「パートナーとドライブするなら、どこでどう楽しむ?」。雑誌『Precious』3月号で展開中の特集「ふたりで行くなら、ここがおすすめ!」では、そんな問いに、旅上手な5人が選んだベストなルートをご紹介しています。

本記事ではカメラマンの長谷川潤さんによる山形・庄内のマイクロツーリズムをご紹介。絶景はもちろん、その土地ならではの文化や歴史にも触れ、新たな発見も楽しみましょう。

マイクロツーリズムとは

マイクロツーリズムとは、自宅から1〜2時間で行ける範囲の短距離観光のこと。新型コロナウイルスで打撃を受けた観光業界を救う手段のひとつとして「星野リゾート」代表の星野佳路氏が提唱。人の移動と「三密」を避けながら観光を楽しむ「ご近所旅行」は、地元の魅力を再発見し、地域経済に貢献もできるとして、今注目が集まっている。

長谷川 潤さん
カメラマン
(はせがわ じゅん)1977年福島生まれ。京都造形芸術大学卒業後、カメラマンに。広告・書籍・雑誌などで活躍。菓子店「ヒネモス」のオーナーでもある。インスタグラム@jun_hasegawa_photo

「庄内の歴史に触れ、水田を見ながら酒田へ。建築を見て回るのもおもしろいんです」

山形と東京の二拠点を行き来していますが、山形はドライブにちょうどいい距離に個性的な美術館や博物館、おもしろい建築物がたくさんあります。

おすすめは酒田から鶴岡に向けてのルート。公園の中にあり、ゆっくりと散策もできる「土門拳記念館」で写真展を鑑賞後、地元の名店「鈴政」の江戸前おまかせ握りでおなかを満たしたら、米の保存用倉庫「山居倉庫」を見学。全12棟の倉庫が並ぶ姿は圧巻で、明治26年建造とは思えないほど優れた建築技術に驚きます。

「スイデンテラス」には早めにチェックインがおすすめ。まるで水田に浮かぶような美しい建築は、何度見てもため息。温泉も最高です。翌日は「致道博物館」や「大宝館」で建築を楽しんで、クラゲで有名な「加茂水族館」でクラゲに癒やされる。パートナーとデート気分でぜひ(笑)。

Jun’s Route

1日目

朝イチ、隣町の神秘的な池「丸池様」へ
「土門拳記念館」で写真と建物を鑑賞
ランチは寿司屋「鈴政」でおまかせ握りを
「山居倉庫」を見学&土産購入
移動して、「スイデンテラス」に早めにチェックイン

2日目

鶴岡市の洋式建築「致道博物館」や「大宝館」を観て、クラゲで有名な「加茂水族館」へ

観光・買い物は…「山居倉庫」

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山居倉庫
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樹齢150年以上のケヤキ並木

米どころ・庄内を象徴する倉庫群は一見の価値あり

1893年に建てられた米の保管倉庫で、NHK連続テレビ小説『おしん』の舞台にも。12棟の巨大な木造倉庫が連なる姿と樹齢150年以上のケヤキ並木は圧巻。倉庫の一部は庄内米歴史資料館や観光物産館に。

問い合わせ先

 

宿泊は…「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」

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田んぼに浮かんでいるかのような外観
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木のぬくもりが感じられる内装
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ドーム状の温泉棟

水田に浮かぶように建つ美しい木造ホテル

水田から着想を得て誕生したホテル。設計は建築家・坂 茂氏。田んぼに浮かんでいるかのような外観、木のぬくもりを生かしたシンプルな館内。どこに身を置いても田んぼの気配を感じられるようデザインされている。ドーム状の温泉棟も素敵。

問い合わせ先

 

※新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下では一部情報が変更となる可能性があります。公式HPなどでご確認ください。

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この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
BY :
『Precious3月号』小学館、2021年
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EDIT&WRITING :
田中美保、古里典子(Precious)