パリ在住のライター&エディター安田薫子さんがお贈りする、世界一おしゃれな街の最新ラグジュアリー情報、今回は「モロー・パリ」の新旗艦店についてレポートします。創業1882年のトランク、バッグ、皮革グッズのメーカーの旗艦店が、どう新しく生まれ変わったのでしょうか?

新旗艦店がオープンし、再び注目を集めるバッグブランド「モロー・パリ」

モロー・パリは19世紀にその名を知られたトランク、バッグ、皮革グッズのメーカーです。2011年に復活し、フォーブール・サントノレ近くのミロメニル通りにブティックを構えていたのですが、今年、新旗艦店を高級ショッピング街のフォーブール・サントノレ通りに堂々移転オープンしました。フランス大統領官邸エリゼ宮のすぐ近くです。

ブティックは、高級ショッピング街フォーブール・サントノレにあります。
ブティックは、高級ショッピング街フォーブール・サントノレにあります。
ウインドー・ディスプレーも趣がありますね。
ウインドー・ディスプレーも趣がありますね。

新ブティックは約60㎡。メゾンのカラーである神秘的なロイヤル ブルーが壁を彩り、印象的です。訪れた日、クリエイティブ・ディレクターのフェドール・ジョルジュ・サヴチェンコさんが迎えてくださって、自ら、プロダクトをご紹介してくださいました。シグネチャーである、柳のバスケットの網目から着想した模様がシックで素敵! お買い物心をくすぐります。

モロー・パリのロゴがブティック入り口の木床にはめ込まれています。
モロー・パリのロゴがブティック入り口の木床にはめ込まれています。
トートバッグがずらりと並べられています。かなりの頻度でカラーコンビネーションが登場するそうです。
トートバッグがずらりと並べられています。かなりの頻度でカラーコンビネーションが登場するそうです。

素材はジャカードとレザーがあるのですが、ジャカードは軽く、そしてコーティングしてあるから雨でも安心。汚れもサッと拭き取れちゃいます。レザーは、子牛、山羊ですが、すごくやわらかくて驚きます。そのやわらかさゆえ、なんと、リバーシブルのバッグもあるんですよ。くるっとひっくり返すと、全然イメージが違う表情になります。ひとつで2倍の魅力とは、コスパも抜群ではないですか。

上質でやわらかいレザーを使用しているのが、見ただけでもわかりますよね。
上質でやわらかいレザーを使用しているのが、見ただけでもわかりますよね。
クリエイティブ・ディレクターのサヴチェンコさん。
クリエイティブ・ディレクターのサヴチェンコさん。

実は私もどれを買おうか、迷っているんです。ジッパー付きとジッパーなしとでは、形が綺麗なのはジッパーなしのトート・タイプだけど、ジッパーが無いのは不安かなあ。「ジッパーないとお財布が心配じゃない?」とメゾンのスタッフに言ったら、「あら、私はお財布持たないわよ。カードだけケースに入れて持ち歩いているわ。モローのトートにはポシェットが付いているからそこにカードケースを入れれば安心よ」とのこと。

ちょっと前に『フランス人は10着しか服を持たない』という本が話題になりましたけど、服どころか財布も持っていなかった。でも、身軽な感じでいいですよね。

手ごろなミニ・タイプ。
手ごろなミニ・タイプ。
インサイドはロイヤル ブルー。メゾンのシグネチャー・カラーです。
インサイドはロイヤル ブルー。メゾンのシグネチャー・カラーです。
エレガントなバックルがついたショルダー・バックも。
エレガントなバックルがついたショルダー・バックも。
リバーシブルのレザー・バッグ。こちらは赤いレザーですが、くるっと裏返すと・・・。
リバーシブルのレザー・バッグ。こちらは赤いレザーですが、くるっと裏返すと・・・。
メゾンのシグネチャーである、柳を編んだ模様に。印象が全然違いますよね。まるでふたつの違うバッグを持っているみたい。
メゾンのシグネチャーである、柳を編んだ模様に。印象が全然違いますよね。まるでふたつの違うバッグを持っているみたい。

さて、モロー・パリでは、カスタマイズももちろんOK! ペイントと型押しから選べます。イニシャルだけではなくて、ユニークなイラストレーションも入れられるので、個性を発揮したいですね。

カスタマイズももちろんできます!
カスタマイズももちろんできます!
カスタマイズの一例。こんなペインティングも可能です。
カスタマイズの一例。こんなペインティングも可能です。

お店を訪れる人たちが持っているバッグをみると、大抵、カスタマイズしたゴヤールでした。ゴヤールの次に違うメゾンのバッグを持ってみようかなと思って見に来た様子。モロー・パリは、ファッション業界人やファッショニスタが察知している知る人ぞ知るメゾンですから、いち早く手に入れてファッション感度のいいところを見せつけたいですものね!

問い合わせ先

【関連記事:モロー・パリってなんだ?】

この記事の執筆者
某女性誌編集者を経て2003年に渡仏。東京とパリを行き来しながら、食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛ける。趣味は“料理”と“健康”と“ワイン”。2013年南仏プロヴァンスのシャンブル・ドットのインテリアと暮らし方を取り上げた『憧れのプロヴァンス流インテリアスタイル』(講談社刊)の著者として、2016年から年1回、英語版東京シティガイドブック『Tokyo Now』(igrecca inc.刊)を主幹として上梓。