身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。今回は「コクヨ(KOKUYO)」から、ダイニングシーンにもなじむスタイリッシュな佇まいと、体重移動でゆったり動く機構を併せ持った新感覚ワークチェア『イングライフ(ingLIFE)』をご紹介します。

生活スタイルが変わり家で過ごす時間が増え、住まいやインテリアの見直しをされる方が増えました。また、「出勤の時間などの移動時間がなくなり、一日中座りっぱなし」「運動したいと思うけれど、仕事も家のことも忙しくて時間をつくれない」など、健康維持と仕事のバランスについて悩む声を多く聞くようにも…。

そんな方にも自信をもっておすすめできるのが『イングライフ』。さまざまなこだわりに応えてくれる多様な文房具を生み出し続ける「コクヨ」ならではの発想力で、健康も集中力も支えてくれる唯一無二のかけ心地の椅子を、素敵なデザインにまとめてくれました。

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木の背板と絶妙なカラーリングが秀逸! 質感もよく、食卓になじむシンプルなデザイン。

“未体験の座り心地”と“上質感”で生活シーンの垣根を取り払う新アイテム

くつろぎたいし、集中したいし、運動もしたい…といったさまざまなニーズを満たす“十分な広さ”や“よりよい環境”を求めて、二拠点や郊外への引越しを選択される方が増える一方で、職住近接を念頭にした都心マンションの需要も増え続けています。

今回ご紹介する『イングライフ』は、未体験の新しい座り心地とスタイリッシュさで生活シーンの垣根を取り払ってくれるので、限られた面積の住空間でも広々と暮らすことを叶えてくれます。

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アーム部を持って座面を腿で固定すれば、女性一人でも無理なく持ち運べる重量感。【ブランド】コクヨ 【商品名】イングライフ 【価格】¥9,5150(開梱設置サービス料込) 【サイズ】幅680×奥行き530〜605×高さ825〜915、座面高さ420~510(mm) 【材質】背板:アッシュ突板合板(ホワイトアッシュ) 座面:モールドウレタン 張り地:ニット(ポリエステル) 肘:スチール丸パイプ、粉体塗装 脚:強化ナイロン

最大の特徴は、ちょっとした体重移動でゆったりと動いてくれる機構。前傾姿勢で集中して作業することもできれば、アーム付ダイニングチェアのように体重をしっかり背板に預けて食後のくつろぎ時間もとれます。また、骨盤を立てて自分で姿勢を整えることを『イングライフ』が促してくれるのです。

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前傾姿勢では最大8度、後傾姿勢で最大12度傾く仕様。

丸みを帯びた木の背板、パウダリーでマットな質感の脚部やアーム、深みのあるキャッチーなカラー展開。突き板(意匠的に使う目的で桂剥きのように薄くスライスされた本物の木材)の端部の仕上げも美しく、仕事と生活の両方を楽しめる“新しいダイニングシーン”を作り出します。

優しい動きで自然と骨盤を立てるよう促す機構がすごい!

これまで数多くの椅子に座ってきましたが、『イングライフ』は初めてのかけ心地にびっくり! なにげなく座ってから姿勢を変えようとアームを持ってほんの少し体重移動した際、座面がゆったりと私の動きについてきてくれたのです。

反発する力を感じることなく右斜め下を向こうとする上半身のひねりを優しくサポートするように動いて、元の姿勢に戻るときも同様にぴったりと寄り添いながら、無理なく骨盤を立たせるよう促してくれました。

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アームはしっかり固定されているので、安心して自分の意思どおりに動かせます。

自在に動けるので体感としては独特の浮遊感があり、膝裏の当たり具合やお尻の着地感も底づき感のない心地よさです。一度も腰が浮くことなく支えてもらったうえで自由に動ける。例えるならば“紳士的なバランスボール”(笑)という印象を受けました。

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大きな体格の方や細身の女性、あるいはは小さな子供でも、座る人の体重を利用して心地よい動きをつくりだします。

また、座面が360度回転するので椅子が机の下に入り込んだ配置になっていても、くるりと回して座ることが可能。狭いスペースでもアーム付きのものが欲しかった方には朗報ですよね。産休中や授乳期のワーキングマザーの方や、立ち上がりの動作に不安のある方にもおすすめです。

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ワーキングチェア独特の回転する座面は、ダイニングの省スペース利用にも活躍します。

楽しかったら体は動く!開発のヒントは“起き上がりこぼし”

『イングライフ』の開発責任者である木下さんにお話を伺うことができました。独特の動きは、“起き上がりこぼし”をヒントに重力で動く機構とのこと。試作を繰り返していたある日、開発室の片隅にあった試作品に楽しそうに座っている社員の様子を見て「人は楽しければ動く!」と気がついたのがきっかけだそう。

バネを使わない“起き上がりこぼし”のような機構は、動きはじめの負荷をなくし、体を動かしやすくしてくれます。さらに、動いた後は揺り戻しがあるため、バランスを崩すことなく安心して体を預けられるというわけです。

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左/開発責任者の木下さん。右/座面とアームの付け根の間にある機構の外見は非常にシンプル。

「エクササイズに意識がもっていかれないほどよい動きで集中するときの姿勢を自分で整える、自立を支える椅子にしたかった」と木下さん。

大手メーカーの強みで高機能な家具なのに値ごろ感があるのも魅力。これまで「コクヨ」の家具は法人向けが主流の印象がありましたが、『イングライフ』は斬新な機能性をシンプルな上質デザインにまとめた使い勝手のよさが在宅ワークにぴったりです。


今回は、「コクヨ」から誕生した新感覚のワークチェアをご紹介しました。座るのが楽しい椅子『イングライフ』の唯一無二の座り心地を、ぜひ一度コクヨ東京ショールームの「THE CAMPUS」にある家具コーナーで体感してみてください。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

  • コクヨ東京ショールーム 
    営業時間/8:30~19:30
    ※「THE CAMPUS」内の家具コーナーにスタッフがいるのは10:00~16:00
    ※スタッフが不在の時間でも家具は自由にお試しいただけます
    定休日/土日祝日、年末年始、夏季休業日
    住所/東京都港区港南1-8-35 
    https://the-campus.net/contact/

この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM