目下、洒落者たちの必携品となっているアット ヴァンヌッチ。フィレンツェの文化に何十年と浸り、当地の伝統的美意識を心に宿す加賀健二さんと、当地に古くから伝わる手芸職人技術を融合させて生まれたネックウエアブランドである。セッテピエゲ(七つ折り)のネクタイはだれもが知るところだが、スカーフも出色のでき映えだ。

熟練の職人が手作りを続ける、温もりの質感

名品データ ●モデル名:『シャルパ』 ●サイズ:135×43cm ●素材:シルク ●国:イタリア  ●備考:オリジナルのシルク生地をふんわりと仕立てた、軽くしなやかなネクタイで世界の紳士の心を鷲摑みにする同ブランドの、もうひとつの名品。クラシックだがモード感のある配色が絶妙だ。表面と裏面の柄が異なる両面プリントのため、着こなしの幅が広がる。
名品データ ●モデル名:『シャルパ』 ●サイズ:135×43cm ●素材:シルク ●国:イタリア  ●備考:オリジナルのシルク生地をふんわりと仕立てた、軽くしなやかなネクタイで世界の紳士の心を鷲摑みにする同ブランドの、もうひとつの名品。クラシックだがモード感のある配色が絶妙だ。表面と裏面の柄が異なる両面プリントのため、着こなしの幅が広がる。

世界各地の自然や街並みから着想した、加賀さんならではの色彩表現。そして全体にわたって施された、手仕事による巻き縫い。ネクタイのエッセンスをよりカジュアルに楽しみたいシーンに最適だ。

仕上げの縫製は、柔らかさを保つ

フィレンツェの中央駅からほど近い場所にアット ヴァンヌッチの工房がある。少人数の職人が働く工房だが、ネクタイ作り40年を超えるキャリアをもつ熟練の職人が中心となって手作りを続ける。ネクタイのステッチの一つひとつをスピーディで軽やかな手縫いで施す。ルネッサンスから続く職人文化が、今も残っている。

加えて、シルクのなめらかな肌触りを感じられる心地よさも格別。麗うららかな春の日、ジャケットやブルゾンにさらりと合わせて出かければ、このうえなく優雅な一日を愉しめるだろう。

この記事の執筆者
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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2021年春号より
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戸田嘉昭・小池紀行(パイルドライバー/静物)
STYLIST :
石川英治(tablerockstudio)
EDIT&WRITING :
矢部克已(UFFIZI MEDIA)