創刊以来、Preciousには数々のジュエリー名品が登場してきました。雑誌『Precious』6月号の特集「プレイバック! 至高のジュエリー名品9」では本誌連載でもおなじみのジュエリージャーナリスト、福田詞子さんセレクトの「究極名品」をご紹介。魂に訴える煌きの魅力に、あなたは抗うことができるでしょうか?

今回はその特集のなかから、シャネルの『カメリアコレクション』リングをご紹介します。

黒と白が奏でる究極の洗練にメゾンの真髄を感じて|シャネルの『カメリアコレクション』リング

マドモアゼル・シャネルがこよなく愛したカメリアの花。彼女自身が[究極のエレガンス]と定めたブラック&ホワイトが織りなすコントラストは、メゾンの美意識を色濃く反映させています。

指輪_1,ダイヤモンド_1
『カメリア コレクション』リング[WG×DIA×オニキス](シャネル)、『Precious』 2015年3月号掲載

花芯となる、オーバル・ブリリアントカットのダイヤモンドの周りを、肉厚なブラックオニキスの花びらが幾重にも飾って。写実的につくられたカメリアの花は光を受けて、より立体感を増す。さりげなくこぼれるダイヤモンドの雫も、ため息がこぼれるような美しさ。

「カメリアの幾何学的な構造を生かし、写実的なものからモダンなオープンワークまで、『シャネル』がデザインするカメリアモチーフの可能性に限界はありません。そうした花を自らのシグネチャーに選んだマドモアゼル・シャネルは、やはり確かな審美眼とセンスの持ち主だったのです」(福田)

福田 詞子さん
ジュエリージャーナリスト、エディター
(ふくだ のりこ)英国宝石学協会FGA(特別会員)。出版社で女性誌の編集部に20年以上在籍したのち独立。2015年、英国宝石学協会のディプロマを取得。小誌にて『ハイジュエリー真価論』を連載中。

※登場した「名品」は、過去のPreciousで掲載した記事からの転載のため、 現在では購入できないものも含まれています。ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。

※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、DIA=ダイヤモンドを表します。

PHOTO :
戸田嘉昭(パイルドライバー)、唐澤光也(RED POINT)
WRITING :
河西真紀
EDIT&WRITING :
喜多容子(Precious)