数あるケーキのなかでも不動の人気を誇る「モンブラン」。

みなさん、その名前の由来はご存じでしょうか? 「栗」が深く関係しているわけではなく、アルプス山脈の最高峰「モンブラン」の形を模していることから、モンブランという名前が付けられたのです。

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モンブランにデコレーションされた白いクリームや粉砂糖は「雪」を表しているのだそう。 左写真:StockFood/アフロ 右写真:アフロ

「先の尖ったモンブランもあれば、丸いドーム型のモンブランもあるけれど、どちらが本当の山の形?」と更なる疑問が湧いてくる方もいるでしょう。答えはどちらも正解! 地形の特徴により、同じモンブランでも、イタリア側からは鋭く尖った形に見え、フランス側からは丸みを帯びた形に見えるため、ケーキの形も違うのです。

実はこのトリビア、先日人気テレビ番組『マツコの知らない世界』で、年間500種類以上のモンブランを食するというフードジャーナリストの里井真由美さんが教えてくれたもの。諸説あるそうですが、MCのマツコ・デラックスさんも「モンブランは形を踏襲していれば栗じゃなくていいんだ!」と驚いていました。

そんなトリビアとともに、番組内で熱く語られた魅惑のモンブラン。なかでも、特にこの春お勧めしたい5つをご紹介します。

切ってビックリ!断面も美しい「進化系モンブラン」2選

■1:妖艶なフォルムと配色が魅力「ほうじ茶マロン」/デリーモ

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「ほうじ茶マロン」¥600 ※東京ミッドタウン日比谷店・目白店のみの販売

ベルギーの老舗「デルレイ(DelRey)」で修行を積んだショコラティエ、江口和明さんが立ち上げたパティスリー「デリーモ(DEL‘IMMO)」。「チョコレートをもっと身近に感じてほしい」という思いで、すべてのスイーツがつくられているといいます。

「ほうじ茶マロン」も例外ではありません。凍らせたカシスのジュレを、ほうじ茶とブロンドチョコレートを合わせたムースに閉じ込めて、仕上げにマロンクリームをオン。一番下は栗のビスケットになっているため、栗を感じつつこだわりのチョコも味わえるモンブランです。

「カシスも強いし、ほうじ茶も強いし『栗、頑張れー』ってなるけど、最後にちゃんと栗がくるのよ」とマツコさん。「『あなたは今何を食べましたか?』って聞かれたら『おそらくモンブランです』って答えるわね」ともコメントしていました。

「おそらくモンブラン」とは一体どれほどのモンブラン度なのか……。自らの舌でジャッジしてみてください。

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■2:宝探しのような感覚が楽しい「モンブラン」/スイーツ&ベーカリー 粋

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「モンブラン」¥480

東京・日本橋のロイヤルパークホテル1階にある「スイーツ&ベーカリー 粋」。ここでは、店名の通り「粋」なおもてなしに包まれながらホテルメイドのスイーツやパンを買うことができます。

こちらのモンブランでまず目を惹くのは、一瞬「ぶどう」と見紛うほど艶やかな栗。半分にカットされた栗は、丸いケーキのよいアクセントとなっています。そして中を見ると、ここにも栗が! シロップで煮た洋栗を、上と中に半分ずつ置くことで、ホクホク感が2度楽しめるようになっているのだそうです。

また、クリームにはねっとり感の強い和栗が使われているため、栗の和洋折衷を堪能できます。

「見た目からすっごくモダンな今っぽい味を想像したんだけど、これは古きよきモンブランを感じさせる味わいね」とマツコさん。優雅なティータイムにぴったりの上品モンブランです。

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カラフルな色に衣替え「春限定モンブラン」3選

■1:ピンクレッドが美しく映える「峠・桜モンブラン」/パティスリィ アサコ イワヤナギ

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「峠・桜モンブラン」¥680 ※期間限定 

東京・世田谷の等々力駅からすぐの場所にある「パティスリィ アサコ イワヤナギ(PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI)」。シェフパティシエールの岩柳麻子さんがつくる美しいビジュアルのパフェやケーキ・焼菓子を求めて、全国から多くのファンが訪れています。

なかでもオープン当初から変わらぬ人気を誇る「峠モンブラン」の春限定バージョン「峠・桜モンブラン」が話題。自転車好きのシェフが峠道をイメージしてつくったモンブランを、鮮やかな桜いちごモンブランクリームを使って衣替えしたもの。

中に入っているラズベリージャム、ヨモギゆべし、イチゴフランボワーズコンポートが食感と色合いにアクセントをもたらします。「よもぎと栗って合いそうね~」とマツコさんは見た目からおいしさを確信しているようでしたよ。

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■2:いちご三昧で実に華やか!「春のモンブラン ~あまおう~ 」/ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション

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「春のモンブラン ~あまおう~ 」¥700 ※六本木ヒルズ店、恵比寿ガーデンプレイス店、丸の内ブリックスクエア店での販売

独創的でありながらフランスの伝統を重んじたスイーツがずらりと並ぶ「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション(LA BOUTIQUE de Joël Robuchon)」。この春、ロブション初のいちごを使ったモンブランが登場しました。

クリーム、ムース、ジュレとさまざまな形でいちごが使われており、見た目も春らしい華やかなケーキ。フランボワーズやライチがいちごの香りや味わいを引き立て、愛らしいピンク色のクリームの中にはいちごが丸ごとイン。ピスタチオのビスキュイ、柔らかな口当たりのクリームやムースなど、多様な食感が楽しめます。

「セクシーな配色! ライチのババロアが味のアクセントになって、大人の色気を感じるような華やかさ」とフードジャーナリストの里井さんが表現すると、マツコさんも「手土産にいいわね」と大絶賛。

定番の栗を使ったモンブランと、春のモンブランを食べ比べてみるのもいいですね! 夏はパッションフルーツとマンゴーのモンブランを販売予定とのことで、そちらも今から楽しみです。

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■3:爽やかな味わい&キュートな見た目「モンブランピスターシュ」/パティスリー カメリア銀座

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左「モンブランピスターシュ」¥797 ※期間限定 右「モンブラン」¥649

最後に紹介されたのは、2018年、東京・銀座7丁目にオープンした「パティスリーカメリア銀座(Pâtisserie Camélia Ginza)」。「ほうじ茶スイーツの世界」に続いて2回目の登場となる今回は、モンブランとともにイケメンパティシエとして人気の遠藤泰介さんもスタジオに登場しました。

パティスリーカメリア銀座の春モンブラン「モンブランピスターシュ」の一番下は、フランボワーズのジュレを挟んだピスタチオのマカロン。その上に和栗の甘露煮、そしてピスタチオ入りのマスカルポーネクリームがたっぷりかかっています。周りにはラズベリーやピスタチオもトッピングされてなんとも可愛らしいビジュアル。

「ちょっと目を離したすきに、モンブランとマカロンを合体させやがって!」と、マツコさん独特の愛ある毒っ気コメントも飛び出しましたが、ひと口食べると「今っぽい! 思ったよりもくどくなくて、爽やか」と笑顔に。目で見て楽しい、食べておいしいなんて最高ですね。

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この春は、新型コロナウイルスの影響でビュッフェなども中止になっているところが多いため、買ってきたケーキを並べてお家でケーキビュッフェを楽しんでみるのはいかがでしょう? そこに、見た目も味もひと味違う最新モンブランが並んだら、ちょっぴり退屈気味だった大人も子どもも幸せな気持ちになるはずです!

※価格はすべて税抜です。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
篠原亜由美
EDIT :
小林麻美