雑誌『Precious』スタイリスト高橋リタさんが伝授する、大人の「きれいベーシック」の着こなしルール
モード感やトラッド感を絶妙にかけ合わせる、リタさん流「きれいベーシック」は、マンネリになりがちな夏の装いの救世主!
おしゃれの腕が上がる、とっておきのルールをレクチャーします。
ルール1|「全身黒」スタイルは清涼感がすべて。必ずどこかに透け感を取り入れる。
シルクオーガンジーのタイ付きシャツがポイントです。
ほんのりと肌が透ける涼やかなタイ付きシャツは、テクスチャーに遊びがあるぶん、きちんと感のあるセットインスリーブデザインを選ぶのが高橋リタのこだわりです。
肌の露出で抜け感をつくるのではなく、デコルテ周りやそでに透け感をつくるからこそ、キレのいい女っぽさが表現できます。
そして、「全身黒」のサブルールは、小物でホワイトを投入することと、ヌーディな足元です。
これらが、私の夏のブラックエレガンスのセオリーです。黒でも、重たく見せず、季節感を演出することは可能なのです。
●コーディネートは…透け感のある黒シャツ×トレンドのハーフパンツで、溌剌としたエレガンスを感じさせる、夏のオールブラックを実現。
美しい仕立てのパンツは、ハーフ丈で2020年らしく。
ミントタブレット的な清涼効果を生み出す白バッグを投入
「全身黒」は仕上げの小物でも、いかに軽やかさを出すかが重要です。
頼りになるのは、断然、白。
バッグの端正な表情とパールの艶で、少量の白を効かせると確実に洗練されて見えます。
辛口の女らしさを宿す、ヌーディなサンダルを合わせるのが高橋リタ流
足元は、タイトスカートのスタイリングと同様、黒の華奢なストリングサンダルを合わせて。センシュアルな肌見せで女っぷりがアップします。
「夏の黒がタブーだなんて!黒だからこそ叶う涼やかさや女らしさを味方に夏も積極的に黒にこだわります」(髙橋リタ)
「黒は、私のワードローブの土台となる色。連日、仕事からそのまま会食などに出かけることの多い私のライフスタイルでは、日常とドレスアップをシームレスにつなぐ、黒という色が最もフィットするからです。
だから私にとって黒は、シーンレスでありシーズンレス。四季折々の黒のコーディネートは、ずっとこだわり続けたいスタイリング命題なのです。
だから『夏に黒はタブー』という説には異議ありです。
重い、暗い、地味…というような印象の負の面だけをとらえる向きが多いようですが、一方で、黒はシャープ感、辛口感、キレのよさ…といった印象をもたらしてくれる色でもあります。
大事なのは、どんな表情やイメージをつくり出したいのかを明確にすること。
私は夏の黒にエレガントな女っぽさを香らせたいので、色の重さを軽減するために透け感を用います。肌見せではなく、奥ゆかしい"透け感"で軽さを出すのが私流です」(リタさん)
※掲載した商品は、すべて税抜です。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious7月号』小学館、2020年
- PHOTO :
- 生田昌士(hannah)
- STYLIST :
- 髙橋リタ
- EDIT&WRITING :
- 下村葉月(Precious)