ガジアーノ&ガーリングの日本上陸は、さながら黒船来航のごとき衝撃だった。英国では珍しい、新鋭の本格靴ブランド誕生。そしてビスポークのエッセンスをふんだんに盛り込んだ靴作り。フィドルバックという用語を世に広めたのも、同社の功績が大きいだろう。
靴作り最強の、名手ふたりで設立したブランド「ガジアーノ&ガーリング」のローファー
数々の意欲作を発表してきたなかで、とりわけ名作との評価が高いのがこの『アンティーブス』である。グラマラスなカーブ、静観なスクエアトウ、スキンステッチといったディテールもさることながら、人々の目を引いたのは中央でくるりと一回転させたサドルだった。
カラーバリエーションにも注目を!
文字どおり「ひねり」の効いた意匠に、これがビスポーク的ウィットかと驚いたものだ。誕生から13年の時を経た今でも、その新鮮さはまったく失われていない。本格靴史上に残る金字塔である。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2021年春号より
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- 戸田嘉昭・小池紀行(パイルドライバー/静物)
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- 石川英治(tablerockstudio)
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- 矢部克已(UFFIZI MEDIA)