ばすことから作業は始まります。直径わずか0.2〜0.3㎜に仕上げた金糸を丸棒に巻き付け螺旋状にすることで、1本1本のコードを仕上げているのです。時間がかかるだけでなく、ひとつのネックレスには、最低でもなんと160mもの金糸が必要なのだそう。

ウェレンドルフのジュエリー職人が手作業しているところ
ウェレンドルフのジュエリー職人が手作業しているところ

見事な大きさをもつ4つの石がセッティングされているのも、このシルクコーデル。シルクスカーフのように肌にぴったりと添うことで、ラウンド、オーバル、スクエア、ハートにカットされたそれぞれの石の色と形、輝きが際立ちます。

上下左右、どこからか必ず光を取り込むオープンセッティングに加え、ダイヤモンドに囲まれることで、より透明感を増し、光り輝くカラーストーン。

左/7カラットのフローレスダイヤモンドを用いた「ヘブンリー スター ネックレス」¥42,470,000・右/20カラットのアクアマリンをあしらった「ウォーターフォール ネックレス」¥19,820,000(ともに税抜)
左/7カラットのフローレスダイヤモンドを用いた「ヘブンリー スター ネックレス」¥42,470,000・右/20カラットのアクアマリンをあしらった「ウォーターフォール ネックレス」¥19,820,000(ともに税抜)

ドレスにはもちろん、たとえば黒のシンプルなタートルネックにも。これさえあれば、ほかには何もいらない──そう思わせる、希有なジュエリーを見つけました。

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クレジット :
文/吉川 純