プラダ財団が支援する海洋エコシステムの再生プロジェクトの対象地域、イタリア・サルディーニャ島の美しい自然を背景に撮影された「プラダ」の2022年春夏メンズコレクション。神秘的なサマーバケーションをイメージしたコレクションからは、長く続くパンデミックとそれに伴う閉塞感から解き放たれた喜びや、自由なムードが期待を込めて表現されていた。コレクションの中で、大胆なボタニカルモチーフやビーチパラソルを思わせるカラーパレットと並び、とりわけ目を惹いたのが、夏のモチーフをグラフィックで表現したアイテムである。
モノトーンの静謐な世界を彩るプレイフルなグラフィック
今回発売されたのは、スエットシャツ、フーディ、ロングスリーブシャツ、Tシャツ、ハーフレングスのパンツ。それぞれのアイテムには、幻想的なマーメイドやアンカー(船のいかり)、オクトパスといった夏らしいモチーフが手書き風のドローイングであしらわれている。夏の気分をぐっと掻き立てるモチーフではあるが、プラダらしい静謐なモノトーンカラーにまとめることで“神秘的なサマーバケーション”という、一筋縄では行かないコレクションの世界観を巧みに表現。ブランドを象徴するトラインアングルロゴも、ラフな筆致だといつもとは違った趣深さを感じさせる。
ちなみに同コレクションのサウンドトラックは、リッチー・ホウティンが手掛けたことでも話題となったが、快楽的なサマーバケーションとは一聴すると不釣り合いにも思える硬質なミニマルテクノを採用するなど、夏のバカンスで想起される画一的なイメージに囚われないアウトプットは、アイテム以外にも見て取れる。
サマーバケーションを「プラダ」流に再解釈した新作ウエアは、全国のプラダブティック及びオンラインストアにて順次発売。
※掲載商品の価格は、すべて税込み、予定価格です。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- WRITING :
- 佐藤哲也