老舗洋菓子店コロンバンの2020年イチオシ商品3選
東京の原宿本店サロンをはじめとして、関東を中心に17店舗を展開する洋菓子の老舗「コロンバン」。
日本人定番の味「ショートケーキ」の生みの親でもあり、創業当初から現在に至るまで、宮内省御用達として今も焼き菓子などを納品しています。
2020年で創業96年目となるコロンバンでは、長きに渡って愛されているロングセラーのお菓子はもちろん、たゆまぬ企業努力で、現代の嗜好に合わせた新商品も次々と生み出しています。
そこで、2020年のコロンバンのイチオシ商品を、商品部長の太田眞裕さんに伺いました。新年会やこれから来るバレンタインなどの手土産のセレクトの際に、ぜひ参考にしてください。
■1:引き出物にもぴったりの砂糖菓子「ロワイヤルボンボン」
オレンジのほのかな香りがただようコアントローリキュールを、砂糖のベールにとじこめた繊細な砂糖菓子。
ヨーロッパ王室で古くから愛され続けている伝統のお菓子です。ヨーロッパでは、結婚・出産に際し「ボンボニエール」という、かわいらしい器に砂糖菓子を入れて贈る習慣があるそう。日本でも、皇室のお祝い事に贈られる品です。
選ばれたパティシエの卓越した技術によって、ひと粒ひと粒丁寧につくり上げた、芸術品のような逸品です。
「コーンスターチに型を押し付けてくぼみをつくり、その中にシロップを落としてつくります。つくるのには4日間もかかります。手づくりのため、どれも微妙に大きさや形が違うんですよ」(太田さん)
食べると、プチッとジュワッと、中からコアントローリキュールがとろけます。紅茶などに入れる砂糖の代わりにしてもおいしいそう。その背景からわかる通り、おめでたいお菓子のため、引き出物としてもおすすめですよ。
■2:創業者の名前を冠した最高級のパウンドケーキ「國輝(くにてる)」
創業者の門倉國輝氏が考案したレシピをベースにつくりあげた、最高級のパウンドケーキ。
使用されている厳選素材は、フランス・エシレ村で生産されA.O.P認証を受けた最高級の発酵バター・エシレバター。そして、沖縄石垣島産さとうきび100%のきび糖や、平飼い卵、北海道産小麦粉などです。
それらと、ブランデーやラム酒、数種のスパイスに半年間漬けこみ熟成させた、いちじく、アプリコット、プルーン、オレンジなどのフルーツを混ぜ合わせて、しっとりと焼きあげました。
重厚かつ優雅な味わいが特徴です。手土産にはもちろん、自分へのご褒美デザートとしてもおすすめ。
「2019年モンドセレクション最高金賞受賞のパウンドケーキで、じわじわと認知を高めている品です。社用・接待用の手土産に選ばれることが多く、秘書の方がよく買って行かれますね」(太田さん)
■3:バレンタインにおすすめの生チョコレート「表参道の石畳」
2種のフランス産チョコレートをブレンドした、口どけのよい生チョコレート。カカオ本来のフルーティーな酸味と、力強く個性あふれるアロマが感じられる一品です。生クリームの深いコクが、おいしさを引き立てています。
「ここ2年くらいで販売している比較的新しい商品です。お土産としてはもちろん、バレンタインのプレゼントにもおすすめ。生チョコレートは溶けやすいので、7、8月の真夏には販売していないのですが、それ以外の時期はずっと販売している商品です」(太田さん)
名前のとおり、表参道の街の石畳を思わせる生チョコレートと、紅に金の箔押しがされた高級感のあるパッケージが魅力的。2020年のバレンタインには、こちらをセレクトしてみてはいかがでしょうか。
創業96年目を迎えたコロンバンのこれから
コロンバンでは、2010年から養蜂事業、2011年からは無農薬野菜を育てるアグリ事業も始め、創業100年を目前にして次々と新しいチャレンジをしています。そして、2017年から2018年にかけて、グルテンフリーの商品を開発することにも成功しました。今後はこちらの事業にもっと力を入れていくそうです。
「今後は、健康志向的な商品の開発も進めていこうという想いがあるのですが、おいしさを求めるとカロリーと糖質があがってしまうのが悩みどころ。米粉でクッキーをつくると、硬いお煎餅のようになってしまいがちなのですが、これに関しては小麦粉と変わらない食感のものが完成して、うまくいったんです。ただ、売り上げ的にはまだ厳しい状況。
欧米だとグルテンフリーは人気があって、アレルギーの方に対してはもちろん、健康的だということでスポーツ選手なども好んでいるのですが、日本ではいまひとつ認知されていないんですね。
グルテンフリーだけでなく、糖質オフなど、プラスアルファのものを開発したら若い女性にうけるのではないかと思い、さらなる挑戦をしていく予定です。おいしくて、なおかつ健康にいいものだったらそれに越したことはないですからね(笑)」
さらに、今後は海外に向けての市場も意識していくのだとか。
「2019年の8月くらいから、海外向けにも商品を開発しています。
そこで改めて気づいたのが、日本では許可がおりている添加物でも、海外ではダメなものがあるということ。そこから切り替えつつ、配合などを変えていく、ということをやっています。日本ではOKだからいいや、ではなく、世界基準で安心・安全なものを目指していきたいと思っています」(太田さん)
最後に、コロンバンのお菓子づくりへの想いを伺いました。
「おいしいもの食べて難しい顔する人はいないですよね。コロンバンにも、『おいしさは夢の始まり』という創業者の言葉があります。先々に対して夢がある、そう思えるようなお菓子をつくっていくのが大切なのかなと。
口コミで広がっていく商売を続けているので、召し上がってくれたお客様に納得していただかないと意味がない。お客様が本当に安心しておいしいと感じられるものを、追求し続けていきたいと思っています」(太田さん)
2020年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される年でもあります。コロンバンでは、そんな東京オリンピック・パラリンピックのキャラクターがデザインされたパッケージのチョコサンドクッキーや米粉クッキーも発売中。
2020年も、懐かしくも新しいコロンバンの洋菓子で、彩り豊かな生活を送ってみませんか?
※価格はすべて税抜です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 小林麻美