女の時計道(笑)を「すごろく」化するなら、「あがり」はどのブランドのどの時計にするか!? 長年通ったスイスの時計フェアのプレスルームで、いろいろな国の女性ジャーナリストの方とよくこの話題で盛り上がりました。時計を知り尽くしファッションにも精通する「働く女性」たちの多くは、「やっぱり」という枕詞をつけて「パテック フィリップ」ときっぱり! 

ラグジュアリーブランドが数多く出展した“WATCHES & WONDERS GENEVA 2022”でも、別格の存在感を示した時計界の王者は、今年も2作のエレガントなレディスウォッチをリリースしました。

ふたつの名品が繰り広げる、美とエレガンスと、色彩の競演

新作はどちらもエレガンスと知性を宿した、まさに「働く手元にふさわしい」タイムピース。“Twenty~4 Ref.4910/1200”Aと、“ムーンフェイズ Ref.7121/200”です!

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左/“Twenty~4 Ref.4910/1200”A 右/ムーンフェイズ Ref.7121/200” 

ひとつ目は、ニュアンスのあるオリーブグリーンの文字盤が印象的な“Twenty~4 Ref.4910/1200”A。

“Twenty~4は”、名品しかない「パテック フィリップ」の中で、女性から最も高い支持を集め続けているコレクション。1999年、「昼も夜も忙しい現代女性に、24時間ずっと寄り添う腕時計」というコンセプトのもと誕生しました。

アール・デコのデザイン様式を現代的に再解釈した、スタイリッシュでモダンなデザイン。そしてダイヤモンドをあしらったステンレススティールケース、そしてブレスレットという、まさに「デイリーラグジュアリーウォッチ」を体現する使いやすさとリッチ感で、瞬く間に世界中の女性たちから憧憬を集める存在になりました。

2018年には、ラウンドケースに機械式自動巻きムーブメントを搭載したモデルも誕生。素材、形、ダイヤルカラー、さまざまなバリエーションを擁する一大コレクションとなった“Twenty~4”に、今年、レクタンギュラー(角形)ケースの「マンシェット」の、オリーブグリーン・ソレイユ文字盤が加わりました!

鮮やか過ぎないビターな色味が、シックで洒脱なオリーブグリーン。中央から外周に向かって太陽の光線のような放射状のラインをつける「ソレイユ仕上げ」が施されて。

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鮮やか過ぎないビターな色味が、シックで洒脱なオリーブグリーン。中央から外周に向かって太陽の光線のような放射状のラインをつける「ソレイユ仕上げ」が施されて。

この数年来の、ラグジュアリーウォッチのトレンドカラーであるグリーンは、「パテック フィリップ」でも、ラウンド形の“Twenty~4”をはじめ、これまで何モデルかに採用されてきました。実は個人的にずっと、「レクタンギュラー形の“Twenty~4”にこそグリーンが似合いそうなのにな」と思ってきた私ですが、実物を見ると妄想していたものよりはるかにクール、そしてスタイリッシュ! ベゼルにセッティングされた36個のピュア・トップウェッセルトンのダイヤモンドと、美しくエレガントに響き合います。

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グラマラスなボリューム感を携えながらも、手首につけると滑らかにフィット。心地のいい装着感を約束する。

ブレスレットはこれまでと同様、完璧な仕上げによってポリッシュされた3列のリンクで構成されています。本来カジュアルなステンレススティールが、プレシャスメタルのようなリッチ感を放つのは、「パテック フィリップ」らしい完璧なポリッシュ仕上げによるもの。

新色ダイヤルによってモダニティを加速させた新しい“Twenty~4”は、働く女性の「24時間」に寄り添い、手元に至高の洗練を授けます。

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Twenty~4 Ref.4910/1200A ¥1,728,000 ●ケース:ステンレススティール×ダイヤモンド ●ケースサイズ:縦30×横25.1mm ●ブレスレット:ステンレススティール ●ムーブメント:クオーツ

華やかなダイヤモンドの輝きがときめきをもたらす、女性のためのコンプリケーション

もうひとつの新名品は、詩情溢れるムーンフェイズ。この新作の最大のチャームポイントは、エクスクルーシブなセッティング技術を用いた、ダイヤモンドの圧巻の輝きです!

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ブルーの文字盤に施されたソレイユ仕上げの繊細な輝きと、ベゼルのダイヤモンドの燦然たる輝きがノーブルに溶け合い、この上ない品格をかもし出す。
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ベゼルに隙間なくセッティングされた132個のダイヤモンドの総カラット数は約1.09ct。その数値よりも強く感じる光輝は、高度なクラフツマンシップによるもの。

「パテック フィリップ」は、言わずと知れたジュネーブの超名門マニュファクチュールですが、宝飾技術においても、ハイジュエラーに比肩する実力を誇ります。この作品に採用された特別な「ダンテール」、或いは「レース・スタイル」と呼ばれるジェム・セッティング技術もそのひとつです。

ダイヤモンドを2列で交互にセッティングするこの技法は難易度が高く、滑らかに仕上げるのは至難の技。しかし、ダイヤモンドを交互にセッティングするからこそ生まれる複雑で強い輝きは、至極! この時計だけで、ほかにジュエリーは必要としないほどの存在感を放ちます。

搭載されているのは、美しい仕上げが施された機械式手巻きムーブメント。

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サファイアクリスタル・バック越しに眺めることができる精緻なムーブメント。そこには自社で定めた世界最高基準の品質証明「パテック フィリップ・シールの刻印が密かに輝く。

ムーンフェイズ機構とスモールセコンドを備えた手巻きムーブメント「キャリバー 215 PS LU」です。この「パテック フィリップ」最小のコンプリケーション・ムーブメントにより、33mm径というエレガントなケースサイズを実現させました。

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ムーンフェイズ Ref.7121/200¥4,928,000 ●ケース:ホワイトゴールド×ダイヤモンド ●ケース径:33mm ●ストラップ:アリゲーター ●ムーブメント:手巻き

常に何かしらのデジタル・デバイスに触れざるを得なくなった現在の私たち。だからこそ、大切な「自分時間」は、クラシカルな方法で時を刻む機械式時計に委ねたい…そんな願いをかなえてくれる“ムーンフェイズ Ref.7121/200”。ジュエリーウォッチ、コンプリケーションウォッチ、どちらも一流を極めたふたつの顔で、大人の女性の心を豊潤に満たしてくれます。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

パテック フィリップ ジャパン・
インフォメーションセンター

TEL:03-3255-8109

この記事の執筆者
東京都出身。大学在学中から雑誌『JJ』などで執筆活動を開始。女性向け本格時計のムックに携わったことから、機械式時計に開眼。『Precious』などの女性誌において、本格時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。SIHHとバーゼルワールドの取材歴は、女性ジャーナリストとしては屈指のキャリアの持ち主。好きなもの:海、ハワイ(特にハワイ島)、伊豆(特に下田)、桑田佳佑様、白い花、シャンパン、純米大吟醸酒、炊きたてのご飯、たまご、“芽乃舎”の野菜だし、“エルメス”のバッグと“シャネル”の靴、グレーのパーカー、温泉、スパ、素敵旅館、村上春樹、宇野千代先生、神社、日本の陶器(特に唐津焼)、朝ドラ、ドラミちゃん、長文のインタビュー原稿