2名で54万円!帝国ホテルのインルームダイニング付きスイートステイ
1890(明治23)年11月3日、海外からの賓客を迎える「日本の迎賓館」として開業された帝国ホテル。日本の文明開花を支え、西洋文化の礎を築いた、「老舗」のひと言では語り尽くせない存在は、明治・大正・昭和・平成と時代を超えておもてなしの心を継承し、日本にある数多のホテルの中でも「別格」として、今もなお燦然と風格ある輝きを放ち続けています。
その開業130周年を記念する、専属チームがスイートでの滞在と食事を特別なものに演出する宿泊プラン「インルームダイニングで楽しむスイートステイ」をPrecious.jpが体験取材。帝国ホテルだからこそ実現する、スペシャルな2日間のディテールを、動画を含む4回のシリーズで余すことなくお届けします。
本プランは、日比谷公園の眺望を望むプライベートダイニング付きのスイート(115㎡)にて、第14代東京料理長である杉本雄(すぎもと ゆう)さんが書き上げる特別ディナーおよび朝食を楽しむというもの。料理長自ら、部屋での食事を演出し、まるで「プライベートシェフ」を持つセレブになったような、VIP体験が味わえるプランと、ふたりだけでゆっくり過ごすプランの2種類が用意されています。
第一回は、ゴージャスなパークビューコーナースイートでいただく、その夜だけのオリジナルディナーコースにフォーカス。伝統と革新が集結した、とっておきの美食とおもてなしは、まさに贅の極み!夢のような高揚感に包まれる最高のひとときを、まずは至高の擬似体験としてぜひお楽しみください。
一生に一度は体験したい!日本最高級ホテルのスイートステイを母にプレゼント
帝国ホテルからご提案いただいた本プランは2名向けということで、Precious.jp副編集長から有難いオファーをいただき、40代ライターの娘(私)から70代の母へ、日頃の感謝を込めたバースデーギフトとして、贈ることとなりました。
帝国ホテルは親世代にとって知らない人はいない、娘世代が想像する以上に、高貴な存在です。しかも、東京在住者である母は、訪れることはあっても宿泊することなど考えたことすらなかった、と大感激。「一生に一度は泊まってみたい、この国を代表するホテル、しかもスイート!こんな体験は2度とないわ!」と滞在中なんども口にする母に、幸運にも親孝行気分を味わい、なんともハートウォーミングな取材となりました。
まるで料理長からの招待状!黄金に輝く封筒に包まれた今宵だけのオリジナルメニュー
滞在予定のおよそ一週間前、帝国ホテルからメールで「事前アンケート」が届きました。特別ディナーに備えて、食材を調達してもらうべく、こちらで食材アレルギーのほか、好みの味や量などの希望を伝えます。
アンケートは、食事内容のほか、到着時間など宿泊に関する項目や、滞在中の花や香り、好みの新聞、枕の素材、さらに週末の過ごし方まで多岐にわたる内容。これらの情報が、執事のようなおもてなしのベースとなるようです!
「自分たちだけ」のために料理長が調整してくれる、せっかくの特別ディナーですから、食にこだわりあるセレブ気分で遠慮は無用と判断。母は一部の貝類やジビエが苦手で、私はメロンやスイカが苦手…といった、恥ずかしながら正直な回答を返しました。
いよいよ、当日!待ちに待ったディナーは、パーラーと呼ばれる空間の、リビング部分にあるソファにゆったり腰をかけ、背後で専属チームがダイニングの準備をする気配を感じながら、美しい泡が弾ける一杯からスタートしました。
バトラーから恭しく渡されたのは、黄金の封筒に料理長のイニシャルの封蝋印が押された、格調高い封筒。期待に胸を膨らませて開封すると、今宵だけ、そして自分たちだけのために帝国ホテル第14代東京料理長が用意した7皿のメニューが姿を現しました。
美しいプレゼンテーションに感動の嵐!オリジナルメニュー7皿とは?
