昭和10年創業の大峽製鞄は、日本のランドセルメーカーの草分け的存在。200を超えるパーツを手作りでまとめ上げるランドセル作りは、高い技術と丁寧な作業を要求される。その日本独特のハンドメイド技術を、メンズ用のバッグや財布などのレザーグッズにも生かし、継承・発展させてきた。でき上がる一点一点に、「世界に通じる日本最高峰のもの作りを」という思いが込められている。
大峽製鞄が目指したのは世界に通じる日本最高峰のもの作り
クラシコイタリアといったタイトルが目次に並ぶメンズファッション誌に、大峽製鞄のダレスバッグやアタッシェケースが紹介され始めたのは、20年以上も前のこと。イギリス製やイタリア製の高級レザーグッズがわんさと並ぶ中にあって、そのメイドインジャパン製品は圧倒的な存在感を放っていた。それは背景に、日本最高峰を目指す技術力に加え、素材へのあくなき探究心があったからだ。
こだわりのファッション審美眼をもつ人たちから大峽製鞄が一目置かれてきたのは、選び抜いた上質の皮革を使っているから。その素材の多くは、実際に世界中のタンナーを訪れた上で選ばれたという。ここで紹介するのは、豊富に揃える素材の中から、とくに美しさが際立つヨーロピアンレザーを使用した財布たち。丹念に作られた細部まで、じっくりと見てみよう。
ヨーロピアンレザーの魅力を引き出し生かした、美しき財布たち
■:Lジップ長束(長財布)『ロングウォレット』
■:ラウンドジップ長束(長財布)『ポケットブック』/Lジップ長束『ロングウォレット』
■:二つ折り純札入れ/Lジップ札入れ 『マルチケース』
伝統ある独自の革文化を持つヨーロッパには、優れたタンナーが数多く存在する。そのタンナーの個性を知り尽くした大峽製鞄だから叶った、美しく使い勝手のいい財布たち。財布はこれ見よがしに持つものではないけれど、使い手のセンスや品格をアピールする小道具になる。その日の気分や服装によって持つ財布を変えて楽しむのもいいだろう。
※価格はすべて税込です。
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- TEXT :
- 堀 けいこ ライター
- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)