1997年、フランス・パリの地下トンネルで、悲劇的な自動車事故により亡くなったダイアナ元妃。数あるアイコニックな装いから、このたびは秋のメランコリックな空気に寄り添う、優しいニュアンスカラーのコーディネートをピックアップしました。

■1:ニットのラガーシャツは…ホワイトデニムでリッチ&スポーティに

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小脇に新聞を抱え、テニスが日常になっている、アクティブなライフスタイルが垣間みれます。

1997年5月5日、英国・ロンドンのスポーツクラブに現れたダイアナ元妃。スモーキーなピンクとブルーの太めストライプの襟付きニットをまとった、軽快なスタイルです。カシミアのようにみえる、柔らかな風合いのニットはたっぷりとしたオーバーサイズ。胸元は広めにあけてフェミニンに着こなしています。リラクシーなトップスには、ホワイトのスキニーパンツを合わせてキリッと心地よい切れ味を。クロップト丈で足首を見せ、女らしく洒脱にまとめています。

上質レザーのキャメルカラーのバッグと、ニットと同じトーンのドライビングシューズが洗練を添えて。耳元のゴールドイヤリングが、リッチカジュアルのファイナルタッチを加えています。

■2:ペールブルーのミディ丈ワンピースは…ゴールドで迫力をプラスし品格をオン

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ダイアナ元妃のくだけた表情に周りの笑顔が弾ける、微笑ましいシーン

1989年11月4日、インドネシアを訪問した際の装いです。風をはらんで軽やかに揺れるシルクのワンピースが、ダイアナ元妃のパーソナルカラーを美しく際立てています。ロンドン発ブランドの一着は繊細な生地感とともに、ソフトな色味が魅力。上品なブルーが柔和な表情を引き出し、外交の場を和ませる、優しいオーラを放ちます。足元はホワイトのバックスリングを合わせ、ワンピースのカラーを引き立てて。ややVスリットのデザインが淡色のコーディネートにピリッとモダンなスパイスを添えています。ジュエリーはボタンと合わせてゴールドで統一し、品格漂う装いを完成。

■3:最愛カラー、ベージュジャケットは…フェミニンなプリーツスカートで2トーンコーデに

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耳元にクリップタイプのイヤリングをあしらい、華やぎ感を後押し!

1989年9月13日、バッキンガムシャーのビシャム・アビーにあるローンテニス協会 (LTA) ナショナルトレーニングセンターを訪れた際のスナップです。ゴールドボタンがあしらわれたジャケットにミディ丈スカートを合わせ、気品あふれる装いに仕上げています。ジャケットはベージュにフロントのみクリームが配されたカラーリング。ウエストが絞られペプラムのように広がったシルエットで、デザイン性の高いスタイリッシュな一着です。モダンな一枚をエレガントに昇華しているのが、全身を2トーンに絞った着こなしテクニック。ベージュとクリームの、好感度の高い馴染み配色で落ち着いた装いにまとめています。

足元も揃いのバイカラーのパンプスを選び、ディテールにまで気遣いが感じられるコーディネートはさすが。しっかりしたショルダーラインと女らしいプリーツスカートのコントラストで、洒落感たっぷりです。


8月31日に25回忌を追悼するニュースが流れたダイアナ元妃。その8日後、彼女の義母であり、96歳の君主であったエリザベス女王(エリザベス2世)が永眠されました。

ダイアナ元妃が新婚生活を送ったケンジントン宮殿
ダイアナ元妃が新婚生活を送ったケンジントン宮殿

さらに、今秋はダイアナ元妃に関する映画『スペンサー ダイアナの決意』と『プリンセス・ダイアナ』が連続公開…とあって、元妃の華麗なファッションが更なる注目を集めています。時代を超えて記憶に残るスタイルを残した彼女の着こなしには、いま見ても新鮮なティップスがたくさん。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
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PHOTO :
Getty Images(ダイアナ元妃)
WRITING :
神田 朝子