性別や関係を問わず、大切な人に花を贈る。それくらい造作もないと言い切れぬ、ほかならぬあなたへ。自由な発想で花束を考えると、贈る行為も楽しくなる。誰に、いつ、どう贈ると粋か。さあ、想像力を巡らせて!

男心をかきたてる花束というロマン

ファッション業界人も注目する名古屋の人気店「フラワーノリタケ」のブーケ

フラワーアーティスト則武潤二さんが率いる「フラワーノリタケ」は、独創的な世界観でファッション業界の女性も注目する名古屋市・栄の人気店。写真は「友人の独立祝い」をテーマに依頼したアレンジブーケだ。鍵となる花材は、蘭の一種であるエンシクリアとふわりと柔らかな表情を作るフィリカ。前者は〝清らかな幸福〟、後者は〝明るさ〟という花言葉がある。「大切な人の明るくこぼれる笑顔を想像しながら、前を向き、未来を見据える姿勢に輝かしい希望を託しました」という。目にする人が思わず元気になる、そんなアレンジメントが素敵だ。ブーケは希望額に応じて製作可。¥10,000[送料込み](フラワーノリタケ)
フラワーアーティスト則武潤二さんが率いる「フラワーノリタケ」は、独創的な世界観でファッション業界の女性も注目する名古屋市・栄の人気店。写真は「友人の独立祝い」をテーマに依頼したアレンジブーケだ。鍵となる花材は、蘭の一種であるエンシクリアとふわりと柔らかな表情を作るフィリカ。前者は〝清らかな幸福〟、後者は〝明るさ〟という花言葉がある。「大切な人の明るくこぼれる笑顔を想像しながら、前を向き、未来を見据える姿勢に輝かしい希望を託しました」という。目にする人が思わず元気になる、そんなアレンジメントが素敵だ。ブーケは希望額に応じて製作可。¥10,000[送料込み](フラワーノリタケ)

男が女性に花束を贈るのは結局、消去法にすぎないのではないか。プレゼントを考えたとき、まず衣類やバッグは好みやサイズがわからず、よりセンシティブな香水、ましてや下着などはもってのほかだろう。かといってジュエリーはその価格から費用対効果を考えてしまうし、その点、ワインやスイーツはいいが、まさに消えモノ、腹に収まればもらったことさえ忘却の彼方だ。とどのつまりは花束というわけだ。

上質な桐箱の中に咲き誇る煌びやかで瑞々しいおはぎの花

東京・桜新町にあるおはぎ専門店「タケノとおはぎ」のオーダー メイドメニュー『春まど』は、最高の手土産となる花束だ。写 真からもわかるように、一見マリーゴールドと見紛うほどの精 緻な作りと華やかな彩りが魅力の芸術的な作品となっている。 こちら、ベースは白インゲンマメを材料としたこし餡に、トウ モロコシやビーツなどの野菜パウダーとフルーツピューレを混 ぜたもの。中身には柚子や無花果などのドライフルーツをまぶ し、爽やかなフルーティさと楽しい食感がやみつきになる。オ ーダー例はインスタグラム(instagram@harumado.jp)を参照し て相談を。『春まど』[オーダーメイドおはぎ・9 個入り]¥6,480 ~(タケノとおはぎ)※デリバリーは行っていません。
東京・桜新町にあるおはぎ専門店「タケノとおはぎ」のオーダーメイドメニュー『春まど』は、最高の手土産となる花束だ。写真からもわかるように、一見マリーゴールドと見紛うほどの精緻な作りと華やかな彩りが魅力の芸術的な作品となっている。こちら、ベースは白インゲンマメを材料としたこし餡に、トウモロコシやビーツなどの野菜パウダーとフルーツピューレを混ぜたもの。中身には柚子や無花果などのドライフルーツをまぶし、爽やかなフルーティさと楽しい食感がやみつきになる。オーダー例はインスタグラム(instagram@harumado.jp)を参照して相談を。『春まど』[オーダーメイドおはぎ・9個入り]¥6,480~(タケノとおはぎ)※デリバリーは行っていません。

だがこれも決して消去法ではなく、相手に寄せる密かな思いにも通じる、抽出法なのかもしれない。さらに戦略的に考えれば、花束ではなく、花瓶を贈るという手はどうだろう。たとえ花は枯れてしまっても花瓶は残る。そしてそこはどんなライバルだって差し置いて、いつだってあなたの贈る花束のために空けてくれるに違いない。きっと彼女の心の片隅にも…。いつのまにかそんな空想にふけってしまうのも、ロマンティックな花束の仕業に違いない。

