高級クリスタルブランドとしておなじみ、ラリックから2016年秋以降に発売予定の、3つの新作ハイジュエリーコレクションが発表になりました。今回のコレクション名はVERTIGES(ヴェルティージュ)=「めまい」。この名に込められたエピソードが素敵なのでご紹介しましょう。

「L'OISEAU DE FEU(ファイアーバード・火の鳥)」コレクション 左/ロングネックレス ¥7,020,000・
中/イヤリング¥1,620,000・右/ペンダント¥1,836,000(すべて税込予価)

約100年前のこと。ジュエリーデザイナーとして活躍していたルネ・ラリックは、パリのオペラ座で初演された「バレエ・リュス」(ロシア・バレエ団)の『火の鳥』を観て、その衣裳や舞台装飾に衝撃を受けました。それまでのクラシック・バレエとは異なる、大胆な音楽や振付、衣裳などをプロデュースしていたのは、「バレエ・リュス」を主催するセルゲイ・ディアギレフ。当時のルネ・ラリックは「これまで誰も見たことがないものをつくりたい」という情熱から、伝統的な宝飾品の常識を覆す大胆な創造性を発揮していたころ。伝統に挑戦するふたりには、相通じるものがあったのです。その後、ルネ・ラリックはディアギレフにインスピレーションを受けた『火の鳥』と名付けられたセンターピースを発表しました。

左/1910年バレエ・リュス『火の鳥』舞台衣装(レオン・バクスト描画) 右/1922年『火の鳥』センターピース

今回発表された「めまい」は、ディアギレフに捧げるコレクションです。彼がもたらすクラクラとめまいがしそうな新しいスタイルや、大胆なパフォーマンスと、予測できない感情で根幹を揺るがす印象から由来しています。

今回の3つのコレクションは、どれもグラフィカルなラインと色使いが特徴。ファイヤーオパールやダイヤモンドなどでバレエ『火の鳥』のような輝きを放つ「L'OISEAU DE FEU(ファイアーバード・火の鳥)」コレクション、ロシア生まれのディアギレフに重ね合わせ、ラピスラズリやラズライトなど深くて強いブルーを用いた「L'OISEAU TONNERRE(サンダーバード)」コレクション、バレエ『ナイチンゲールの歌』でアンリ・マティスが手がけた衣裳デザインからインスピレーションを受けた「L'OISEAU MOQUEUR(モッキングバード・渡り鳥)」コレクション、それぞれに見られる大胆でエッジィなデザインもまた、私たちに「めまい」をもたらす仕上がりとなっています。

「L'OISEAU MOQUEUR(モッキングバード・渡り鳥)」コレクション 左上/リング¥1,998,000・左下/ダブルリング¥702,000・中/イヤーカフ¥993,600・右/ペンダント¥810,000(すべて税込予価)

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Precious.jp編集部 
2017.10.31 更新
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クレジット :
文/安念美和子