山梨県小菅村にある「ニッポニア(NIPPONIA) 小菅 源流の村」。古民家を再生したラグジュアリーなホテルとして、2019年8月のオープン以来、満室の日も多くなっているという人気のホテルです。
2020年8月より、新棟「崖の家」を開業。こちらは定員4名と2名の施設を、1棟まるっと貸し切れるのだそう。ぜひそちらの新棟をチェックしてみましょう。
「ニッポニア 小菅 源流の村」の1棟貸し専用新棟「崖の家」オープン
■1:過疎化と空き家の課題を解決する「ニッポニア 小菅 源流の村」とは?
東京都奥多摩町のさらに、奥。山梨県小菅村は、東京都心から車で約2時間の距離に位置します。東京を流れる多摩川の源流にあたる村で、村の面積の95%が森林。豊かな自然に囲まれた人口約700人の小さな村です。
かつては養蚕や農林業で栄えていましたが、現在は人口がピーク時の1/3にまで減少。空き家が100軒近くにまで増え、深刻な過疎高齢化に直面しています。
そんな中、連綿と続いてきた村の暮らしと、その中で築かれてきた文化、そして、美しい自然を後世に残していくため、分散型古民家ホテル「NIPPONIA小菅 源流の村」が誕生しました。「700人の村が一つのホテルに。」をコンセプトとして地域全体をひとつの宿に見立てることで、過疎化と空き家の課題解決と観光資源を生かせるモデルをつくろうというのです。
2019年にオープンした「大家棟」は、4組限定の小規模ホテル。江戸時代末期に建てられた築150年の裕福な邸宅を再生しています。養蚕を営んでいた歴史を物語る高く太い梁を持つ主屋と、来客をもてなしていた長屋門と土蔵の3棟からなります。かつての家主が肝いりでつくり上げた美しい日本庭園が広がります。
自宅から近距離の範囲を、滞在型で旅する「マイクロツーリズム」にぴったりなホテルとして、アフターコロナ、ウィズコロナ期である2020年夏も人気を博しています。
■2:ウィズコロナ時代にぴったり!1棟貸しの新棟「崖の家」とは?
圧倒的なマウントビューを楽しめる新棟「崖の家」。「こんなところに、どうして家を?」と思ってしまう立地ですが、地形が急峻な小菅村では、平らで日当たりのよい土地は畑にし、人は日陰や斜面に住むのが一般的だったとのこと。
そんな小菅村の暮らしを象徴する古民家を再生したのは、地元の製作集団「こすげつくる座」。地元の気候や木材を知り尽くしているからこそできる建物へとリノベーションされています。
2棟からなる「崖の家」は、それぞれ4名と2名の定員(添い寝可)となっています。1組で1棟の施設を貸し切れる仕組みです。そのため、ロビーなどで、他の利用客に接することなくお部屋でのチェックイン、チェックアウトが可能です。
また、トイレ、キッチンの他、浴室も専用となるため、ソーシャルディスタンスを気にすることなくゆったりと過ごすことができます。
こちらの宿の最大の特徴は、自炊スタイルのコテージであること。といっても、食材を持ち込む必要はなく、村でとれた魚、畑から収穫したばかりの野菜などが提供されます。
そして、地場の食材を熟知した村在住のシェフによるレシピが提供されるので、それを自らの手で調理していきます。世界の食の最先端である本格ローカルガストロノミーを実践するシェフのレシピを楽しむことができますよ。
コンシェルジュのいる別荘のようなゆったり感で過ごすことができる「NIPPONIA 小菅 源流の村 崖の家」。小菅村内には高アルカリ性で美肌の湯として人気の温泉や、地元の物産を購入できる道の駅などもあり、そちらを利用することも可能です。大切な人と、緩やかなひとときを過ごしてみませんか。
問い合わせ先
- 価格/1名様料金(2名様1室利用時)¥33,000~ ※宿泊日、部屋タイプによって異なる
- 住所/山梨県北都留郡小菅村1553‐6
- TEXT :
- 田中いつきさん フリーランスライター
- EDIT :
- 小林麻美