30代を迎えた頃から多かれ少なかれ感じる、からだや心の変化。時にそれはプレ更年期、更年期とも呼ばれ、日々の生活に影響を及ぼす事も少なくありません。ただ、表れ方や感じ方に個人差が大きいからか、日常の会話で話題になる事も少なく、本当は誰にでもある変化を「もしかして私だけ」と悩む方も。

そこで今回は、皆さん20代のころに比べて、からだや心にどんな変化を感じているのか、30代から50代の女性40名にアンケートを実施。具体的なコメントとともに回答していただきました。

プレ更年期、更年期に感じる変化を調査!20代の頃と比べてリアルに感じる体型や精神面での変化とは?

悩む女性
年齢を重ねるごとに感じるからだや心の変化

質問は全部で5つ。それぞれの質問に対し、各年代で一番多かった回答と、具体的なコメントを紹介します。

30代から感じ始め、40代で向き合い、50代ではその対処法を心得るように

Q1. 20代の頃と比べて何が一番変わったと思いますか?

<a.体型 b.肌質・髪質 c.体調 d.精神面 e.何も変化はない から回答していただきました。>

■各年代で一番多かった回答
30代 d. 精神面
40代 a. 体型
50代 a. 体型

■具体的なコメント
「視野が広くなり、心の余裕が生まれた」(37歳・YKさん)
「おなかまわりがすぐプヨプヨするようになり、運動は昔から大嫌いだけどジム通いを始めた」(42歳・Cさん)
「あご、二の腕、下半身のゆるみが気になり、肌質・髪質も変わったと感じる」(50歳・さとこさん)

20歳を過ぎれば立派な大人ではあるけれど、大人として成長している自分に気付き、大人として生きる覚悟が決まるのが30代かもしれません。40代では変化していく体型を実感し、50代ではその変化が加速するというのが現実のよう。その一方で50代からは「ベストなコンディションになるよう、自身と上手に向き合うコツがわかるようになった」(55歳・しのこさん)など、経験を積んだ大人の女性ならでの回答もありました。

Q2. 体型のどこに変化を感じますか?

<a.上半身(バスト、二の腕、背中など) b.下半身(下腹部、ヒップ、太腿) c.全体的に太りやすくなった d.全体的に痩せやすくなった e.何も変化はない から回答していただきました。>

■各年代で一番多かった回答
30代 c. 全体的に太りやすくなった
40代 b. 下半身(下腹部、ヒップ、太腿)
50代 b. 下半身(下腹部、ヒップ、太腿)

■具体的なコメント
「むくみかと思ったらそのまま肉に定着している。 シルエットが四角くなった」(36歳・まなちゃんさん)
「二の腕やウエスト周りに肉が付きやすく、落ちにくくなった」(49歳・Yさん)
「背中、二の腕、下腹部、ヒップ、太腿、 全身若い頃と肉付きが変わり、なかなか落ちない」(ニコさん・54歳)

気付いたらお肉が付きやすくなって、なかなか落ちにくくなった、というのが共通の変化のようです。上半身で気になるのはバストのハリや下垂、下半身で気になるのはお腹周りと太ももからヒップにかけてのお肉という回答が多数。年代を問わず「セルライトが気になる」という声も。アンケートからは、皆さん自身の体の変化を、しっかり観察していることが感じられました。

Q3. 肌質や髪質はどんな変化を感じますか?

<a.乾燥しやすくなった b.脂っぽくなった c.敏感になった、トラブルが起きやすくなった d.抜け毛や白髪が増えた e. 何も変化はない から回答していただきました。>

■各年代で一番多かった回答
30代 a. 乾燥しやすくなった  d. 抜け毛や白髪が増えた
40代 d. 抜け毛や白髪が増えた
50代 d. 抜け毛や白髪が増えた

■具体的なコメント
「選ぶ化粧水やシャンプーの種類が変わってきた」(34歳・きつねさん)
「白髪が増え、ひと月に1度は美容院で白髪染めをしている。そうでないと相手の視線が気になる。部屋や浴室で落ちている髪の毛の量が増えた」(43歳・ぺまさん)
「白髪染めが1か月に一回だと厳しくなってきた。 髪の手触りがいつもゴワゴワになった」(53歳・MJさん)

40代以降は、目に見えやすい「白髪が増えた」という回答が圧倒的。年齢を重ねていくと髪型より髪質が重要とはよく聞く話。白髪染めする頻度も高くなるため、長くお付き合いできる美容室や安心して使える白髪染めアイテムを大切にしたいですね。

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Q4. 体調にはどんな変化を感じますか?

