人気ヘア&メイク川原文洋さんが語る、「グレージュ」をまとうのメイクとは?
本記事では、ヘア&メイクアップアーティストの川原文洋さんが、「グレージュ」の洋服を着こなす際のメイクで気をつけることを教わります。グレージュを着こなすときのメイクのポイントは「足しすぎないこと」と語る、その意図とは?
「グレージュはごまかしがきかない色。メイクはシンプルに『整える』だけでいい」
グレーほどストイックではなく、ベージュよりちょっとクールな温かさをもつグレージュは、日本人の肌や髪色との相性は抜群です。
それもあってか、Preciousといえば「グレージュ」といわれるほど、大人の女性に愛され続けているカラーですよね。
グレージュメイクで大切なのは「目元の印象」
そんなグレージュを着こなすときのメイクのポイントは「足しすぎないこと」。
グレージュは、色自体に派手さがないため、ともすると、さびしく地味な印象になりがちです。そこで、鮮やかな色のアイシャドウやリップなどを使って、メイクで色を足そう…、そう思っていませんか?
グレージュを身にまとう日のメイクに、派手な色を加える必要はありません。いちばん大切なのは、目元の印象。
眉はしっかりと太めに描き、漆黒のアイラインをすっと入れる。特に目尻のキワはキリリと際立たせるのがポイントです。
マスカラは上まつげのみ、ボリュームというよりも長さを出して上品に。
アイホールにはゴールドの細かいパールのシャドウをのせ、アイライン近くに色を入れたいなら、黒を和らげるためのカーキを少し。
チークはベージュオレンジ系、口元はヌーディーに
頬にはベージュオレンジ系のチークをふわりとのせて自然な立体感を加え、口元はヌーディに仕上げる。ファンデーションはできるだけナチュラルに、なんなら素肌でもいい。
これくらい足しすぎない、頑張りすぎないメイクのほうが、グレージュのコーディネートを品よくリッチに引き立てます。
つまり、あるものを生かして「整える」だけのメイク。
それゆえ、肌にしろ髪にしろ、日ごろのケアはもちろん、内面からにじみ出る幸せ感や充足感があらわになってしまう…。そういう意味でも、グレージュは、ごまかしがきかない色なんだと思います。
いつだったか、海外のカフェで、全身をグレージュでまとめたマダムを見かけました。触れたくなるような上質な素材のストールを巻いて、髪はキュッとおだんごに、シワもシミも気にしない素肌にメイクは、眉とアイラインのみ。リラックスした雰囲気で、ひとりでカフェオレを口にする姿がなんとも優雅!
グレージュのおしゃれは、豊かに年を重ねてきた大人の女性の特権ではないでしょうか?
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- PHOTO :
- 佐藤 彩
- EDIT :
- 田中美保