2017年春号のロケで訪れたモロッコに、また行ってきました。お目当ては、前回日程の都合でどうしても行けなかった、砂漠!

僕よりお金持ってそうなトゥアレグ族のドライバーのもと、マラケシュから車をひたすら走らせて約10時間。ホテルの脇に停めて(?)あったラクダに乗って、いざ砂漠へ出発。

今回はカサブランカは経由せず、パリから直接マラケシュにin。
今回はカサブランカは経由せず、パリから直接マラケシュにin。
頭にブルーのターバンを巻いた彼は、ベルベル族のラクダ使い。
頭にブルーのターバンを巻いた彼は、ベルベル族のラクダ使い。

・・・・し、尻が痛え!!

そう、ラクダに乗って砂漠ツアーなんて、なんとなく優雅でのんびりした小旅行を彷彿する方もいるかもしれませんが、それは全くの誤解。ラクダの背中は非常にゴツゴツと硬く、座布団を何枚乗せてもカッチカチ。しかも砂漠は平坦ではなく、登ったり降りたりと意外と起伏が激しいもんだから、冗談抜きで低速ロデオボーイ状態。数分歩いただけでお尻に激痛が走り、それが数時間続くという地獄の道のりです。「これ、歩いた方が楽なんじゃねえの」という疑問を禁じえません。砂漠特有の気象条件も過酷。シンプルに陽射しもとでは暑く、陽射しのないところでは寒い。そして風が吹けば目やら口やらに容赦なく砂が飛び込んでもう痛いのなんのって。

ロケが成立してなくて、よかったかもしれません・・・。

たどり着いたベルベル人のキャンプは暖房設備と水道が一切ない旅籠。靴下を2枚はきフリースとダウンとコートを着て砂だらけの布団にくるまって寝たときは、さすがに砂漠行きを後悔しました。

そんな極寒の夜が明けた、早朝の砂漠。朝日に照らされた砂漠の世界は、息を飲むほどに美しい。
そんな極寒の夜が明けた、早朝の砂漠。朝日に照らされた砂漠の世界は、息を飲むほどに美しい。

さて、そんな砂漠旅の中で、砂嵐の暴威に怯えながら撮ってきたのがこちらの写真。スコットランドのブランド「ベグ&コー」の2017年秋冬コレクションより、大判カシミアストールです。誰からも発注されていませんが、勝手にタイアップ!

素材はカシミア100%ですが、いわゆるテカテカのそれではなく、ざっくりと織ったもので、空気をたくさん含みボリューム感が満点。
素材はカシミア100%ですが、いわゆるテカテカのそれではなく、ざっくりと織ったもので、空気をたくさん含みボリューム感が満点。

こいつを今季ピッティで見たときに、ブランドマネージャーから「これはモロッコの砂漠をイメージしたデザインなの」と聞かされた記憶があり(もしかしてマラケシュだったかな?)、この旅に連れてきました。とても暖かいのは言うまでもありませんが、砂漠の夕陽に、そして朝焼けにぴったりではないですか! 僕の写真の腕なんて大したこたありませんが、この砂の色と、そこに差し込む太陽の光、それを受けたカシミアの質感は、どんな大物写真家にだって絶対再現できないことは間違いありません。「行く」ってことは本当に大切なんです。せっかくだから本当にタイアップとってくればよかったかな?

 

砂漠に行くならターバンにも使えて安心!?
砂漠に行くならターバンにも使えて安心!?

なかなかこういう海外ロケ撮影が成り立ちにくい時代になってきましたが、ブランドの皆様いかがでしょう? 僕ひとりでもここまでやれるわけですから、メンプレにお任せいただければもっと贅沢な写真を撮ってきますから!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。