<a.冷えやホットフラッシュを感じるようになった b. 疲れやすくなった、体力がなくなった c.肩こりやむくみを感じるようになった d.不眠など睡眠トラブルを感じるようになった e. 何も変化はない から回答していただきました。>

■各年代で一番多かった回答
30代 b. 疲れやすくなった、体力がなくなった
40代 b. 疲れやすくなった、体力がなくなった
50代 b. 疲れやすくなった、体力がなくなった

■具体的なコメント
「徹夜仕事ができなくなった」(38歳・Aさん)
「以前は仕事の後、毎日のように出かけていたが今は体力的に難しい」(45歳・Aさん)
「50才を超えてからホットフラッシュを感じるようになり、 婦人科でプラセンタ注射をしている」(52歳・マッキー)

体調に関する回答は、どの世代も「疲れやすくなった、体力がなくなった」がトップに。やはり社会でも家庭でも果たす役割が増えて忙しくなることもあり、20代の頃のように元気ハツラツというわけにはいかないもの。50代になると「冷えやホットフラッシュを感じるようになった」という回答も増え、更年期世代となってこれまでになかったからだの変化を感じる方も多いようです。

Q5. 精神面にはどんな変化を感じますか?

<a.イライラする、怒りっぽくなった b.落ち込みやすくなったり憂うつになったり、不安を感じやすくなった c.気分のアップダウンが激しくなった d.集中力がなくなった e. 何も変化はない から回答していただきました。>

■各年代で一番多かった回答
30代 e. 何も変化はない
40代 e. 何も変化はない
50代 d. 集中力がなくなった 

■具体的なコメント
「すぐに面倒と感じ、やる気力がなくなってしまう。集中力も途切れやすく、やる気モードにスイッチを入れるのに時間がかかる」(46歳・アケミさん)
「同時並行で仕事ができない。一つの仕事に集中できなくて他の事をしてしまう」(54歳・ココランさん)

30代ではほとんどの方が精神面に変化を感じない一方で、40代・50代は「集中力がなくなった」と「何も変化はない」がほぼ半々。集中力がなくなった分、「仕事は時間を決めて効率よく進めるようにしている」(52歳・マッキーさん)などの対応策を実践する方や、「若いときより諦めがよくなり、その分前向きになってきた気がする」(42歳・Cさん)という回答もありました。

この質問に対しての、「加齢によるからだの変化とは反対に、人生で様々なことを経験してきて精神的には安定してきた。一般的には更年期障害を感じる年齢だと思うが、自分が本当に望むことを行っている今は全くストレスを感じず、思う存分に力を発揮出来ていると感じる。20代30代は好きでもないことをしていたからストレスも多く体調も悪かった。だから今は幸せ」(53歳・Kさん)との回答は、年齢と経験を重ねてこそ得られる強さとしなやかさを感じました。

年齢を重ねて変化していく女性のからだと心に寄り添うランジェリーブランド3選

ホルモンバランスなども関係し、女性のからだと心は年齢を重ねるごとに変化するもの。そんな変化を前向きに受け止め、共に歩めるランジェリーブランドを川原さんがセレクトしました。

■1:年齢を重ねるにつれて感じる変化をポジティブに楽しむ、ワコールの「ラゼ」

ラゼ(ワコール)
コンセプトは「ここちよく、美しく」。肌あたりが良く、締め付け感の少ない下着を目指し、縫製、加工、素材にこだわっています。

からだの変化を実感している女性達に寄り添い、多彩な補整機能と商品ラインナップで、一人一人が満足できるボディラインに導くブランド。1964年の設立以来、述べ45,000人以上のデータを蓄積・分析しているワコール人間科学研究所のデータをもとに作られています。その研究データでは、女性は40歳を前に肉質やかたちなど、大きな体型変化を迎えるそう。そんなエイジングをボジティブに楽しめるようにサポートします。

■2:女性の4週間のバイオリズムにフォーカスした「エミリーウイーク」

エミリーウイーク(ベイクルーズ)
楽な着け心地だけでなく、カッティングやカラーに大人の女性にふさわしいおしゃれ感を感じるのも魅力。

女性のからだと心はホルモンの影響を受けやすく、そのバランスによって様々な変化が表れます。つまり生理周期や自らのホルモンバランスの変化を知る事は、自らを知る事に

つながるといえます。「エミリーウイーク」は生理周期を軸に、女性の4週間のバイオリズムに合わせたライフデザインを提案するブランド。優しい着心地のインナーウエアの他に、ライナーやフレグランスなども展開しています。

■3:肌に優しく心に華やぎを添えるシルクランジェリー「バサラ」

バサラ(アトリエワイ)
下着の生々しさがない作りなので、透け感のあるトップスの下に合わせてもサマになります。

年齢を重ねてデリケートになった肌に心地いい、シルクのランジェリーブランド。さらに縫い目が肌に当たらないよう、袋縫いを採用しています。最高級シルクとされるフランス リヨンの老舗メーカーのものを使用し、日本の高い技術で縫製。オリジナルのプリントを重ねて、よりモードかつ華やかな雰囲気に。優しい肌触りと美しいランジェリーを身につけた時の高揚感、その両方が手に入るブランドです。


肌に一番近い存在であるランジェリーは、からだだけでなく心にも、さまざまな変化をもたらしてくれそうです。

後編では、ファッションに対する皆さんの意識の変化を紹介します。お楽しみに!

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この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
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PHOTO :
Getty Images(Image)
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