今から57年前。前回の東京オリンピックが開催された1964年に誕生したスポーツブランドが「Panther(パンサー)」である。ロゴにも用いられている黒ヒョウをイメージした俊敏性あふれるデザインと軽快なフォルムは、70年代にトレーニングシューズとして大ブレイク。全国の学校指定履として採用されるなど、ブランドを意識して初めて履いたスニーカーという記憶を持つ人も多いだろう。そんなパンサーが2016年に堂々の復活。オリジナルモデルの特徴を忠実に再現しつつ、履き心地や通気性などの機能性をアップデートして再びその存在感を証明する。
黒一色で染め上げたアノニマスな面持ちが装いをモダンに格上げする
「パンサー GT デラックス」は、1970年に誕生したブランドを象徴するアイコンモデル。染色加工を施したスエードをアッパーに採用。サイドパネルに施した補強パネルが、耐久性を高めると共にデザインのアクセントとしても効いている。
ソールまでオールブラックでまとめたこちらのモデルは、すっきりとしたシルエットや抑制の効いた面持ちで合わせるボトムスを選ばないのもポイント。カジュアルな装いはもちろんだが、例えばスラックスにレペットを合わせるようなイメージで、ドレスダウンした抜け感のあるスタイルを演出するのにも最適な一足と言えるだろう。
グリーン×ホワイトの好配色がレトロなムードを後押しする
こちらも同じ「パンサー GT デラックス」だが、アッパーには柔らかなスエードを、履き口のパイピングやサイドに配した流線型のラインにはスムースレザーを取り入れた。配色も含めてクラシカルな面持ちだが、オーソライト社インソールを採用することでコンフォートな履き心地を約束する。
発色の美しいグリーンに目を奪われるが、旧式の染色方法で染め上げたスエードは履き込む程に味わいが増し、色の陰影が自然と生まれてくる。じっくりとエイジングを楽しむ大人の余裕は、ハイテクモデルとはまた違ったスニーカーの楽しさを教えてくれるはずだ。
※価格はすべて税込です。
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- PHOTO :
- 多田 悟(Rooster)
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- 仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
- WRITING :
- 佐藤哲也