閉じてなお男たちを魅了するパリ左岸の粋
僕が初めてアルニスを知ったのは、クラシコイタリアブームが隆盛を極めた1990年代半ばの頃だったろうか。フレンチスタイルの面白さや、コルビュジエが着ていたというストーリーに惹かれて、『フォレスティエール』を購入。
当主であるジャン・グランベールさんの知己を得てパリの本店を訪れるようになり、いつの間にか僕のワードローブはアルニスだらけになった。ジャンさんは奥様が日本人だからだろうか、裏地へのこだわりやそで口のあしらいなど、その美意識には和服と通じるものを感じたのだった。
数年前にアルニスはその歴史を閉じたが、いまだ健在だというジャンさんの復活を、僕は今でも待望している。(談・松山猛/作家)
このヴィンテージにも注目!レザージャケット
こちらも松山氏の私物。真っ赤なレザーやそで口の折り返しなど、フランスならではの美意識が息づいている。ヴィンテージショップなどで見つけたら、見逃しは厳禁!
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2020年冬号より
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