旅に出たくてもなかなかままならない昨今、家にいながらにして旅先にいるような心地よさを作り出してみませんか? たとえば自然を借景に低めの家具が置かれた温泉旅館の窓際のコーナーや、小さな中庭の枯山水や玄関に続く石畳、障子や提灯の紙を通した優しい灯り等々、そこに身を置いた時に感じる清々しさを日常生活に取り入れられたら素敵ですよね。

そんな方にオススメしたいのが、現代のライフスタイルに合う“日本の凜としたよさ”を国内外で発表し続ける「タイム アンド スタイル」。1980年にベルリンで創業、現在は南青山、六本木、二子玉川、新宿とアムステルダムにショールームを構え、旭川に自社工場をもつという唯一無二のスタイルで成長し続けている日本のブランドです。

156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載では初登場となるこのブランドを、前後編の2回に分けてご紹介。【前編】となる本記事では、シャープなエッジと水平に伸びた背の低いフォルムが魅力的なソファ「アクエリアス ソファ」をピックアップします。

凜とした佇まいがモダニズム建築を思わせる「アクエリアス ソファ」

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【ブランド】タイム&スタイル 【商品名】アクエリアス ソファ 【写真の仕様の価格】¥550,000 【サイズ】幅 1800×奥行き760×高さ690、座面高420(mm) 【材質】脚:フラットバー クローム仕上げ 座面:ファブリック・ウレタン・ウェビングテープ

第一印象は、水面にせり出したモダニズム建築を思わせる清々しさの「アクエリアス ソファ」。「タイム アンド スタイル」のショールームに隣接する根津美術館の緑を写し込んだクローム仕上げの金属脚がゆらめき、まるで浮いているかのよう。

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凜とした佇まいが美しい「アクエリアス ソファ」

上野の文化会館や鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムにも通じる、初めて見た人でもどこか懐かしさを感じる日本的なプロポーション。ふっくらとした膨らみをもちながら水平に伸びたクッションは、ステッチを施されたことで端部が際立ち、日本建築の屋根を彷彿させます。

ソファ自体の背もたれが低いため視線を遮られることなく自然と融合し、景色の中に控えめに美しく佇んでいました。

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135°に組み合わせられるユニットと斜めの配置。空間に対して斜めに置くことで部屋を広く見せる効果も
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左/脚下空間はお掃除ロボットが十分入ることが可能な高さ 右/有機的な表と裏の両面を1本のステッチラインで繋げて端部を際立たせているディテールが繊細

懐かしい座り心地で、お昼寝もできる快適さ

座ると最初にふっくらとした感覚があり、ほんの少し沈んだところでしっかりと固定してもらえます。両足をしっかり床につけてくつろげ、低すぎない位置で落ち着くのでスカートでも安心。天日干ししてフカフカになった真新しい座布団に座った時の感覚に似ていると感じました。

水平に伸びる座面形状の強度を確保するために膨らみの内部に金属のフレームがあり、快適な座り心地を支えています。お客様をおもてなしすることも、寝そべることもできるちょうどいい硬さと秀逸な寸法体系が嬉しいデザインです。

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樽構造のミニマムなサイドテーブルを合わせれば、ちょっとしたお茶の時間も贅沢なひとときに
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くつろぐ姿を優雅に見せてくれるシェーズロング(片肘アーム) 右/横になれる寸法と、程よい硬さのクッション

日本発国際的ブランド「タイム アンド スタイル」とは?

タイム アンド スタイルは、1990年にベルリンにて創業。1997年東京に1号店を開業しました。2012年には中国・上海にショールームを、2017年3月にはオランダ・アムステルダムに自社の店舗を開設。

家具を中心に、照明器具、テーブルウェアやタオルなど、生活の中で必要とされる道具類をオリジナルで開発し、日本の伝統文化を世界に発信し続ける唯一無二のライフスタイルブランドです。

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運河沿いにあるアムステルダム店

タイム アンド スタイルの最大の特徴は、繊細で丁寧な日本のものづくりを大切にしながら、若い世代や海外の方にも伝わる「凛とした日本のよさ」を客観的な視点で編集できるプロデュース力です。自社工場やインハウスでの開発をする企業がともすれば陥りがちなわかりにくさは、一切ありません。

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日本各地の伝統産業と組んでオリジナル開発した、シンプルでミニマルなテーブルウェア
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2008年に設立した世界的有数の家具の名産地、北海道・旭川の自社工場

南青山のショールームは根津美術館の緑を借景に、ミッドタウン店では盆栽を配置するなど、自然と融合して経年して移りゆく表情を楽しもうという禅的な提案を見ることができます。コンテンポラリーなスタイリングに仕上げられたインテリアに、移ろいゆくことを楽しむ“豊かさ”を世界に発信できる日本企業があることが誇らしく思えるブランドです。

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日本の伝統素材である「木、紙、石」を用いた南青山のショールーム

以上、タイム アンド スタイルの「アクエリアス ソファ」をご紹介しました。

明日公開の【後編】では、リモートワークにも食後のリラックスタイムにも使えるクッション付きダイニングチェア「ザ センシティブ コンフォータブル アームチェア」をご紹介します。ぜひお楽しみに!

※新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下では一部情報が変更となる可能性があります。公式HPなどでご確認ください。

※掲載した商品の価格は税込みです。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM