「デイリーラグジュアリー」を掲げるこの賞には、現存する最古のウォッチメーカーの意欲作こそふさわしい。曲線的なステンレススティールケースが腕になじむ三針時計は、日常に贅を与えてくれる。
「手が届かない時代が長かったから、これを機に新たなファンを獲得できれば大成功」という松山 猛さんの言葉は、まさにブランドの狙いどおりのものかもしれない。が、単純に価格先行だけの存在ではない。
アーカイブを換骨奪胎してモダンに昇華した意欲作
ヴァシュロン・コンスタンタン「フィフティーシックス・オートマティック」
ベースとなった1956年のアーカイブには、マルタ十字の4枝を切り離してデザインした「ファンシーラグ」を装備。その特徴的なデザインをモダンに昇華。また、この最新作で採用されたのは、「ペトロールブルー」と呼ばれる、深みのあるブルーダイヤル。
「スポーティさとエレガンスを兼ね備えた、大人が毎日つけても飽きのこない色」と、トラッドなファッションに身を包む関口 優さんも注目する。
「歴史と伝統を大切にしながらも、その呪縛から自らを解き放ったように新たなイメージをまとった」と岡村佳代も絶賛。
ヴァシュロン・コンスタンタン新章の始まりを告げる一本だろう。
老舗ゆえの豊富なアーカイブから1956年のモデルをリファインした「フィフティーシックス」コレクション。ジュネーブに拠点を置く同社の象徴「ジュネーブシール」を、三針モデルではあえて取得せず、幅広いファン層の獲得に挑んだ。実用的な48時間パワーリザーブを装備。
※掲載した商品は税抜です。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2020年冬号より
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- PHOTO :
- 戸田嘉昭・池田 敦(パイルドライバー)
- STYLIST :
- 関口真実
- WRITING :
- 高村将司
- EDIT :
- 岡村佳代