この上なくアイコニックなデザインと、「世界三大時計ブランド」のひとつとして謳われる、スイスの名門マニュファクチュールとしてのブランド力で、誰もが「名品」として認める特別なタイムピースとなった“ロイヤル オーク”。

1972年に発表されてから50年という大きな節目の年を迎え、新たに、37、38、41mmのサイズ、そしてさまざまな素材、ダイヤル で多様なバリエーションを展開。進化したデザインで“ロイヤル オーク”の大きなアニバーサリーイヤーを祝います。

「ラグジュアリースポーツウォッチ」という概念をつくった不朽のデザインコードはそのままに、ひそやかな進化を遂げて

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ロイヤル オーク オートマティック  ¥3,850,000 ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケース径:37mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のライトブルー ●ブレスレット:ステンレススティール ●ムーブメント:自動巻き

しかし、「進化したデザイン」とはいうものの、どこが変わったの? 変わっていないじゃない? きっとみなさん、そう思われることでしょう。私もそう思います。でも!

それこそが、名品の由縁。

近年では「シャネル」の“J12”が、「何も変えずに、すべてを変える」という逆説的なリニューアルを果たしましたが、「ロレックス」の“オイスター パーペチュアル”しかり、「パテック フィリップ」の“カラトラバ”しかり、名品時計は進化を続けながらも、その形や顔つきは変えず、核となるデザインコードを忠実に受け継いできました。

今回の新作発表にあたり、「オーデマ ピゲ」プロダクト&デザイン部門責任者であるソフィア・カンディアス氏はこう語りました。

「コレクションの 50 周年を記念し、“ロイヤル オーク”の特徴あるデザインコードへのトリビュートとしたいと考えました。これらの進化はコレクションを展開させるというより、ラインをさらに美しく高めるためのものです」

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他メゾンでもあまり見られない、37mm径というサイズのケース。特徴的なベゼルにダイヤモンドをセッティングしたモデルは、ジュエリーウォッチのような華やぎも漂わせる。

では、どんなところが新しいのか?

2022年の新作“ロイヤル オーク”最大のポイントは、ゼンマイを巻き上げるための動力を発生させるための部品、「ローター」が、50周年記念の特別仕様に!

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写真手前側の扇状のパーツがローター。「50」をデザインした特別なのこのローターを、サファイアクリスタル越しに愛でることができるケースバック。

また、この唯一無二のオリジナルデザインの魅力を最大限引き出すために、そしてより装着感の心地良さを高めるために、ケース&ブレスレットに非常に細かい変更を施しました。

まず、ケースの上下の斜面をより広くすることにより、ポリッシュ&サテン手仕上げの組み合わせによる光の反射が高まり、全体のシルエットがスレンダーに。本当に繊細な変化ですが、これによってよりモダンな雰囲気にアップデイトされました。

また、ケースと一体化されたブレスレットとのつなぎ目の「ラグ」という部分は、これまでの並行から台形になり、ブレスレットが滑らかに細くなるカーブを描いています。さらにブレスレットのコマ全てが軽やかになった上に、初段から4段までのコマは厚みも順に減少させることで、全体的に軽やかに、着け心地の良さが向上しました。

このように徐々に細くなるラインは、これまでゴールドブレスレットにはありましたが、ステンレススティールには初採用。これは、高級時計=ゴールド、という当時の既成概念を打ち破り、ステンレススティールを用いて一大センセーションを巻き起こした、“ロイヤル オーク”ファーストモデル“5402”へのトリビュート。

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“ロイヤル オーク”独自のデザインコードのひとつ、ファセットをつけ蓄光処理を施したインデックスも、やや細身に。シグネチャーロゴも、24Kゴールド製、3D印刷に似た科学的プロセスの「ガルバニック」という加工によるレリーフになり、さらに高級感漂う表情に。

時計のデザイン史に燦然と輝き続ける数々の名品を手掛けた、ジェラルド・ジェンタ。

この鬼才の最高傑作のひとつである“ロイヤル オーク”の魅力は、半世紀もの歳月を経ても褪せるどころか、国境も性別も超え、人々の心を惹きつけてやみません。

注目は絶妙なサイズ感の、37mm径オートマティックモデル!

