東北で南部鉄の鍋やフライパンをつくっていらっしゃった作家さんの道具。当時で80歳近くと知り、“そんなご年配の方がこんなにモダンなデザインを生み出すなんて…”と興味をもちました。美しいだけでなく、脚の裏に滑り止めのゴムが付いているなど、とても実用的。また、海外の友人へのプレゼントにもぴったりです。こういう伝統技を見て日本の文化をリスペクトしてくれると心からうれしくなります。仕事柄、ものづくりの現場を見ることも多いのですが、膨大な手間と時間をかけて製品が生み出されることを知るたび、日本の工芸を絶やしてはいけないと実感します。
■小笠原陸兆(おがさわらりくちょう)は、伝統技術を生かしてモダンな日用雑器をつくった日本のクラフトデザイナーの草分け。代表作のひとつでもある南部鉄器の鍋敷きは、縁起のいい古典紋をグラフィカルにアレンジして取り入れたもの。
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- TEXT :
- 髙山泰子さん プレインピープル マネージングディレクター
- クレジット :
- 撮影/戸田嘉昭(パイルドライバー) 文/輪湖雅江