1947年創業の老舗菓子店「柳月」。昨年、NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』に登場した菓子店のモデルとなっているのでは?と話題になったこともある、北海道を代表する老舗です。ドラマ内の菓子店「雪月」は次々と新しい菓子をつくり出し、人気のお店となっていました。
柳月も創業当初は、アイスキャンディ、アイスまんじゅう、ピンクのかき氷など、当時としては、とても珍しい商品の製造販売をしていたのだそう。その後お菓子をつくり始めると、「十勝石」、「三方六」などの新しいお菓子を次々と産み出していきます。その根底には「柳月ならではの新しいお菓子」を目指す精神があり、それは今でも受け継がれています。
現在ではオンライン販売にも対応しており、お出かけしにくい状況でも、北海道の味を楽しむことができます。そんな柳月の広報担当・嵯峨早紀枝さんにおすすめのお菓子を伺いました。
お取り寄せも対応!北海道・十勝の老舗「柳月」のこだわりが詰まった「おすすめスイーツ」5選
■1:十勝らしいお菓子「あんバタサン」
『なつぞら』の作中で、ヒロインの幼なじみである菓子職人がつくったお菓子と「似ている!」と話題になったのが「あんバタサン」。餡の優しい甘さと食感、醗酵バターの芳醇な香りと風味が、サブレの風合いとマッチする逸品です。
「北海道十勝産の小豆を使用した餡と、北海道産発酵バターを使用しています。さらに小麦粉、砂糖、卵などの主原料も北海道産になっています」(嵯峨さん)
購入直後はサクッとした食感が、しばらく置くとしっとりとケーキのような食感に変化するのだそう。同じ商品でふたつの味わいを楽しむことができるなんて、お得ですね。
「元々、職人が餡とバターの組み合わせのおいしさに気づいており、『このペアで新しいお菓子ができないか』と試作を重ねておりました。2018年の夏、『十勝らしいお菓子』を検討する中で、どちらも十勝を代表する食材であることから、『あんバタサン』を発売することになりました。
この時期に十勝を舞台とする朝ドラの放送もあり、皆さんが十勝に注目するタイミングだったことも人気商品になった理由のひとつだと思っています。
また、『あんバタおじさん』がコミカルに動くCMは、小さなお子様も真似しやすく、親近感がわくのも人気の秘密ではないかと。いろいろなバージョンがあるので、公式サイトからチェックしていただければと思います」(嵯峨さん)
柳月の中では新しい商品ですが、和菓子好き、洋菓子好きのどちらからも支持される人気の商品になっているようです。
■2:発酵バターの風味が堪らない「酪農みるくバターケーキ」
『なつぞら』の中でも印象的なエピソードで、菓子職人がつくっていたバタークリームケーキ。鮮度が落ちやすい生クリームを扱うのが難しかった時代に誕生した、懐かしい味わいです。
「北海道の香り豊かな発酵バターを使用し、隠し味に練乳をブレンドした芳醇な味わいです。バターの風味を残しながらも、なめらかでさらりとしたくちどけに仕上げました。さらに食感のアクセントとして、くるみを加えました。パッケージも本物のバターをイメージしたデザインになっています」(嵯峨さん)
冷凍ケーキなので、冷蔵庫でゆっくり解凍させていただきます。クリームが少し柔らかくなるまで置くのがおすすめ。バタークリームの奥深さを堪能することができます。
■3:柳月オリジナルアレンジが楽しめる「トカチック・バスキュ~」
今、話題の「バスクチーズケーキ」。柳月ではオリジナルアレンジをしているのだとか。
「美食の街・スペインバスク地方で生まれたバスクチーズケーキを、北海道・十勝の食材にこだわってつくりました。外はしっかり、中はとろっとクリーミーな口どけをお楽しみいただけます。
さらに、柳月オリジナルのアレンジとして、ケーキの底の部分に少しビターなカラメルソースを忍ばせています。甘さとほろ苦さが相まって、後を引く味わいに仕上げました」(嵯峨さん)
冷凍で届くホールケーキは自宅でのお祝い事にもぴったり。余裕をもって注文して、冷凍庫で保管しておき、食べる前日に冷蔵庫で解凍するのがおすすめです。 また、夏は半解凍にしてアイスケーキのように食べるのも◎。
■4:しっとり系バウムクーヘンの最高峰「三方六」
50年のロングセラーになる「三方六(さんぽうろく)」。特徴的なフォルムは、北海道開拓時代に使われた白樺の薪を表現したものなのだそう。しっとりしたバウムクーヘンは世代を超えて人気の商品です。
「白樺の木肌をミルクチョコレートとホワイトチョコレートで表現している『三方六』。柳月独自の技術で絶妙な力加減とタイミングでチョコ掛けをしています。また、材料の小麦粉、砂糖、バター、卵はすべて北海道産のもの。愛され続けて、抹茶やメープルなど味違いの『三方六』も誕生しました」(嵯峨さん)
昔は1本そのままの販売だったそうですが、現在は切れ目が入り、食べやすくなっているのがうれしいですね。誰にでも喜ばれる商品なので、会いに行けない親戚や友人に送るのもよさそうです。
■5:北海道を堪能できる「春のあんバタ三方六エトセトラセット」
最後のおすすめは「春のあんバタ三方六エトセトラセット」です。
「家にいながらにして、北海道の春をお楽しみいただける特別スイーツギフトです。『三方六』、『三方六 抹茶』、『あんバタサン』、『日勝鹿追アートビスキュイ』、新作の『春風のドラサン』と、5種19個のお菓子をバラエティ豊かにお詰めしました」(嵯峨さん)
こちらは春のセットにつき、2020年6月16日(火)頃までの販売なのだそう。気になる方は注文をお急ぎくださいね。
また、「あんバタサン」と「トカチック・バスキュ~」がセットになった「あんバタサン&トカチック・バスキュ~セット」(¥4,200)もおすすめなのだとか。通常だと、「あんバタサン」は通常便で、「トカチック・バスキュ~」は冷凍便なので2種類の料金がかかるところ、このセットに限り冷凍便で発送するので、その分の料金しかかからずお得になっています。
さらには2020年5月26日(火)~31日(日)限定で、「春のあんバタ三方六エトセトラセット」と、「北海道の酪農スイーツセット(あんバタサン、トカチック・バスキュ~、酪農みるくバターケーキ)」(5月26日から販売開始 ¥4,100)が送料無料になるのだそう。よりお得なセットになりますね。
「北海道らしいお菓子づくりと、家族団欒のお菓子として全国の方に届けていきたい」という嵯峨さん。柳月のお菓子はどれもおいしそうで、選ぶのに悩んでしまいますね。パッケージも個性的で、かわいらしいのも高ポイント! 北海道に思いを馳せながら、日ごろのご褒美としていただくのにぴったりですよ。
※価格はすべて税込です。
- TEXT :
- 田中いつきさん フリーランスライター
- EDIT :
- 小林麻美