ジョンロブの名作「ウィリアム」が世に誕生したのは1945年。当時、2代目当主であるウィリアム・ロブ氏が、ウィンザー公のビスポーク靴として請け負ったことに始まる。自身の名を冠したこの「ウィリアム」が既製品となるのは少し後の1982年のこと。瞬く間に世界中の洒落者に広く知れ渡ることにより、ダブルモンクの元祖であるウィリアムは、さらに確固たる地位を築き上げたのだ。そんな「ウィリアム」のアニバーサリーモデルである今作は、従来の紳士靴のイメージを覆す、新しいダブルモンクの可能性を示してくれるアイテムとなるだろう。

バリエーション豊富なアニバーサリーモデルの「ウィリアム」に注目!

スーツだけでなく、カジュアルにも合わせられるジョンロブの「ウィリアム」

靴各¥188,000(ジョン ロブ ジャパン〈ジョンロブ〉)※左から2番目と4番目はシューツリー込み
靴各¥188,000(ジョン ロブ ジャパン〈ジョンロブ〉)※左から2番目と4番目はシューツリー込み

75周年を記念するモデルのアッパーには、柔らかなシボ革、スエード、ワックススエードといった豊富な種類と従来にはなかったカラーが追加され、カジュアルな印象となった。ダブルモンクらしい重厚感は変わらず、ソールをラバーソールに変更することでクッション性に優れ、履き心地は軽快に。モダンに生まれ変わったウィリアムは、スーツスタイルはもちろんだが、ジャケパンのようなカジュアルスタイルとの相性がよく、より幅広く楽しめるようになった。木型は全てウィリアム専用木型である「9795」を採用。

左:モデル名/ウィリアム、素材/ムアランドグレイン、ソール/ライトウェイトウォーキングソール

左中:1992年に発表されたウィリアムを継承したモデル。モデル名/ウィリアム92、素材/カントリーカーフ 、ソール/ライトウェイトウォーキングソール

右中:モデル名/ウィリアム、素材/スエード、ソール/ライトウェイトウォーキングソール

右:1998年に発表されたウィリアムを継承したモデル。モデル名/ウィリアム98、素材/ワックススエード、ソール/ミディアムラグソール

問い合わせ先

ジョン ロブ ジャパン

TEL:03-6267-6010

ソールにはラバーソールを採用!リラックスした履き心地を実現

写真はライトウェイトウォーキングソール。
写真はライトウェイトウォーキングソール。

従来の「ウィリアム」に採用されていた屈強なダブルレザーソールとは異なり、クッション性に優れ非常に軽い履き心地を得られるラバーソールに変更。見た目にも体感的にもカジュアルな雰囲気を演出してくれる。

シンプルなジャケパンスタイルを華やかに変えるのがジョンロブの「ウィリアム」

ジャケット¥94,000〈タリアトーレ〉・ニット¥40,000〈フェデリ〉/ともにトレメッツォ、パンツ¥32,000(ピーティー ジャパン〈ピーティー トリノ デニム〉)、靴¥188,000(ジョン ロブ ジャパン〈ジョンロブ〉)

従来のウィリアムであれば迷わずスーツに合わせたいところだが、カジュアル感が加わったウィリアムであれば、ジャケパンのようなスタイルにうってつけ。色鮮やかなボルドーカラーの靴は、一見すると癖が強そうな印象を与えるが、スエードならでの上品さが落ち着いた雰囲気と洒落感を与えてくれる。足元のボルドーカラーを引き立たせるならカラーが映えるアイテムを合わせるのは回避し、グレーやベージュといった主張が少ない品の良い色をベースに、極力シンプルなコーディネートでまとめるのが鉄則だ。

素材やディテールを変えることで、紳士靴としてのイメージを良い意味で裏切ったウィリアムのアニバーサリーモデル。ダブルモンクらしい重厚感と現代的なカジュアル感が見事に調和されたウィリアムは、これからの時代を象徴するような靴である。

※価格はすべて税抜きです。

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PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
河又雅俊
EDIT&WRITING :
河又雅俊