「ポロ ラルフ ローレン」は、現在もブランドを指揮するラルフローレン御大によって1967年に設立。今では「パープルレーベル」や「スポーツ コレクション」など、複数のラインを展開するが、その歴史はPoloというブランド名で発売したネックウェアラインから始まった。当時、ラルフ ローレン氏は、1950年代のハリウッド黄金期のグラマラスな魅力にインスピレーションを受けて、トレンドとは逆行したワイドなネクタイを提案。最高品質のファブリックを使い、ひとつひとつハンドメイドで作り上げたネクタイが評判を呼び、ブランドが大きく躍進する足掛かりとなったのである。

オーセンティックなデザインにこそ「ポロ ラルフ ローレン」らしさが垣間見える

レジメ・小紋・ペイズリー/タイ各¥18,700・タータンチェック/タイ¥15,400(ラルフ ローレン〈ポロ ラルフ ローレン〉)
レジメ・小紋・ペイズリー/タイ各¥18,700・タータンチェック/タイ¥15,400(ラルフ ローレン〈ポロ ラルフ ローレン〉)

ブランドのものづくりの原点ともなったネクタイのラインナップから、正統派ともいえる4本を厳選。ペイズリー、レジメンタル、小紋柄の3本はシルク製で、タータンチェックはコットン製。すべて、最高級のファブリックを使いイタリアで作られたものだ。手作業により45度のバイアスカットを施し、タイのねじれや裏返りを防ぐなど、微に入り細に入りイタリアのアルチザンが息衝いている。グリーンやブラックを基調としたタータンチェックなど、いかにも「ポロ ラルフ ローレン」的にも思えるが、その出自を辿ればブランドがスタートするはるか前からあるスコットランド発祥の伝統的なパターンである。

それでも、「ポロ ラルフ ローレン」らしい色柄と感じさせる辺りに、いかにこのブランドが古き良きアメリカントラッドの灯を絶やさず、現代に受け継いできた証左とも言えるだろう。その他もパターンこそ普遍的ではあるが、配色やピッチなどこだわり抜かれた柄行きは、年月を重ねても古くならないエバーグリーンな輝きを放っている。ブランドとして初めて作られたネクタイも当時のトレンドに逆行して成功を収めたように、この正統派アメリカントラッド然としたオーセンティシティが、今の時代にはより新鮮に映るのだ。

※掲載商品の価格は、すべて税込み参考価格です。

問い合わせ先

ポロ ラルフ ローレン

TEL:0120-3274-20

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
河又雅俊
WRITING :
佐藤哲也