リラックス思考が強くなるなか、圧倒的な支持を得ているのがスエードのスリッポンだ。なかでも、ルームシューズのような薄いソールとアンライニングで仕立てられたスリッポンは、圧迫感の少ないリラックスした履き心地が魅力である。それに加え、ドレスシューズを彷彿とさせる美しさがコーディネートを上品に格上げしてくれる。一足あれば必ず役に立つことだろう。

カジュアルな履き心地とドレスシューズのように美しい、スエードスリッポン3選!

英国紳士靴の最高峰「エドワード グリーン」にも、こんなふにゃふにゃ靴が!?

靴各¥102,300(トレーディングポスト青山本店〈エドワード グリーン〉)
靴各¥102,300(トレーディングポスト青山本店〈エドワード グリーン〉)

エドワード グリーンといえば、ドーヴァーを始めとする数々の名作靴を有する英国ブランド。端正で隙のない紳士靴が多いなか、ひときわ異彩を放つのがこの「ポートランド」。同ブランドでは珍しい、アンライニング仕様のふにゃふにゃとした柔らかい質感と薄いレザーソールによるリラックス感のある履き心地が魅力的だ。それなのに、こんなに上品に見えるのは高級素材であるベビーカーフスエードを使用しているから。やはり、エドワード グリーンである。

日本人の靴職人が生む類い稀なセンスが足元に宿る!

靴各¥69,300(トゥモローランド〈ヒデタカ フカヤ ペル トゥモローランド〉)
靴各¥69,300(トゥモローランド〈ヒデタカ フカヤ ペル トゥモローランド〉)

芸術品とも呼び声高いビスポークシューズ「イルミーチョ」を手がける、深谷秀隆氏による既成靴ブランド。そんな氏が作る今季の新作は、今の気分にまさにぴったりだ。セメント製法によるシングルソールで返りの良さは抜群ながら、ある程度ヒールに高さを持たせることでしっかりとした履き心地も両立させている。さらに、一見どこにでもありそうなルックスだが、サドル部分にはあえて切れ込みを入れないことでミニマルな雰囲気に。

イタリアの艶とフランスの粋が、これ一足で楽しめる!

靴各¥46,200(エディフィス 丸の内〈フェランテ ヴィアッジョ×エディフィス〉)
靴各¥46,200(エディフィス 丸の内〈フェランテ ヴィアッジョ×エディフィス〉)

1875年の創業以来、現在でもナポリの自社工場にてほとんどの製造工程をハンドメイドにて仕上げるイタリア屈指の老舗靴メーカー。なかでも、ブランドの代名詞となっているのが、圧倒的な軽さと柔らかい履き心地で人々を魅了するスリッポンだ。そんな同ブランドのアイコン的シューズを、セレクトショップのエディフィスが別注。編み込んだレザーをアッパーにあしらったシンメトリーによるデザインは、ビットにもタッセルにもないフレンチテイストな小慣れた雰囲気を足元に演出してくれる。

靴もジャケットも柔らかさが命!楽して上品に見せるジャケパンコーデ!

ジャケット¥52,800〈バグッタ〉・シャツ¥38,500〈エリッコ フォルミコラ〉/ともにトゥモローランド、パンツ¥25,200(トヨダトレーディング プレスルーム〈ブリリア 1949〉)、スカーフ¥8,580(真下商事〈ヴィンセンツォ ミオッツァ〉)、靴¥102,300(トレーディングポスト青山本店〈エドワード グリーン〉)

薄いソールとアンライニング仕様の柔らかいスエードスリッポンは、コーディネートに取り入れるだけでも柔和な印象に変えてくれるが、さらにお洒落に昇華させるなら、コツは合わせるジャケットにあり。リネンの柔らかい風合いとアンコン仕立てによるジャケットで、足元とテンションを合わせるだけで定番のジャケパンスタイルに軽さが生まれリラックス感のあるコーディネートに早変わり。堅苦しさはなくともきちんと感を演出できるので、オフの外出に最適なスタイルだ。

紳士靴のような雰囲気がありながらも履き心地はスニーカー並みのスエードスリッポン。ドレスとカジュアルのいいとこ取りだからこそ、一足あればその利便性に気づかされるはずだ。たまには気分を変えてこんな靴を履いてみるのはどうだろうか。

※価格はすべて税込です。

問い合わせ先

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
Faceboook へのリンク
Twitter へのリンク
PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
河又雅俊
EDIT&WRITING :
河又雅俊