お歳暮として贈ったり、いただいたりする”もの”は、昔からの習わしである食料品が一般的。食料品は、贈る相手の好みが分からなくても選びやすいジャンルの品物です。とはいえ、せっかくなら相手がより喜ぶものを選びたいもの。さらには定番で人気の商品はもちろん、最近の傾向などお歳暮の流行もおさえておきたい!
そこで今回はお歳暮市場の代表的存在、伊勢丹新宿本店 食品・レストラン統括部のギフト担当マネージャーに、最新のお歳暮事情についてうかがいます。
贈る商品の価格帯はどうする?
いくらくらいのものを贈るか、その予算設定は相手との関係によって決めることが多いものです。「御歳暮」は毎年贈るものなので、その年によって予算を変えないのが基本。¥3,000から¥5,000のものが主流です。
「御歳暮」を贈りそびれて「寒中御伺」で贈る際も、「御歳暮」と同じ金額と考えるといいそう。一方「御年賀」は、ご挨拶に伺うのが一番の主旨のため、年始のご挨拶を玄関先で失礼するような方(ご近所など)への予算は¥1,000〜¥3,000、目上の方のお宅(本家・親族・恩師など)を訪ねる場合は¥3,000~¥5,000くらいと予算に幅があります。
三越伊勢丹の人気お歳暮ランキング
気になるのがお歳暮の人気ランキング。今回は1~5位まで紹介いただきました。
・1位:洋菓子
・2位:ビール
・3位:ハム
・4位:佃煮
・5位:ジュース
やはりすべてが食料品で占められ、1位から3位は不動の人気ジャンル。4位、5位は入れ替わることもありますが、常に人気の品物なのだとか。
各ジャンルで特に人気の品を聞いてみました。
■人気1位:見た目が鮮やかな「洋菓子」
「桜の花を模した見た目のかわいいチョコレートとショコラバー、クッキーといった焼菓子の詰め合わせ。希少糖を使ったショコラバーは食感も楽しく、おすすめです」
■人気2位:デザインに高級感がある「ビール」
「プレミアム感のあるビジュアルで毎回人気のビールです。こちらは東京国立博物館限定ギフトで、缶に施されているのは歌川広重の作品『吉原 不二の沼浮島か原』。数多くの東海道の揃物を手がけた広重が、最後に描いた東海道のシリーズです」
■人気3位:パッケージが豪華な「ハム」
「定番商品のハムでも限定の商品は人気。国宝絵画をあしらった箱入りの、鎌倉ハム富岡商会 東京国立博物館 限定ギフトは見た目の豪華さも◎」
■人気4位:小分けで食べやすい「佃煮」
「牛肉佃煮の元祖として知られる今半のお惣菜が、6種類詰められた贅沢な品物。上品なその味はもちろんのこと、ひとつひとつの惣菜が、食べ切りサイズの小分けパックになっているのも便利です」
■人気5位:果実100%の「ジュース」
「国産ならではの品質にこだわったストレート果汁のジュースは、お子様のいるご家庭に贈る品としても人気です」。「あかつき」「黄金桃」「川中島白桃」の3種類の桃を、飲み比べて楽しめるのもうれしいですね。
伊勢丹オンラインストアでの購入も年々増加傾向
オンラインでの購入割合は、なんと毎年2ケタ増! 忙しい年末、百貨店に足を運ぶ時間がないという人や、遠方に住む人による利用が増えているのだそう。さらに、最近の人気の傾向はズバリ「SNS映えする商品」。こちらはお歳暮に限らず、パーソナルギフトや自分用として買う人が増えているのだとか。
「お歳暮の購入者は40~50代のお客さまが中心ですが、儀礼ギフトだけでなくパーソナルギフトをお買い求めになる方に向け、“インスタ映え”する商品を増やしているので、30代の購入者も年々増加しています」
お歳暮はお世話になった方への、一年の締めのご挨拶ギフト。受け取った方により喜んでもらえる、気の利いた品を差し上げたいものです。お歳暮や年末年始のご挨拶のセレクトの、参考にしていただければ幸いです。
問い合わせ先
- 伊勢丹新宿店 TEL:03-3352-1111(大代表)
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 松崎愛香
- EDIT :
- 青山 梓(東京通信社)