京王井の頭線「西永福」駅、都心からちょっと外れたこの街に、食通たちが足しげく通うお店があります。ここは、肉の名店【アンティカ オステリア カルネヤ】で修業を積み、【祥瑞】でシェフを務めた中森隆司さんが営む、熟成肉のステーキと自然派ワインがウリのビストロなんです。
客が選んだ塊肉を、名店で磨いた職人技で焼き上げる“肉ビストロ”
【ムーグルモン】の最大のウリは、上質な熟成肉のステークフリット! 扱うお肉は、北海道の「エレゾ」や滋賀の「サカエヤ」、岩手の「きむら」から仕入れた熟成肉。その日によって仕入れる部位は異なりますが、赤身と脂身のバランスがよい、味がしっかりしている肉を選んでいるそう。
まず、グラム数や産地の異なる塊肉の中から好みのお肉を選ぶのですが、この“肉が選べる”というエンタメ性や待っている間の高揚感に、思いのほかテンションが上がってしまうのです!
しかも、このクオリティの高さで100gあたり1,600円~という価格設定もありがたい。都内の主要エリアでは、この価格では食べられませんから。
前菜の時点で驚愕!マッシュルームって、こんなにみずみずしいの?
この日の前菜は『ブラータとトマト』と、お気に入りの『マッシュルームのサラダ』をオーダー。初めてこのマッシュルームのサラダを食べたとき、そのジューシーさと新鮮さに驚いたんです!
「岩手山の伏流水と地熱を利用した八幡平マッシュルームは堆肥が安定しているから、フレッシュなんです」と中森さん。
味付けはシンプルで、オリーブオイルと塩コショウ、ペコリーノチーズ、アクセントにエシャロットを。素材そのものの味わいを生かしつつも、ワインに合うようしっかり味付けされているから、お酒もぐいぐい進みます。
店内に漂うお肉の香りだけで、ワイン3杯はいけます
お肉が焼かれるまでの間、ワインを片手にしばし歓談。ワインはナチュラルワインのみ。料理との相性を考え、ソースのかかっていない肉料理や野菜料理とマッチする、タンニンがなめらかで酸味があるものを選んでいるそう。
そんな中、店内に漂いはじめる芳ばしいお肉の香り──。これだけで「絶対に旨い!」とわかります。
あらかじめオーブンで温めておいた塊肉を取り出し、多めの油で一面ずつ焼きます。焼き目がついたら油をまわしかけてアロゼします。熟成肉の水分を閉じ込めながら“揚げ焼き”することで、表面はかりっと香ばしく、中はしっとりとした焼き上がりになるのです。
さぁ、お待ちかね。『ステークフリット』のお出ましです!
表面、赤身、脂身の“グラデ食感”に失神寸前!『ステークフリット』
ステーキを噛んだ瞬間、想像以上にカリっとした食感に驚き、その直後には赤身肉の柔らかさが舌を包み込みます。口中に肉汁がじゅわーっと広がり、それに脂身の甘みが加わってくる――。怒涛の旨味攻撃を受け、永遠に噛み続けていたくなる。そんな至福のとき。
ふと、横に添えられた「キタアカリのフライ」に手を伸ばすと、なんと甘いこと。ホクホクしているのにきめ細やかで、滑らかな食感。箸休めのつもりで口にしたのに、おいしすぎて箸が休まらない……。
ステークフリットの余韻に浸る頃、運ばれてくるのが『カチョエペペ』。しっかりとゆで上げ、ペコリーノチーズと絡ませ胡椒を加えられたスパゲットーニは、太麺でガツンとパンチのある味わい。
〆のアイスも食べていただきたい。この日は自家製の『ラムレーズンのアイス』。レーズンのフレッシュさと濃厚な甘みが絶品なのです。デザートは日替わりなので、その日のオススメをチェックしてみてください。
この日食べたのは、前菜2品とステークフリット、パスタにデザートで一人あたり約7,500円。このクオリティをこの価格で食べられるところに大満足! グルマンたちが集う肉ビストロ、ぜひ一度足を運んでみてください。
【meuglement(ムーグルモン)】のお店情報
- ムーグルモン TEL:080-2117-5863
- 住所/東京都杉並区永福3-57-16 創和ビル 1F
アクセス/京王井の頭線「西永福駅」北口から徒歩3分
営業時間/[月・水・木]18:00〜L.O.22:30 、[金〜日]18:00〜L.O.22:30
定休日/火曜、ほか不定休あり
記事元:ヒトサラ https://magazine.hitosara.com/article/1688/
- TEXT :
- ヒトサラ編集部
公式サイト:ヒトサラ
- PHOTO :
- 今井裕治
- EDIT&WRITING :
- 嶋亜希子(ヒトサラ編集部)
- RECONSTRUCT :
- MEN'S Precious編集部