ニュアンスのある表情で着こなす大人の「黒」
ほんのりと肌が透ける黒いシャツをまとった井川遥さんが、黒のスパンコール煌めくロングスカートの裾を、軽やかにさばきながら現れた。ストイックなのに官能的で、どこかしなやかな強さも秘めたモードな「黒」を、匂い立つように豊かな女らしさで着こなしている。
さっきまでハンガーにかかっていたときはごくシンプルに見えた黒シャツが、ふんわりと柔らかく井川さんを包むと、透ける袖から白い肌が浮かび、とてもエッジの効いたデザインであることがわかる。
「美しいシャツは、気持ちが引き締まって、すっと背筋が伸びるよう。透けたり、とろみがあったり、適度にハリがあったりと、黒が重く見えないのです。実際に袖を通してみると、黒にもいろんな表情があることに気付きます」と井川さん。
ベーシックな黒だからこそ、チャレンジがしやすく、攻めのおしゃれが楽しめるのだろう。去年と同じシルエットでは新鮮さが感じられなかったり、レースやロゴ使いなど装飾感がないと寂しく感じたり…。大人の定番色として、意識的にアップデートを重ねたい。
そして今回、テーマに掲げた「シャツ」を主役にした着こなしは、上下ワンツーフィニッシュでも様になる、秋の始まりにふさわしいベーシックスタイルである。特に学生時代からなじみ深いシャツとスカートのように、ユニフォーム的な感覚があり、着こなし方も熟知している。モノトーンの場合は、永遠にアイコニックなスタイルといえるだろう。
そもそも制服的なるものの魅力は、禁欲的で画一的な枠のなかから、隠そうとしても滲み出る個性や人格、そして体温が伝わるような色香にある。若い世代に差をつける大人ならではのセンスの見せ場でもある。大切なのは、新しい一着に心躍らせながらも、長年着ているかのように堂々と着こなすこと。これは経験を重ねた大人の女性にしかできない。そんなニュアンスのある表情が、シャツを格段に洗練させて、着る人を素敵に見せる。シャツは人生や人格をかけて着るものだ。
「上質なシャツを着て、動きのなかで無防備な瞬間をとらえていただけたら…」と微笑む井川さんは、最後にヌーベル・ヴァーグのフランス女優のように、無意識のうちにちょっと思索にふけっているような、ドラマティックな表情を見せてくれた。
大人の「黒」は、かくありたい。
白シャツでさらりとドレスアップして視線を集めるセンスを
かつてキャロリン・べセット・ケネディがそうしたように、白シャツと黒のロングスカートで美術館のガラパーティに出席する。そんな洒脱なセンスと自信をもち合わせる女性でありたい。
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煌めきと透け感。黒を表情豊かにするマジックをまとって
黒のスパンコールが上品に煌めくロングスカートを着用して、白シャツと黒シャツの魅力を再発見。黒シャツには軽やかさが欲しいから、透け感のバランスが絶妙にモダンな一枚を。
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モノクロームの中で饒舌に語りかける華やかな白
黒と白はその強いコントラストで映える色。モノトーンの装いに白シャツを選ぶなら、陰影さえも味方につけて、ディテールやシルエットにひねりの効いたデザインを。
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黒の装いには艶を。パールやシルキーな光沢、肌や髪にいたるまで…
大人の白に圧倒的な清潔感が必要ならば、黒にはしっとりと上品な艶が欠かせない。上質な黒蝶真珠の深みのある照りをコーディネートの主役に、ドレープが美しいシルキーな素材の光沢をまとう。
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グッドガールな装いにひとさじのモードなニュアンスが冴える
どこか懐かしい制服を思わせるグッドガールスタイル。大人のためのベーシックには、上質でエッジの効いたカッティングやディテールが欲しいもの。
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上質な黒シャツを新鮮に着こなせるみずみずしい感性を携えて
襟元に刺繍が施されたハリのあるシルクの黒シャツを、パリマダムのように深みのある表情で着こなした井川さん。髪を無造作にひっつめて、さらりと羽織るだけで、一瞬にして空気が引き締まり、その場がパッと華やぐ。
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※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- PHOTO :
- 浅井佳代子
- STYLIST :
- 小倉真希
- HAIR MAKE :
- ヘア/MATSU KAZ(3rd)、メイク/Miwako Mizuno(3rd)
- MODEL :
- 井川 遥
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、喜多容子(Precious)