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シンプルだからこそ、その非凡なデザインの美が際立つ。ロイヤル オーク オートマティック  ¥2,805,000 ●ケース:ステンレススティール ●ケース径:37mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のシルバーカラー ●ブレスレット:ステンレススティール ●ムーブメント:自動巻き
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ベゼルにセッティングしたダイヤモンドと、ステンレススティール、ダイヤルのグレーがクールに呼応して。ロイヤル オーク オートマティック ¥3,850,000 ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケース径:37mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のグレー ●ブレスレット:ステンレススティール ●ムーブメント:自動巻き
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華やぎとリッチ感が横溢する、艶やかなローズゴールドモデル。華やかでいながら、どこか知性を漂わせる端正さも併せもつ。ロイヤル オーク オートマティック  ¥6,930,000 ●ケース:ピンクゴールド×ダイヤモンド ●ケース径:37mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のカーキグリーン ●ブレスレット:ピンクゴールド ●ムーブメント:自動巻き

ダイヤモンドセッティングのクロノグラフも、アンダー40mmで登場!

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まさにラグジュアリースポーツウォッチの真骨頂といえるクロノグラフ 。38mmという女性にもムリのないサイズ感とライトブルーのダイヤルで、スポーティななかにもフェミニンさが漂う。ロイヤル オーク クロノグラフ  ¥4,730,000 ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケース径:38mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のライトブルー ●ブレスレット:ステンレススティール ●ムーブメント:自動巻き ※5月発売予定

34mmのブラックセラミックモデルも50周年仕様に!

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2021年に発表されたブラックセラミックモデルも、“ロイヤル オーク”50周年の特製アニバーサリーローターを採用しアップデイト。ブラックセラミックのケース&ブレスレットに、ピンクゴールドのビスの輝きがセンシュアルに映えて。ロイヤル オーク オートマティック  ¥5,665,000 ●ケース:セラミック ●ケース径:34mm ●ダイヤル:「グランドタペストリー模様」のブラック ●ブレスレット:セラミック ●ムーブメント:自動巻き ※ブティック限定販売、6月発売予定

以上、ご紹介してきた“ロイヤル オーク”の女性向けの多彩な新作たち。

と、ご紹介しておきながら非常に心苦しいのですが、これらの新作を含め、“ロイヤル オーク”すべてが、非常に、絶望的なまでに、入手困難な状況なのです。

もっともこれは今に始まった話しではなく、ここ数年、年を追うごとに入手困難度が加速してきました。

入手困難というのは、需要が供給をはるかに上回っているということ。ならもっとじゃんじゃんつくってくれればいいのに、と思いますが、それをしないのが名門マニュファクチュールの矜持。

いや、正確にいうと、「それをしない」のではなく、「できない」のです。

“ロイヤル オーク”は、熟練の職人による仕上げの美しさが特徴のひとつであり、完成までに多くの工程を経るため、製作には長い時間を要します。従って年間の製造本数が限られていることに加え、世界的に人気は高まる一方で、どんどん「幻の時計」化が進むばかりです。

でも、「買えない」と言われたら、ますます欲しくなるのが人間。

一体どうしたら手に入れることができるのか? ジャーナリスト魂(笑)で、PR担当者に斬り込みました!

しかし撃沈。そのお答えは頂けませんでした。ただ、

「クオリティの高い製品を創るためには急激に生産本数を増やすことができない状況で、ご購入をご希望の方々のリクエストに応えられない状況が続いており申し訳ございません。なぜこれほど“ロイヤル オーク”はつくることが難しいのか?をご紹介できるエキシビションを4月15日から東京ミッドタウンで開催の予定です。よろしければ足をお運びいただけますと幸いです」

とのコメントをくださいました。

さて、3月30日から、いよいよ『Watches & Wonders Geneva 2022』がスタートします!。

多くのラグジュアリーメゾンが一挙に新作を発表する「春の時計祭り」。今年は現地取材はかないませんが、働く女性の手元にふさわしい珠玉の新作の数々を、順次速報でお伝えする予定です!

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

オーデマ ピゲ ジャパン

TEL:03-6830-0000

この記事の執筆者
東京都出身。大学在学中から雑誌『JJ』などで執筆活動を開始。女性向け本格時計のムックに携わったことから、機械式時計に開眼。『Precious』などの女性誌において、本格時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。SIHHとバーゼルワールドの取材歴は、女性ジャーナリストとしては屈指のキャリアの持ち主。好きなもの:海、ハワイ(特にハワイ島)、伊豆(特に下田)、桑田佳佑様、白い花、シャンパン、純米大吟醸酒、炊きたてのご飯、たまご、“芽乃舎”の野菜だし、“エルメス”のバッグと“シャネル”の靴、グレーのパーカー、温泉、スパ、素敵旅館、村上春樹、宇野千代先生、神社、日本の陶器(特に唐津焼)、朝ドラ、ドラミちゃん、長文のインタビュー原稿