シックで落ち着いた色調で表現したほんのりビターな花束ケーキ

六本木の裏路地に佇む「ルワンジュ 東京」は、世界トップレベルの技術を有するパティシエたちが手掛けるスイーツでファンを魅了する名店。『ユルティムショコラ』はその代表格で、12cm四方のボックス上に咲き誇るのは、フランスの老舗ヴェローナ社のチョコレートを独自にブレンドして作ったバラだ。その奥にはショコラ生地、チョコレートムース、チョコレートガナッシュの美しい層が織りなす濃厚なケーキが潜んでいる。シックな佇まいにも通ずるほんのり甘い味わいが、なんとも大人向きだ。『ユルティムショコラ』¥9,720(ルワンジュ 東京)※デリバリーは行っていません。
六本木の裏路地に佇む「ルワンジュ 東京」は、世界トップレベルの技術を有するパティシエたちが手掛けるスイーツでファンを魅了する名店。『ユルティムショコラ』はその代表格で、12cm四方のボックス上に咲き誇るのは、フランスの老舗ヴェローナ社のチョコレートを独自にブレンドして作ったバラだ。その奥にはショコラ生地、チョコレートムース、チョコレートガナッシュの美しい層が織りなす濃厚なケーキが潜んでいる。シックな佇まいにも通ずるほんのり甘い味わいが、なんとも大人向きだ。『ユルティムショコラ』¥9,720(ルワンジュ 東京)※デリバリーは行っていません。

贈り主の想像力をカタチにする世界にひとつだけのフラワーアート

花を贈りたい相手がもし猫を愛する人だったら? オーダーメイドフラワーアートという素敵な花の贈り方を提示してくれるのは、花や植物の可能性を広げるべく、枠にとらわれないさまざまな表現で活動する今泉冴也香さんだ。華やかさをもたせながら、男性でも贈りやすいような雰囲気に仕上げたというこのアート作品は、ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルが日常から描いていた猫がモチーフ。特殊加工により長期保存を可能にしたプリザーブドフラワーとドライフラワーをベースに、アーティフィシャルフラワー(造花)を織り交ぜて仕上げている。世界にひとつだけの花を贈りたい人へ。¥16,000~[額縁込み](MY’S)
花を贈りたい相手がもし猫を愛する人だったら? オーダーメイドフラワーアートという素敵な花の贈り方を提示してくれるのは、花や植物の可能性を広げるべく、枠にとらわれないさまざまな表現で活動する今泉冴也香さんだ。華やかさをもたせながら、男性でも贈りやすいような雰囲気に仕上げたというこのアート作品は、ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルが日常から描いていた猫がモチーフ。特殊加工により長期保存を可能にしたプリザーブドフラワーとドライフラワーをベースに、アーティフィシャルフラワー(造花)を織り交ぜて仕上げている。世界にひとつだけの花を贈りたい人へ。¥16,000~[額縁込み](MY’S)

発想を転換して花々を収録した写真集を贈る

華やかで、艶やかで、可憐。まるで美しい女性たちを撮影するかのように、花の審美性を捉えたのは、写真家アーヴィング・ペン。彼の代表作であり傑作写真集ともいわれるこの『FLOWERS』は、1967年~1973年の期間に米雑誌『VOGUE』のために撮られた写真をまとめたものだ。現代のファッション写真を語るうえで絶対に欠かせないペンは、静物撮りからそのキャリアをスタートさせた人物でもあり、その意味でも重要な一冊として知られている。チューリップ、バラ、ユリ、シャクヤク…etc.と、美しい花々が収録された写真集を〝花束〟に見立てるなんて、最高にロマンティックでしょ? 『FLOWERS/Irving Penn』(Harmony Books刊)
華やかで、艶やかで、可憐。まるで美しい女性たちを撮影するかのように、花の審美性を捉えたのは、写真家アーヴィング・ペン。彼の代表作であり傑作写真集ともいわれるこの『FLOWERS』は、1967年~1973年の期間に米雑誌『VOGUE』のために撮られた写真をまとめたものだ。現代のファッション写真を語るうえで絶対に欠かせないペンは、静物撮りからそのキャリアをスタートさせた人物でもあり、その意味でも重要な一冊として知られている。チューリップ、バラ、ユリ、シャクヤク…etc.と、美しい花々が収録された写真集を〝花束〟に見立てるなんて、最高にロマンティックでしょ? 『FLOWERS/Irving Penn』(Harmony Books刊)

想いを綴った手紙を花を添えたポストカードに、同封して贈る小粋な提案

想いを綴る習慣が失われつつある昨今、改めてその価値を実感できるのがポストカードに花を添えた『ポストフラワー』だ。これは「花を捨てずに、次に繫げる」というエデンワークスの理念を表現するドライフラワー専門店「EW.ファーマシー」の人気商品で、ハードカバーの中にドライフラワーと一枚のポストカードを封入したもの。ポストカードに書ききれない想いを綴った手紙を同封したら、切手を貼ってあとはポストに投函するだけ。なんとも気軽で素敵な花の贈り方だ。ドライフラワーの色は写真のコールドカラーのほか、ウォーム、カラフルの全3種をラインナップする。『ポストフラワー』各¥3,300(EW.ファーマシー)

※価格はすべて税込・参考価格です。

この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2021年秋冬号
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT)
WRITING :
柴田 充
EDIT :
安部 毅(MEN'S Precious)