『プラダ リナイロン』コレクションに注目！｜SDGs × “やさしいファッション”

「SDGs × “やさしいファッション”」3つの視点

私たちが次なるおしゃれを手に取る際、SDGsの観点ではどんなことに目を向けたらよいでしょう？

サステナビリティ・ディレクターとしてご活躍の向 千鶴さんが提唱する3つの視点を、注目キーワードと共に掘り下げていきます。今回は１つ目の視点「むだにしていませんか？」を取り上げます。

 

向 千鶴さん

WWDJAPAN編集統括 サステナビリティ・ディレクター

（むこう・ちづる）神奈川県横浜市出身。東京女子大学卒業後、エドウインに入社。4年半、営業職を務める。日本繊維新聞社記者を経て'00年にINFASパブリケーションズ入社。記者として主にデザイナーズブランドの取材を担当。『ファッションニュース』編集長、『WWDJAPAN』編集長などを経て'21年4月から現職。海外コレクション取材のキャリアは業界屈指。クリエイターへの愛に溢れた取材活動で知られ、多くのラグジュアリーブランドから厚い信頼を集めている。

「SDGsדやさしいファッション”」視点１「むだにしていませんか？」

 

「近年多くのラグジュアリーブランドが技術開発に励み、プラスチックなどの廃棄物が再生されて魅力的な商品に生まれ変わっています」（向さん）。

単にゴミを減らすということではなく、新たな資源を使わずに「循環させる」という考え方が、「むだにしない＝持続可能」なポイントです。

Keyword「イノベーション」：無限に再生可能！ 画期的なナイロン繊維が誕生

『プラダ リナイロン』のプロセスを紹介するビデオ『What We Carry』は公式サイトで視聴できる。（C）PRADA

'19年に発表された『プラダ リナイロン』コレクションは、大きな話題に。海から集められた廃棄プラスチックや漁網などを再利用。革新的な技術開発により、品質を損なわずに“無限に”リサイクルできる再生ナイロン繊維「エコニール（R）」が使われています。これにより、新たな資源を使うことなく製品を生産し続けていくことが可能に。

「プラダは自社の象徴ともいえるナイロン素材を、すべてエコニール（R）に置き換えました。価値観の進化や伝統の再構築という点においても、非常に前向きでインパクトのあるイノベーションです。

1990年代に大ヒットしたアイコンバッグもリナイロンで再登場。タイムレスなデザインが時代と共にアップデートされ、受け継がれていく…ラグジュアリーブランドならではの、素敵な循環です。廃棄物再利用の先には、“海洋保護”という目的があることにも視野を広げたいですね」（向さん）

プラダの『プラダ リナイロン』コレクション

スカート［ベルト付き］￥198,000・帽子￥78,100・ジャケット￥346,500・バッグ［縦16×横23×マチ11cm］￥275,000／すべて予定価格（プラダ）

『プラダ リナイロン』コレクションは、軽く丈夫で機能性が高いことも魅力。スカートは付属ベルトがスポーティなかっこよさを加算。ジャケットはプリントファブリックにリナイロンのトリミングが施され、ぐっとモダンな表情に。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先