「逸才」ってなんと読む?「いつざい」と読みそうですが…違いますよ!
明日・2月7日は、「稀代の天才作詞家」と呼ばれた、故・阿久悠さんのお誕生日です。ピンク・レディの『UFO』や『サウスポー』、岩崎宏美さんの『シンデレラ・ハネムーン』、石川さゆりさんの『津軽海峡・冬景色』、アニメ主題歌『宇宙戦艦ヤマト』…などなど、音楽ジャンルを超えた作風で歌謡界に貢献し、紫綬褒章など2つの勲章を受章されています。
作詞家としての活躍は語るまでもありませんが、阿久悠さんは小説家としても著名であったこと、ご存知でしょうか?映画化された『瀬戸内少年野球団』ほか、青春小説からミステリーまで幅広く手掛けられ、『菊池寛賞』『横溝正史ミステリ大賞』ほか、小説でも様々な賞を受賞されています。
まさに多才な天才です。
…本日は「才」という字の入った、誤読しやすい熟語のクイズをお送りします。
【問題1】「如才」ってなんと読む?
「如才」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「手落ち。手抜かり。」という意味の言葉で、多くの場合は語尾に否定形をともなって使用されます。
<使用例>
「彼女は私より年下だけれど、如才ない人で、安心して仕事を任せられるの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすと、正解が出て参ります。
正解は… 如才(じょさい) です。
「如才(じょさい)ない」は、「気が利いていて手抜かり、手落ちが無い」という誉め言葉です。
文語的な言い回しながら、例文のように会話の中にもしばしば使われる言葉です。
こうした表現は、正しく使えばさりげない教養を感じさせますが、間違っていると「使いこなせないのに、わざわざ難しい言葉を使わなくても…」と思われてしまう、要注意ワードでもあります。
実は筆者、「如才ない」を「ニョサイない」とカン違いしてお使いになっている例に、何度か遭遇しております。皆さま、お気をつけ下さい。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「逸才」ってなんと読む?
「逸才」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「抜きんでて優れた才能。また、その才能を持つ人物。」という意味の言葉です。
<使用例>
「山本リンダの『狙い撃ち』も阿久悠作品なの!?…本当に逸才ね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 逸才(いっさい) です。
「逸材(いつざい)」とカン違いした方、いらっしゃるのでは?「逸材」も「逸才」も意味はほぼ同じですが、読み方は違います。
「才能」の「才」を使う言葉は「逸才(いっさい)」、
「素材」の「材」を使う言葉は「逸材(いつざい)」、
見落としやすいので、お気をつけください。
本日は、2月7日、阿久悠さんのお誕生日にちなんで、
・如才(じょさい)
・逸才(いっさい)
など、「才」のつく間違えやすい日本語をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:阿久悠オフィシャルウェブサイト「あんでぱんだん」
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