バトラーに促され、真っ白なテーブルクロスがセットされたダイニングへ。
広いテーブルを利用し、まるでオブジェのように立体的に飾られたアミューズやオードブルの数々に、早速、母の目が輝きます。
それでは早速、料理長の美的センス、斬新な食材の組み合わせや奥深い味に衝撃を受けた7皿全てをご覧ください。
■1:イタリア産キャビア 3種の表現で
最高品質のキャビアと、左からハーブのサラダ、ラディッシュ、ダブルクリームと、それぞれ異なる素材との味と食感のハーモニーが楽しいアミューズ。
■2:カニと野菜のプレス/蝦夷鮑のジュレ
岩塩を敷き詰めた器に飾られた、貝殻の盛り付けが創造的。素材の濃厚な味を活かしつつ爽やかな一品です。
■3:半熟卵のグラッセ/サラダメイク
鮪のグリエやアンチョビクリーム、フレッシュサラダ、ハーブなど囲まれて、ひょっこり顔を出しているのはなんと、金箔でおめかししたポーチドエッグです。
■4:オマール海老のヴルーテ/パルメザンチーズ
クリスピーな食感のパルメザンチーズを崩しながら頂くスープは濃厚な味と香り!熱々のスープをテーブルで注ぎ、最後の仕上げを行います。
■5:甘鯛の鱗焼き/季節の根菜
白人参とかぼちゃのピュレ、そしてごぼうが添えられ、オレンジの香りが爽やかさをプラスしています。さらに、それらの根菜の皮から抽出されたソースが添えられていて、なんともサステナブルな一品。
■6:牛ショートリブ/秋トリュフ
目の前で行うプレゼンテーションにもワクワクします!
■7:本日のデザート
コンポートしたイチジクと、生のイチジクを重ね、チョコレートで包んだデザート。テーブルで鮮やかな赤の熱いソースを注ぎ、溶けて崩れたチョコレートの上に、ふんわりと爽やかな白の冷たいソルベを料理長が添えてくれます。その儚さも感性を刺激!クリスピーなトンカ豆の食感が楽しいアクセントに。
約2時間に渡るディナータイムは、料理長と専属バトラーの知識豊富なおしゃべりとともに、夢のように過ぎていきました。食後のコーヒーを飲む頃には、母もすっかり打ち解け、プライベート感溢れるおもてなしを心から楽しんでいる様子。「長年連れ添って、会話に少々詰まりがちなご夫婦でもバトラーさんのさりげないリードで楽しい時間が過ごせそう!」
帝国ホテルのフランス料理の伝統を大事に引き継ぎながらも、その瑞々しい感性を存分に発揮した杉本料理長のオリジナルメニューには「伝統と革新」がギュッと詰まっていました。
美食を極めた特別ディナーと、専属チームによる最高のおもてなしを心ゆくまで楽しんだ夜。美しい時間は瞬く間に過ぎていくのでした…。
それでは最後に、動画で至高のディナーの様子をご覧ください。料理長のトリュフを削る鮮やかな手さばき、松笠焼きにナイフを入れた際のクリスピーなサウンドなど、臨場感あふれるシーンに注目です!
<「インルームダイニングで楽しむスイートステイ」詳細>
- 予約受付期間/2020年3月12日(木)11:00~2021年3月11日(木)18:00
- 宿泊対象期間/2020年4月1日(水)~2021年3月31日(水)
- 料金/¥540,000(1泊2名様、夕・朝食付、サービス料・消費税込、宿泊税別)
- ※夕食時シャンパン(フルボトル)付き
- ※夕食時間は①18:00~、②19:00~より選択可能
- ※予約は電話にて(受付時間 9:00~18:00)
- ※宿泊の20日前までの予約が必要
明日公開の第2回は、杉本料理長のスペシャリテで構成された、本プランだけのエクスクルーシブな朝食をご紹介します。4回シリーズの「帝国ホテルのコーナースイートに泊まってみた」、引き続きお楽しみに!
問い合わせ先
- TEXT :
- 神田 朝子さん ライター/ピアニスト
公式サイト:epiphany piano studio