ラグジュアリーなパルファムとは、香りの上品さだけでなく、そのパッケージデザインにも現れる。そのラグジュアリーを見事なまでに体現しているのがフランスのパルファムブランド「キリアン」だ。ブランド創業者キリアン・ヘネシーは、250年余りにわたる長い歴史と伝統を誇るコニャック メゾンとして名高いヘネシー家の出自。ラグジュアリーな世界を正確に知っているからこそ、他を圧倒するラグジュアリーで魅了しているのだ。
真のラグジュアリーパルファムブランド「キリアン」
ジュエリーボックスさながらのデザイン
ただ贅を凝らしただけではなく、デザインひとつひとつに意味があるのがこちらのパルファムとコフレボックスのセットだ。“貴方自身のお守り”であるというキリアン・ヘネシーが想いから、側面には“アキレスの盾”をモチーフにしたデザインが施されている。また、ブランドを象徴する“K”の刻印は全てが解放される自由への鍵(Key)を表現しているそうだ。タッセルのついた鍵を使用することでジュエリーボックスとしての役割も持ち、小洒落たサプライズ演出など遊び心もある。
こちらの香りのテーマは、禁断の媚薬。禁断の誘惑の中でくすぶるような香りから始まり、燃え上がる寸前の濃厚なダークラムによって強く引き出されるかのよう。やがて、その甘美でグルマンな香り立ちは、クリーミーなバニラとドライフルーツによって優しさを添える。ドライダウンのスパイシーなパチュリとフレッシュでウッディなシダーウッドが、この生命力溢れるアニマリックで官能的な余韻をより長く残す。というなんとも魅惑的な印象を演出してくれる香りだ。
「キリアン」のイメージを色濃く反映した「ザ リカーズ」
アールデコ調のロックグラスを彷彿させる「ザ リカーズ」コレクション。最高級のバーで過ごす至福のひとときを想わせるのは「キリアン」だからこそ表現できた香りだ。
まず写真左の『ローゼズ オン アイス』は、よりキリアン・ヘネシーの想い出を反映した香りだそうで、彼の妻が愛するカクテル、ライムを搾った“ジン オン ザ ロックス”のように、ブルガリアンローズとキューカンバーの香りで蒸留された、ユニークなヘンドリックス ジンに着想を得ている。ふたりだけの大切な時間を表現しているかのよう。みずみずしいキューカンバーのトップノートを、ジュニパーベリーが引き立たせ、氷のような清涼感を与えて、センティフォリアローズの芳醇な香りがすべてを包み込む。サンダルウッドとムスクのドライダウンが、シャープさと深みをもたらす。それはまさしく理想的なジンそのもの。
写真右の『エンジェルズ シェア』は、キリアン・ヘネシーが、ヘネシー家から受け継いだ伝統と血統を感じとることができる作品だ。この『エンジェルズ シェア オード パルファム』は、実際にコニャックから抽出されたエッセンスを使用していることから、自然な琥珀色を帯びている。コニャック オイルのトップノートに、オーク アブソリュート、シナモン エッセンス、そしてトンカビーンズ アブソリュートがブレンドされたハートノートが広がり、最後にサンダルウッド、プラリネとバニラの馨しい香りが余韻を残す。この神々しいブレンドを可能としているのは「キリアン」ならではだ。
以上、「キリアン」の香水を紹介した。世の中にはラグジュアリーなアイテムが数多存在するが、ここまで見事に表現している「キリアン」は魅力的だ。ましてや香水というジャンルにおいて的確に表現しているのはさすがというもの。香りを想像するだけでも煌びやかな世界が脳裏に浮かぶことは間違いないはずだ。
※価格はすべて税込です。
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- MEN'S Precious編集部
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